ハウスドルフ次元 (original) (raw)
フラクタル幾何学におけるハウスドルフ次元(ハウスドルフじげん、英: Hausdorff dimension)は、1918年に数学者フェリックス・ハウスドルフが導入した、が有限な値をとり消えていないという条件に適合する、次元の概念の非整数値をとる一般化である。すなわち、きちんとした数学的定式化のもと、点のハウスドルフ次元は 0、線分のハウスドルフ次元は 1、正方形のハウスドルフ次元は 2、立方体のハウスドルフ次元は 3 である。つまり、旧来の幾何学で扱われるような、滑らかあるいは有限個の頂点を持つ点集合として定義される図形のハウスドルフ次元は、その位相的な次元に一致する整数である。しかし同じ定式化のもとで、フラクタルを含めたやや単純さの少ない図形に対してもハウスドルフ次元を計算することが許されるが、その次元は非整数値を取りうる。大幅な技術的進展がによりもたらされて高度に不規則な集合に対する次元の計算が可能となったことから、この次元の概念はハウスドルフ–ベシコヴィッチ次元としても広く知られている。 ハウスドルフ次元は、ボックスカウンティング次元()のより単純だがふつうは同値な後継である。