GQM (original) (raw)

GQM (じーきゅーえむ; Goal, Question, Metric)は、メリーランド大学の教授によって開発された、ソフトウェア工学における計測の枠組みおよびモデル化手法である。 ソフトウェア工学におけるあらゆる計測は、無目的にメトリクスやデータを集めるのではなく、何のために測定するのか、前提となるモデルは何か、結果をどう解釈するかなどを明確にした上で実施されるべきである。 GQM 法はこれらを定義する枠組みとして代表的なものの一つであり、測定モデルを以下の3つの層で定義する。 ゴール層 (G、概念レベル)測定を行う目的の定義。測定の対象、理由、観点、およびコンテキストを定めるものである。クエスチョン層 (Q、運用レベル)目的の達成のために評価すべき質問の定義。ゴールが達成されたか否かを判断する具体的な基準となるものである。メトリクス層 (M、定量レベル)前提となるモデルに基づいて測定可能なメトリクス。上記の質問に対する答えを提供するのに必要な情報を提供するものである。 各層の要素は多対多の関係にある。すなわち、一つのGは複数のQに結び付けられるし、各Qへの回答は複数のMに基づいて決定される。逆に、一つのMは複数のQのために使用可能である。