水銀の遺産アルマデンとイドリヤ (original) (raw)
水銀の遺産アルマデンとイドリヤ(すいぎんのいさんアルマデンとイドリヤ)は、スペインのアルマデンとスロベニアのイドリヤにそれぞれ残る水銀鉱山と、それらに関連する旧市街や産業遺産群を対象とした国際連合教育科学文化機関 (UNESCO) の世界遺産リスト登録物件である。アルマデンとイドリヤで産出された水銀は、かつて何世紀もの間、ラテンアメリカで産出される銀の精錬に不可欠の存在であり、ヨーロッパへの大量の銀流入を陰で支える役割を果たした。そのため、アメリカ大陸での水銀需要は増加の一途を辿り、それに対応するためにアルマデンやイドリアでは増産の努力が重ねられた。現在残る町並みや施設群は、そうした鉱業の発展と大陸間交易の様子を今に伝えるものである。