半正定値計画問題 (original) (raw)

半正定値計画問題 (semidefinite programming) とは半正定値行列全体によって作られる凸錐体上での凸最適化問題 (convex optimization) の一つである. 半正定値計画問題は近年いくつかの理由で成長している最適化の一分野である.その理由として多くの実用例が考えられることがあげられるが,特にオペレーションズ・リサーチや組み合わせ最適化などの分野で広く研究が行われている.自動制御理論の分野では半正定値計画問題が線形不等式制約のもとで行われることが多い.半正定値計画問題は,凸錐体上の凸最適化問題の一種であり,内点法などにより効率よく解を与えることが可能であることも,応用が期待される一要因となっている.また半正定値計画問題の階層化により多項式最適化問題が近似的に解けるほか,複雑系の最適化にも応用が可能である.