電子フライトバッグ (original) (raw)

電子フライトバッグ(Electronic Flight Bag, EFB)とは、航空機の搭乗員が携行する書類の量を削減するとともに、飛行管理をより容易かつ効率的に行うために用いられる情報機器である。汎用コンピュータである電子フライトバッグは、従来、パイロットがフライトバッグに入れて持ち運ばなければならなかった航空機の操縦マニュアル、搭乗員マニュアル、航空図などの参考資料を表示することができる。また、専用アプリケーションをインストールすることにより、離陸性能などを自動的に計算することもできる。 電子フライトバッグという名称は、フライトバッグと呼ばれる、古くからパイロットがコックピット内に持ち込んできた重い書類入れに由来している。その書類をデジタル形式に変換して収納した電子フライトバッグは、通常のノート型パソコンとほぼ同じ1~5ポンド(0.5~2.2キログラム)の重量しかなく、書類に比べると非常に軽い。電子フライトバッグの利点としては、重いフライトバッグを運ぶ労力を軽減できることや、書類の印刷を少なくすることで時間と経費を節減できることなどがある。また、自動計算を行うことで安全性を向上させるとともに、パイロットの負担を軽減することもできる。