ワクフ (イスラム) (original) (raw)

ワクフ(アラビア語: وَقْف‎、複数:أوقاف, awqāf; トルコ語: vakıf)とはアラビア語で止めるという意味の動詞وَقَفَの名詞形で、イスラム社会では何らかの財産を基金として供出して利益を慈善事業として施すシステムを意味する。サダカ(寄付・寄進)の一種である。 ワクフの使い道としては以下のような物がある。 1. * モスクの建設や維持管理費 2. * 学校などイスラームの知識を学ぶ機関の建設や維持管理 3. * 学生への奨学金 4. * アッラーの為に戦う(ジハードに従事する)者への支援 5. * 共同体の仲間への配分 6. * 貧困者や障害者など社会的弱者の救済 7. * 孤児や寡婦の救済 8. * 水飲み場や井戸などの共有財産の維持管理 狭義の意味としてはモスクに対して収めるお布施を指す場合もある。ウラマーなどのイスラム聖職者の中にはワクフから収入を得て生活している者も多く居る。 現代のイスラム教国ではワクフを管理する国家機関が存在しており、サウジアラビアのやエジプトのなどがある。複数の宗教が混在するインドネシアでは宗教省のイスラム局がワクフを管理している。これによって、ワクフが実質的な地方税として機能しているところもある。