No.69手榴弾 (original) (raw)

No.69手榴弾は第二次世界大戦中にイギリスで開発使用された手榴弾である。「ブリティッシュNo.69」とも呼ぶ。この手榴弾は、ミルズ型手榴弾よりも小さな殺傷効力半径を持つ手榴弾の必要性があったことから、軍用として採用された。これにより、ほとんど何も防御遮蔽物が無い時でも使用者は手榴弾を使用できた。対照的に、ミルズ型手榴弾は投擲可能な距離よりももっと大きな殺傷効力半径を持っており、手榴弾の使用者に対し、投げ込む場所を注意して選ぶよう強制した。これは自分の投げた手榴弾で自身を傷つけないように配慮するためだった。 No.69手榴弾の弾体は全て硬質プラスチックであるベークライトで構成されており、爆砕されても金属製の弾体を持つ手榴弾のような破片を生成しない。手榴弾の致死性を増強するため、金属製の破片生成スリーブの装着が可能だった。 No.69手榴弾の使用は非常に単純である。ねじって取り外す型式のキャップを除去し、棄て、手榴弾を投擲する。手榴弾が投げられた際、鉛製の湾曲したおもりが終端についているリネンのテープが自動的にほどかれていき、信管内部のボールベアリングが自由に動けるようになる。こうして常働信管は飛行中に撃発可能状態に置かれ、手榴弾は衝撃によって爆発する。同様の信管を採用したガモン手榴弾のように、第二次世界大戦の終了後まもなくしてこれは軍用から退役した。

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