囲い堰 (original) (raw)
囲い堰(かこいぜき)あるいはコッファーダム/コファーダム(英語: Cofferdam)は、水のない環境で作業を行えるようにするために、水の中に囲いを建設してその中の水をポンプでくみ出せるようにした構造物である。一般的に石油プラットフォームや橋、ダムなどの建設と修理に用いられる。囲い堰は通常鋼鉄を溶接して造られた一時的な構造で、典型的には作業終了後に撤去される。シートパイル、外部の厚板、交差ブレースといったもので構成される。 造船の分野でも船を修理あるいは改造するにあたって、乾ドックに船を収容することが現実的でない場合には囲い堰を使うことがある。この例としては、船の延長工事といったものが挙げられる。この場合、船は水上に浮かべたままの状態で船体を2つに分割する作業を行って、その間に船を延長するための新しい部分を挿入する。船体自体に直接囲い堰を取り付けて、その中の水を抜き、そこに人間が入って船体のトーチ切断が行われる。その後船体の前後を引き離して間に新しい船体の部分を挿入する際には、一旦囲い堰が取り払われる。船体の前後と新しい部分を溶接してつなぎあわせる際に囲い堰が再び設置される。これを行うのは高くつくことがあるが、乾ドックを使ってやるともっと高くつくことがある。