偽善 (original) (raw)

偽善(ぎぜん、英: hypocrisy)とは、特に宗教や道徳的信念に関し、真の性格・性向を隠す一方で、美徳または善といった見せかけの外観をつくることを言う。したがって、一般的な意味において偽善には「不誠実なそらとぼけ」、「見せかけの振りをすること」、または「まやかし」が含まれることがある。偽善的な行動とは、他を批判するのと同じ行動を自らも行っていることを指す。道徳心理学においては、自ら表明する道徳的な規則や原則に従わないことを指している。 ケンブリッジ大学の政治哲学者、(1967-)は、「他にも偽善的な欺瞞には、自分には欠けている知恵を持っているという主張、一貫していると主張しながらの言行不一致、持ってもいない忠誠心の表明、アイデンティティの偽装」があるとし、アメリカの(1964-)元ジョージ・W・ブッシュの元スピーチライター、現ワシントン・ポストの政治コラムニストは、政治的偽善とは「意識的に仮面マスクを使用して国民をだまし、自らの政治的利益を得ること」としている。 偽善は、人類の歴史の初めから伝承と文学の主題となってきた。1980年代以降は、経済学、認知科学、倫理学、政治社会学や各種心理学といった分野の中心的主題ともなっている。