ユーヌス (モグーリスタン) (original) (raw)

ユーヌス(ウイグル語: يونس خان, Yunus Khan、1416年 - 1487年)は、モグーリスタン・ハン国の君主(在位 : 1468年 / 1469年 - 1487年)。漢語史料ではハージー・アリー(哈只阿力)と表記される。 ナクシュバンディー教団に属する聖者のマウラーナー・ムハンマド・カーズィーはユーヌスと対面した時、彼が自分が想像していたような野蛮なモグール人ではなく、洗練された物腰の人物であったことに驚嘆した。ナクシュバンディー教団の指導者であるはユーヌスの優雅な振る舞いに感銘を受けてモグール人を「真のイスラム教徒」と認め、周辺諸国のスルターンにモグール人を異教徒の奴隷と同じように売買することを禁止するよう書簡を送ったと、ユーヌスの孫ミールザー・ハイダル・ドゥグラトは伝えている。ハイダルは著書『ターリーヒ・ラシーディー』の中でユーヌスの教養と武勇を挙げ、彼をチャガタイ家のハンの中で最高の人物だと賞賛した。モグーリスタンのハンに即位したユーヌスはかつて身に付けた定住民の文化を捨て、遊牧民として生活した。