伊勢神宮の式年遷宮が20年に一度である6つの理由。メーンイベントは10月に決定。 (original) (raw)
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photo by ajari
伊勢神宮(三重県伊勢市)は20年に一度、建て替えをします。そのメーンイベント「遷御(せんぎょ)」が今年10月2日に内宮(皇大神宮)、5日に外宮(豊受大神宮)で、それぞれ午後8時から行うことがきのう(2013年2月25日)発表されました。
式年遷宮は、伊勢限定ではなく、今年は(ほぼ)60年に一度の出雲大社も式年遷宮を迎えます。
685年(諸説あり)に天武天皇が決めた伊勢神宮の式年遷宮。実際に実施したのは奥さんの持統天皇で690年(外宮はその2年後)でした。
それ以前はどうしていたかというと、そもそも建物がなかった、という説もあります。古式ゆかしき神社建築ですが、仏教の壮麗な寺院に「対抗」してデザインされたということになります。
「いやいや、纒向の卑弥呼の宮殿をはじめ、弥生時代の聖域っぽい建物跡が出ているじゃないか」という意見もありそうです。
ただ、そうしたものは、「人間」のいる場所であって、神様がいたところが明確に建物だったのかはよく分からないのです。神様を「1柱」「2柱」と数えるように、柱の跡が神域っぽいところにあっても、たんに柱を何本か立てていただけかもしれません。
そして、本題の「なんで式年遷宮をするのか」の理由ですが、天武天皇の心はもはやわからないのですが、大きく以下の6つの理由があげられることが多いです。
1)木造建築はいずれ木が腐るので、あらかじめ期日を決めて準備をしていくことが必要(今も昔も巨木の確保は難題)
2)建築などの職人は30年で一世代がかわるので、師匠と弟子が技をゆずる期間を考えると20年に一度がちょうどいい
3)穢れをきらい、清浄こそが尊いのが神道の根本なので、神のいる場所はすがすがしくあるべき
4)神様が新しい場所へうつることで、神のパワーも若返り、その力(御利益)も維持される
5)神様を呼ぶには真新しい場所でないといけないという伝統から
6)いにしえの物の数え方は、手をつかって数えた。両手で10。裏返して20。その最大数を遷宮の年とした
(参考:国史大辞典)
ちなみに、一の宮神社で、20年(20年目、21年目含む)間隔なのは、下鴨神社(京都)、住吉大社(大阪)、香取神宮(千葉)、鹿島神宮(茨城)。貫前神社(群馬)は、なぜか13年です。なんででしょ。
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