燭 (original) (raw)
燭(しょく、記号:c.)とは、かつて使用されていた光度の単位である。燭光(しょっこう)、キャンドル(candle)とも言う。様々な定義があるが、いずれも「蝋燭1本分の光度」を由来とするものであり、そこから、英語では蝋燭を意味する"candle"が単位の名前となり、日本語ではそれを訳して燭、また「蝋燭の光」という意味で燭光となった。 燭は、1860年にイギリスの都市ガス条例によって初めて定義された。そのときの定義は、「1時間に120グレーンの割合で燃焼する6分の1ポンドの鯨油蝋燭の光度にほぼ等しい光度」であった。その後、1877年に「圧力1気圧の下で0.8%の水蒸気を含む空気中において燃焼するハーコート氏10燭ペンタン灯の水平方向の光度の10分の1」と再定義された。 1948年の第9回国際度量衡総会(CGPM)において、より定義を明確にしたカンデラが承認された。カンデラは燭にできるだけ値が近くなるように作られた単位であり、1燭は1.0067カンデラである。実用的には燭とカンデラはほぼ同じと考えて良く、今日でもカンデラの別名として燭(燭光)という言葉が用いられることがある。なお、今日ではカンデラによって定義されているルーメンも、当初は燭によって定義されていた。