ラザフォードの原子模型 (original) (raw)

ラザフォードの原子模型(ラザフォードのげんしもけい)またはラザフォード・モデル(英語: Rutherford model)は、アーネスト・ラザフォードが提案した原子の内部構造に関する原子模型である。惑星モデルとも呼ばれる。ラザフォードは1909年に有名なガイガー=マースデンの実験を指揮し、その実験結果に基づき、1911年にこの原子模型を発表した。この模型では、原子の大きさに比べて非常に小さな中心核(すなわち原子核)に原子の質量の大部分と電荷が集中しているとしている。 ラザフォードの原子模型は、当時考えられていた原子模型のうち、J・J・トムソンの「ブドウパンモデル」が正しくないことを示唆している。一方で、電子軌道のような原子構造については何も進展していなかった。この点についてラザフォードは単に、太陽の周りを回る惑星のように多数の小さな電子が中心核の周囲を回っているか、土星の環のように回っているという従来からあった原子模型について言及しているだけである。しかし、従来考えられていたよりも小さな中心核に質量のほとんどが集中しているとしたことで太陽系との類似点が大きくなり、土星の環よりも太陽と惑星の比喩が的確となった。

thumbnail