由布市 (original) (raw)

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ゆふし ウィキデータを編集由布市
由布院盆地を走る久大本線由布岳地図
由布市旗 由布市章 由布市旗 由布市章
日本の旗 日本
地方 九州地方
都道府県 大分県
市町村コード 44213-5
法人番号 4000020442135 ウィキデータを編集
面積 319.32km2(境界未定部分あり)
総人口 32,263[編集]推計人口、2024年12月1日)
人口密度 101人/km2
隣接自治体 大分市別府市宇佐市竹田市玖珠郡九重町玖珠町
市の木 アラカシ
市の花 コスモス
市の鳥 ウグイス
由布市役所
市長 [編集]相馬尊重
所在地 879-5498大分県由布市庄内町柿原302番地北緯33度10分48秒 東経131度25分36秒 / 北緯33.18008度 東経131.42678度 / 33.18008; 131.42678座標: 北緯33度10分48秒 東経131度25分36秒 / 北緯33.18008度 東経131.42678度 / 33.18008; 131.42678
外部リンク 公式ウェブサイト
由布市位置図 ■ ― 市 / ■ ― 町・村
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由布市(ゆふし)は、大分県のほぼ中央に位置するである。温泉地として名高い由布院温泉を擁する観光都市である一方、大分市ベッドタウンとしての性格も併せ持つ。

由布岳と麓の由布院温泉

由布市は大分県のほぼ中央に位置し、北部には由布岳・城ヶ岳、南部には黒岳・花牟礼山・時山など標高の高い山岳がそびえる。市の中央部を流れる大分川によって形成された平地付近に市街地が集積しており、源流付近・由布院盆地に旧湯布院町、中流・河岸段丘の左右に旧庄内町、下流・平野部に旧挾間町の市街地を抱える。大分川沿いの市内を国道210号、JR久大本線が縦断しており、旧湯布院町では大分自動車道および大分県道11号別府一の宮線(やまなみハイウェイ、九州横断道路)が交わる。旧庄内町、旧湯布院町の一部の地域は阿蘇くじゅう国立公園の指定を受けている。国道210号沿いの九重町との境界上にある水分峠は九州における中央分水嶺の一つを成しており、由布市側の大分川水系と九重町側の筑後川水系を隔てる。

大分川沿いという繋がりをもつ市域ではあるが、明治期の行政区画においては「旧庄内町・旧挾間町は大分郡」「旧湯布院町は速見郡」として成立した経緯を持つ(その後、昭和期までに現在の市域全体が大分郡に編入された)。大分市への鉄道網が整備された前者側は合併直前においても大分都市圏の変遷に含まれており、一方の後者側は温泉観光地同士を繋ぐ目的もあり別府市との交通網が早くより構成されてきた。現在においても、NTTや九州電力の管轄地域の違いなどで交流地域の名残を確認することが出来る。

全国的に名高い由布院温泉を初め、市内各地に5つの温泉が立地しており、市内の大部分が国民保養温泉地湯布院温泉郷」に指定されている。

瀬戸内海式気候に属しているが、市の大部分が山岳丘陵地域であるため、内陸性の気候の特徴が強く気温差が大きい。観測地点の設置されている旧湯布院町の中心部には盆地が形成されており、気温の日較差が大きい(そのため、放射冷却による朝が多発する)。大分自動車道の霧・降雪による交通規制もこの付近の気候の影響を強く受ける。2016年現在、湯布院の観測地点においては熱帯夜が観測されたことがなく[1]避暑地としても扱われる。

湯布院での観測値

湯布院の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C (°F) 19.6 (67.3) 23.5 (74.3) 24.5 (76.1) 28.3 (82.9) 31.7 (89.1) 32.9 (91.2) 35.5 (95.9) 35.9 (96.6) 32.8 (91) 29.9 (85.8) 26.1 (79) 21.8 (71.2) 35.9 (96.6)
平均最高気温 °C (°F) 7.3 (45.1) 9.0 (48.2) 12.9 (55.2) 18.5 (65.3) 23.0 (73.4) 25.2 (77.4) 29.1 (84.4) 29.8 (85.6) 26.0 (78.8) 21.0 (69.8) 15.5 (59.9) 9.7 (49.5) 18.9 (66)
日平均気温 °C (°F) 2.3 (36.1) 3.4 (38.1) 6.8 (44.2) 11.9 (53.4) 16.8 (62.2) 20.4 (68.7) 24.2 (75.6) 24.5 (76.1) 20.7 (69.3) 15.0 (59) 9.4 (48.9) 4.1 (39.4) 13.3 (55.9)
平均最低気温 °C (°F) −2.2 (28) −1.6 (29.1) 1.1 (34) 5.5 (41.9) 10.9 (51.6) 16.3 (61.3) 20.3 (68.5) 20.4 (68.7) 16.5 (61.7) 9.9 (49.8) 4.1 (39.4) −0.8 (30.6) 8.4 (47.1)
最低気温記録 °C (°F) −12.3 (9.9) −13.2 (8.2) −10.1 (13.8) −4.9 (23.2) −0.6 (30.9) 5.8 (42.4) 10.7 (51.3) 12.0 (53.6) 3.8 (38.8) −1.6 (29.1) −5.2 (22.6) −9.9 (14.2) −13.2 (8.2)
降水量 mm (inch) 59.2 (2.331) 76.1 (2.996) 109.6 (4.315) 121.5 (4.783) 153.4 (6.039) 362.9 (14.287) 355.2 (13.984) 240.9 (9.484) 264.6 (10.417) 117.3 (4.618) 76.1 (2.996) 55.4 (2.181) 1,992.2 (78.433)
平均降水日数 (≥1.0 mm) 7.8 9.2 11.8 10.3 9.6 14.8 13.7 12.0 11.6 8.1 8.4 7.9 125.1
平均月間日照時間 108.8 122.1 151.1 176.1 185.5 118.5 141.2 155.4 118.7 145.8 128.3 114.5 1,665.9
出典1:気象庁[3]
出典2:気象庁[4]

由布市の風景 収穫前の水田と由布岳

由布岳側より見下ろす由布院盆地

住所表記において、かつての町で使われていた「大字」の表記及び「小字」、番地の枝番を示す「の」が取り除かれた。また、大字の前に合併前の旧町名を冠している。(一例、市役所所在地は大分県由布市庄内町柿原302番地)

挾間町

庄内町

湯布院町

豊後国風土記に由布の由来である「木綿」及び「柚富郷」が記されている。平成の合併の過程においては、「由布市」が市名一般公募のうち最多票を得た[5]ことで、そのまま選出された。旧湯布院町域の由布院温泉の他に、旧庄内町域・旧挾間町域にまたがる由布川・由布川渓谷など市域の広い範囲に関わりがある。

旧湯布院町中心部周辺の空中写真。
2014年5月2日撮影の6枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

旧挟間町中心部周辺の空中写真。
2014年5月2日撮影の4枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

旧庄内町中心部周辺の空中写真。
2013年8月6日撮影。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

古墳時代大分国造大化以降は豊後国にあり、奈良時代には大分郡の柚富郷と呼ばれていた。城岳(城ヶ岳)、鋒塔山(星岳)、竹中山(黒岩山)の山麓には、平安時代から鎌倉時代にかけて、国司大神良臣の子孫の庶家が、松ヶ尾城鳥ヶ鼻塞を建造した。

鎌倉時代からあとは、国司に変わって守護大名の大友氏が入国したので、大友氏族の武将らと、大神氏族の武将らが衝突したこともあったという(『両豊記10』氏姓遺恨之事)。

安土桃山時代、薩摩の島津軍が豊後国を侵攻したときには、大友氏と大神氏庶家、地元の農民がともに戦いに尽力し、島津軍を撤退させている(天正の戦)。

江戸時代には、地域により大分郡の阿南郷・賀来郷、速見郡の由布郷と呼ばれており、行政はおおむね岡藩が行っていた(『豊後国志』)。

歴代市長

氏名 就任日 退任日 備考
初代 首藤奉文 2005年10月30日 2017年10月29日 旧庄内町長
2代 相馬尊重 2017年10月30日 現職

議会

定数20[12]

合併後、旧3町の役場は『庁舎』として、市役所の機能を3分割し、それぞれ『庄内庁舎』・『挾間庁舎』・『湯布院庁舎』と呼称してきた。主要業務・市長室等は『庄内庁舎』、市議会・農業委員会等は『挾間庁舎』、教育委員会等は『湯布院庁舎』に設置し、全ての庁舎に地域自治行政の中心となる『地域振興局』を設置していた。しかし、合併後から新庁舎建設・庁舎機能の集約が議論されており、選挙公約としても扱われることがあった。2016年7月19日、庄内庁舎の本館および増築された新館を『本庁舎』として、地域振興局を除くすべての市役所機能・市議会・教育委員会・農業委員会を集約したと同時に、市役所の部長職が廃止された[13]。一方、『挾間庁舎』・『湯布院庁舎』には地域振興局・地域振興課・健康センター・防衛対策室(湯布院庁舎)のみ残し、支所業務を行っている。なお、消防本部については引き続き挾間町に設置している[13]

衆議院小選挙区選挙では、大分2区に属する。直近の第49回衆議院議員総選挙2021年10月)での選出議員は以下のとおり。

なお、吉川元立憲民主党)が比例で復活当選している。

大分県議会議員選挙では、本市でひとつの選挙区をなす。定数は2人。直近の大分県議会議員選挙2023年4月)での選出議員は以下のとおり[14]

由布市と全国の年齢別人口分布(2005年) 由布市の年齢・男女別人口分布(2005年)
■紫色 ― 由布市■緑色 ― 日本全国 ■青色 ― 男性■赤色 ― 女性
由布市(に相当する地域)の人口の推移 1970年(昭和45年) 33,804人 1975年(昭和50年) 32,994人 1980年(昭和55年) 34,708人 1985年(昭和60年) 35,945人 1990年(平成2年) 35,119人 1995年(平成7年) 34,773人 2000年(平成12年) 35,248人 2005年(平成17年) 35,386人 2010年(平成22年) 34,702人 2015年(平成27年) 34,262人 2020年(令和2年) 32,772人
総務省統計局 国勢調査より

市立

市立

由布院駅

九州旅客鉄道(JR九州)

湯布院地区のみ高速バスが発着・経由する。すべて昼行。

愛称名 運行会社 運行区間
ゆふいん号 日田バス亀の井バス西日本鉄道 福岡市中心部・福岡空港 - 湯布院天神高速BT博多BT福岡空港国際線・筑紫野(二日市温泉入口)高速基山 - 高速日田 - 高速天瀬高塚 - 玖珠IC - 九重IC - 道の駅ゆふいん由布院駅前BC
サンライト号 大分交通大分バス長崎県交通局長崎自動車 **長崎市 - 湯布院 - 別府市大分市**(長崎駅前・昭和町諫早IC高速大村木場大村IC高速松原 - 高速甘木 - 高速日田 - 玖珠IC - 湯布院IC - 鉄輪口 - 別府北浜 - 中央通り - 大分新川)
(愛称名なし) 大分交通亀の井バス 大分空港 - 湯布院(大分空港 - 由布院駅前BC) ※途中ノンストップ

一般路線バス

亀の井バス

由布院駅前の由布院バスセンターを中心に、旧湯布院町域で運行する。別府市由布市を結ぶ36番系統および観光快速バス『ゆふりん号』が通年で運行される。他に九重町牧の戸温泉と由布院バスセンターを結ぶ路線もある(冬期運休)。

九州横断バス

九州産交バスが運行する定期観光バス。熊本市と別府市を結び、阿蘇・くじゅう・湯布院・別府地域の観光地・主要駅を経由する。由布市内では旧湯布院町域の小田の池と由布院バスセンターに停車する。

大分バス

旧挾間町域と大分市を結ぶバスを運行する。

コミュニティバス

やまなみハイウェイから見た由布岳。右手前の峰は飯盛ヶ城

金鱗湖

湯平温泉

旧湯布院町にある温泉街は歓楽街を廃した町並みが特徴で、「東の軽井沢、西の湯布院」といわれる。他の温泉地に見受けられる、規模の大きい旅館が存在しないのもこの町の特徴である。

1959年、由布院温泉・湯平温泉が「湯布院温泉」として国民保養温泉地に指定された。2019年、塚原温泉・庄内温泉・挾間温泉を追加し、国民保養温泉地「湯布院温泉郷」として拡充指定された[15]

旧湯布院町内に数多くある小規模美術館・博物館

[編集]

  1. ^ a b c d e f 湯布院 年ごとの値 詳細(気温) 気象庁
  2. ^ a b c d 観測史上1~10位の値(年間を通じての値) 湯布院(大分県) 気象庁
  3. ^平年値(年・月ごとの値)”. 気象庁. 2023年8月29日閲覧。
  4. ^観測史上1~10位の値(年間を通じての値)”. 気象庁. 2023年8月29日閲覧。
  5. ^ "(大分県)挾間・庄内・湯布院合併協議会ホームページ". 総務省. 2017年7月13日閲覧。
  6. ^震度データベース検索”. www.data.jma.go.jp. 2024年9月1日閲覧。
  7. ^ 大分県で震災関連死3人 熊本以外で初 - 産経WEST、2017年2月21日
  8. ^ 平成28年熊本地震の概要等 (PDF) - 平成28年熊本地震検証報告書、大分県防災対策企画課
  9. ^震度データベース検索”. www.data.jma.go.jp. 2024年9月1日閲覧。
  10. ^大分県由布市で震度5強 ガラス割れ駅舎封鎖”. web.archive.org. 産経デジタル (2016年4月29日). 2024年9月1日閲覧。
  11. ^「今回はひどかった」台風10号で浸水した住宅 暑さ戻る中 住民が撤去や復旧作業”. TBS DIG (2024年8月31日). 2024年8月29日閲覧。
  12. ^市議会の構成”. 2019年2月10日閲覧。
  13. ^ a b 市報ゆふ 2016年6月号(Vol.129) pp4 - pp6, 2016年7月号(Vol.130)pp2 - pp3
  14. ^ 選挙区別議員名簿 大分県ホームページ
  15. ^湯布院温泉郷(由布院温泉、湯平温泉、塚原温泉、庄内温泉、挾間温泉) 国民保養温泉地計画の概要” (PDF). 大分県由布市. 2019年9月7日閲覧。

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