シグナルペプチド (original) (raw)

シグナルペプチドは、タンパク質分子にある短い(3から60アミノ酸ほど)ペプチド配列で、細胞質内で生合成されたタンパク質の、輸送および局在化を指示する構造である。mRNAの翻訳開始点の上流部分でリボソーム結合領域を含み、翻訳に関与する。真核生物では通常翻訳されず、原核生物ではアテニュエーター配列を含むことがある。シグナル配列、あるいは局在シグナル、輸送(移行)シグナル、リーダー配列、リーダーペプチドなどとも呼ばれる。 最初に見出されたのは分泌(小胞体への輸送)を指示する配列であり、かつてはこれを特にシグナルペプチドと呼んだ。このほかに、ゴルジ体・核・ミトコンドリアのマトリックス・葉緑体・ペルオキシソームなどのオルガネラへの輸送・局在化を指示するものが知られる。