北海道にもゆかり深い維新志士と幕臣の末裔、黒田清揚氏が講演 (original) (raw)

2018年06月08日

北海道にもゆかり深い維新志士と幕臣の末裔、黒田清揚氏が講演

北海道にもゆかり深い維新志士と幕臣の末裔、黒田清揚氏が講演
札幌市の秋元市長から開拓使時代の復刻版ビールを贈られる黒田清揚氏

箱館戦争を戦った旧幕臣榎本武揚と、新政府軍を指揮し北海道開拓使長官から2代目の内閣総理大臣になった黒田清隆の両家の血を引く、黒田家の4代目当主・黒田清揚氏(87歳)=東京都板橋区在住=が5月24日から27日まで札幌、北広島、江差で連続講演会を行なった。道の窪田毅副知事、札幌市の秋元克広市長とも懇談し、北海道の礎を築いた黒田清隆の功績を振り返った。

清揚氏は24日の札幌講演会の第1部で「これまで黒田家は発言を控えていたが、80歳を超えたので、なんでも話そうと思う」と切り出し、清隆が長州閥との政争に巻き込まれ、同郷の薩摩藩の商人の甘言に乗ったことから政府で不利な立場に立たされたことなどを説明。「子孫に美田を残さず、の教え通り北海道には何も残さなかった」と言って笑わせた。
実際、清隆を顕彰するものは大通11丁目に立つホーレスケプロンとの銅像くらいで、第2代総理大臣として明治憲法を発布するなど明治初期に重要な役割を果たしているにも関わらず、名前さえ知らない道民も多い。

第2部では、平成遠友夜学校の学長で北大名誉教授の藤田正一氏が「クラーク博士を呼んだ黒田清隆」をテーマに熱弁をふるった。
翌25日には、道の窪田副知事と札幌市の秋元市長を表敬訪問。窪田副知事の初任地が函館だったことから、箱館戦争の最終局面で黒田と榎本との間に信頼が生まれたことが話題になり、打ち解けた雰囲気に。清揚氏が窪田副知事に「北海道には有能は人物がいないのですか。来春の知事選に出たらどうですか」と促すと、窪田副知事は「いやいや、それは」と、盛んに照れ笑いを浮かべていた。

北海道にもゆかり深い維新志士と幕臣の末裔、黒田清揚氏が講演
道の窪田副知事と懇談する黒田清揚氏

秋元市長との懇談後には開拓使時代を再現したビールを贈られ「黒田清隆はサッポロビールの生みの親でもあるのでビールはサッポロと決めています」と言って秋元市長を笑わせていた。

講演会は北広島(26日)、江差(27日)と合わせて3回行なわれ、いずれも参加者の多くから「これまで知らないことが多く、面白かった」という感想が寄せられていた。
江差は、榎本武揚が率いていた開陽丸が沈んだ地でもあるだけに、町内の歴史家らが熱心に話を聞いた。いずれの講演も歴史を街づくりに生かそうとしている江差旅庭群来の棚田清オーナーが支援。「北海道命名150年を契機に道民に北海道の歴史を知ってもらいたい」と、話していた。

黒田清隆の長女梅子と榎本武揚の長男武憲が明治期に結婚し、生まれた千代子が清揚氏の母親になる。箱館戦争の敵同士が姻戚関係にあることを知る人は、ほとんどいない。北海道の歴史に大きな足跡を残した2人の名前から一文字ずつ取った、ひ孫の清揚氏は東京の伯爵会や坂本龍馬関係の団体の重鎮で薩摩藩が明治維新後に警察組織を束ねたことから、今も警察官僚とのつながりが深く、その縁もあってカジノ誘致を含むIR推進協議会の会長を務めている。
清揚氏は「これからも北海道のためになることをしたいので、機会を見て来道したい」と語っていた。(黒田伸)

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Posted by 北方ジャーナル at 09:33│Comments(0)生活(医療・教育・食・イベント・お得情報)

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昭和47年(1972年)創刊。生活者の視点と取材を重視する編集方針を創刊以来のポリシーとし、05年11月からは有限会社Re Studio(リ・スタジオ)が発行。道内有名書店などで毎月15日前後に発売。購読の申し込みや問い合わせ、情報提供などはサイドバーにある「編集部へメッセージ」からどうぞ。

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