だいだいこんの日常~抗がん剤は毒ガスなので保険適用をやめましょう~ 人工地震の歴史を振り返る その1(同不順) (original) (raw)

1957年9月7日 読売新聞 朝刊7面より
「原爆で人工地震 ネバダで14日に初実験」

【社説】人工地震と原爆

このごろは科学上の事実によって政治が決定されるような傾向がめだってきた。
原水爆、人工衛星、原子炉、地球観測年の間隔がいずれもそうである。
最近の国際政治の底流をなしている軍縮問題の焦点が、
結局、原水爆をふくむ軍事施設の査察にあることなど、そのよい例である。

昭和三十一年から始まる地球観測年問題なども、まったく科学上のことがらに属するとみられていたが、
これを機会に、米ソ両国内およびオーストラリア近辺と太平洋地域において、
それぞれ原爆をつかい人工地震をおこそうとする計画がすすめられていることに対しては政治的関心をも持たざるを得なくなっている。

これは四個の原爆をつかって右の四ヶ所に人工地震をおこし、その地震波を各国が共同観測して地球内部の構造の秘密を解き
最終目標として地震予知の方法をさぐろうというのである。
これだけなら、りっぱな国際協力による原子力の平和的利用で、その学問的成果には非常に興味もあろう。

ところが、ここに三つの問題が考えられる。
第一に、これによっておこる地震は人畜に危険はないかということである。
われわれは原爆のエネルギーが十の二十乗ないし二十一乗エルグときいている。
ところが天然の地震は、十の二十五乗ないし二十六乗エルグであったという。
とすれば、広島原爆エネルギーも関東大地震のエネルギーにくらべれば百万分の一にすぎない。
だから原爆の全エネルギーを地震波とするために例えばビキニの地面下深いところで「内攻爆発」させても、
日本では精密な地震計に感ずる程度にすぎない。
この点は一応安心してよいであろう。

第二に、放射能によって大気を汚染することはないか。
地面下の深いところでの爆発ならば放射能はちらないであろう。
しかしわれわれは、まあその実験の結果を知らない。
ということは、ソ連では自然改造に原爆をつかったが放射能の害はなかったといってるだけであり、
アメリカも地下爆発実験をやったと伝えられているが何も公表していない。
従って、われわれはいま、これに関した判断の資料がない。
だから米ソともに、この資料を公開すべきであり、日本では地球物理、原子核物理、放射能関係者が合同委員会をもつことによって、
慎重にその安全保障の問題を検討すべきである。
またこの実験が、放射能灰の危険から保障されていないかぎり、いかにそれが平和的利用のためとはいえ、
その実験への積極的賛成はこばむべきであろう。

第三に、この実験が純科学的な平和的利用のためであるとし、また、それが放射能の危険を伴わないとの口実で、
原爆をつかうことが許されたならば、どういうことになるか。
原爆は公然と製造することがゆるされるようになるばかりか、その既成原爆はただちに凶兵器として活用できよう。
とすれば原水爆の製造禁止、実験禁止という世界運動はどう結末をつければよいのか。
また軍縮会議は軍縮の最終段階において原水爆の破棄を目標としながら、この事態といかに調節をはかるのか。

ソ連から原爆による自然改造が報道されたとき、すでにこの矛盾はふくまれていた。
原子炉発電や熱核融合反応においてさえ、この矛盾は消えてはいない。
のみならず、軍縮会議において、いかに地上査察や空中査察の実現をはかるにしても、原水爆を地上から消すことはできない。
それに、原水爆のつくりかたを知った人類は、これを自分の手からはなすことは永久にないであろう。
したがって原水爆禁止世界運動などはカムフラージュかアジテーションか近視眼的感傷にすぎず、
軍縮における原子兵器破棄も空虚な声明にすぎなく、ともにナンセンスにして大衆をあざむくものとなろう。
現代は原水爆をいかに平和的に賢明に利用するかの段階にきていることを深く反省すべきであろう。

はじめまして、あっちょと申します。
3.11について、いろいろ検索しています。

各サイト・ブログ等で地震テロ肯定・否定派、さまざまな意見が飛び交っています。

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不勉強ですみませんが、よろしければご回答お願いします。