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【書評】現実を突き付けられる書。『デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場』

栗城史多。35歳、8度目のエベレストで永眠。彼を書いた書。 夢の共有、を合言葉に登山自体をライブ配信し、限られた人にしか見られない光景や、無念の状況も同時に配信。最後はエベレストの下山中に滑落死する。そしてある人物の評伝的な書は、表の功績とその裏を書きつつも美化されていることが多いのではと読み進めていくと、なんだか違う。そこには、著者であり彼を初期から知るテレビディレクターからみる栗城史多や人間そのものを切り刻む、残酷なまでもの『現実』があった。 『単独無酸素登頂』は果たして本当なのか。彼の長所『しつこさ』はどこからくるのか。彼は山に、自分に、向かい合っていたのか。彼はどうスポンサーやクラウド…