エルサレムの地位 (original) (raw)
エルサレムの地位は、国際法上・外交上の論争の的となっており、イスラエルとパレスチナの双方がエルサレムを自国の首都と主張している。この論争は「パレスチナ問題における最も難解な問題の一つ」と言われており、エルサレムの都市やその一部に対する主権、聖地へのアクセスに関する主張が対立している。主な争点は、東エルサレム、特にエルサレム旧市街の法的地位であるが、国際的に認められた国境線の西側(西エルサレム)にイスラエルの国民が居住することについては広く合意されている。大多数の国連加盟国は、エルサレムの最終的な地位は交渉によって解決されるべきであるという見解を持っており、そのため最終的な地位の合意がなされるまではテルアビブに大使館を置くことを支持してきた。しかし、2010年代後半になって、ロシア、アメリカ合衆国、オーストラリアなどが新たな政策を打ち出したことで、エルサレムの最終的な地位に関する見解を表明しないという国際的なコンセンサスにも綻びが見られるようになった。また、エルサレムをイスラエルとパレスチナの将来の首都とするという提案も、国連や欧州連合が支持するなど、国際的に支持されている。