カフェ・コン・レイテ (original) (raw)

カフェ・コン・レイテ(葡:Café com leite, Política do café com leite)とは、1894年の大統領就任以後1930年のジェトゥリオ・ドルネレス・ヴァルガスによるクーデターまでの間、ブラジルを支配した寡頭支配体制を指す。 ブラジル帝国崩壊後、ブラジルの政治の実権を握ったのは大農園主グループだった。その中でも特に有力なコーヒー生産州サンパウロ州の農園主たち()と、次に有力な畜産・酪農州ミナスジェライス州の農園主たち()とが連合を組み、交互に連邦の大統領を出した。そのため、両州の特産物にちなみ、「カフェ・コン・レイテ」(ポルトガル語でカフェオレの意)と呼ばれる。 大農園主たちは地方分権的な体制を望んだため、この時期連邦政府は州の内政に介入せず、そのかわり全国的な案件に対しては各州の協力が得られる体制が整えられた。この時期は経済的にはコーヒーとゴムの輸出によりブラジル経済が潤った時期で、特にコーヒー生産の好調さがサンパウロ州の発言力の強さを生み出したといえる。 しかしこの体制も、ワシントン・ルイス大統領(サンパウロ州出身)がミナスジェライス州の推す候補者を退けて同じサンパウロ州出身のを大統領選に立てたため崩れ去ることとなった。また、当時は世界恐慌中でコーヒー輸出は大打撃をこうむっており、サンパウロ州の力の優越が弱まっていた。