2017-06-20 (original) (raw)
これだけ声高に人手不足が叫ばれ、新卒就活だってバブル期以来の売り手市場だというのに、
未だに「非正規の仕事にしか就けず、給料が少なくて奨学金を返せない学生が増えている」という報道が続いてて超不思議。
そもそも、
大学を卒業しないと、いい仕事に就けない。だから貧困家庭の子供も大学に進学できるようにすべきだ
という話と、
大学を出ても正社員にはなれず、非正規では生活が不安定で給料も低く奨学金が返せない
という話は、論理的に両立してるんですかね??
大学を卒業すればいい仕事につけるというのが本当なら、奨学金は返せるはずじゃん?
現実がそうでないとすればそれは、
大学に入る前は「大学に行けばいい仕事に就けて奨学金を返せる」と思っていたが、実際に卒業してみたら、大学を出てもいい仕事になんてつけなかった
ということなのでは?
だとしたら「誰が悪いのか」、はっきりしてます。
そう。
大学が悪い!
だって大学が嘘ついてるわけでしょ?
「うちの大学を卒業すれば、いい仕事に就けますよ! だから奨学金を借りてでも進学する価値がありますよ!」と貧乏学生を誘っておきながら、
4年もの時間と多額の授業料を巻き上げたあげく、「いい仕事」に就けるだけの教育・人材育成をなしえていないってことなんだから。
こうやって書いてみると、ほとんど詐欺行為にさえ思える。
てか、このデータも必ず見といてね。
↓
で!
奨学金問題に関しては、まともな教育をしてない大学に責任とってもらえばいいじゃんと思いついた。
具体的には・・・
奨学金の保証人を大学にすればいい。
「うちの大学で学べばいい仕事に就けますよ!」と言えるだけの教育を提供してるなら、
各大学は自信をもって(自分の大学に入学する)学生の保証人を引き受けられるはず。
卒業後に「いい仕事」についてがっちり稼げば、奨学金は学生が自分で返済でき、大学に負担が生じることはないんだから、ぜんぜん無問題。
でしょ?
しかもこれが実現すれば、
学生は「社会が高く評価してくれる人間に育ててくれない大学」に払うための奨学金=借金に苦しめられることもなくなるし、
大学側は必死で「社会から高く評価される人材」を育てるため本気のカリキュラムを組むようになり、結果として教育の質もダダ上がりする。
奨学金財団は一切の取りっぱぐれがなくなるので、更に多くの学生に貸出が可能となり、
文部科学省も「奨学金の返済に追われる質の悪い大学」がすぐに見分けられ、補助金を減らすのも簡単になる。
めっちゃいい案。
もしかして私ったら天才?
あっ、もちろん「我が大学は稼げる人材を育てる場所ではない。学問をする場所なのだ!」というのなら、
「うちの大学は就職予備校ではないので、大金を払って 4年間かけて学んでも、いい会社に入れたり、高い給与がもらえたりはしません。
なので借金して入学したりしたら、後から大変なことになりますよ」と明言すればいい。
それはそれで誠実な態度だと思います。
どうやったらこんな斬新な(?)発想ができるようになるのかって?
ちきりんの思考法については、下記の 3部作に詳しいです。
ちきりん
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 2,304→ Kindle 版
→ 楽天ブックス
ちきりん
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 1,923→ Kindle 版
→ 楽天ブックス
ちきりん
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 39→ キンドル版
→ 楽天ブックス