■大間九郎、まつだこうた「超人間要塞 ヒロシ戦記」こんなにバカバカしいマンガ、久しぶりに読んだわ!(褒め言葉)【マンガ感想・レビュー】 (original) (raw)

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子どものころ、こういう話したことありません?

”ねー、テレビってなんでうつるの?”

”それはね、中に人がいるんだよ”

”電話は?”

”なかに小人がいて、話しているんだよ”

実は普通の人だと思っていたら、ホントになかに小人が入っていて動かしていた、ってお話。

マクロスの超日常版みたいなやつです。


超人間要塞 ヒロシ戦記(1) (イブニングKC)

二百年前、母星を捨て、都市型宇宙要塞艦で地球に密航した国家「スカベリア姫国」。地球人から「スカベリア姫国」の存在を隠蔽するために、地球では宇宙要塞艦を地球人「ヒロシ」に擬態させた。「ヒロシ」は国家レベルで制御され、絶対に要塞艦だと悟られないよう万全の体制がとられていた。しかし物事に絶対はない。はたしてスカベリア人たちは地球を安住の地にできるのか。

こいつがみんなを乗せている「超人間要塞 ヒロシ」。
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正式名称は「スカべリア姫国 外生物擬態都市型宇宙要塞艦 緋炉詩」です(書いていて疲れた)。4代目大統領から漢字の「緋炉詩」をあてた、とかばかばかしい内容が盛りだくさん。

どこの社会でも、いろいろな思わぬ事故はあります。関係者はその都度対応に追われます。
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今回は国家的な問題に発展してしまいました。その原因は、ヒロシがしずかちゃんに不意討ちキスされてしまったことです。まさに、国家存亡の危機!……バカだね。

「スーパー・トラクション・ワイヤーシステム起動っ!」
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「ブラックアウト開始!」

作戦内容はこんな感じ。
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カチッ
作戦終了。

こういう数々の作戦を乗り越えてきた「超人間要塞 ヒロシ」。しかし、今回は度重なる異常事態に見舞われます。

「あのメール音こそが」
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「動乱の始まりを告げる悪魔の産声だったと」

このあと、非常におバカで厳しい戦いが続きます。

オペレーション『ZEN』
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シノプシス「アルファ」から「ベータ」をスキップしての「ガンマ」。

まさに国家存亡の危機を新人艦長が乗り越えた瞬間でした。しかし、序盤での大きな成功はさらなる脅威への入り口となっていきます。

オペレーション『CHYOZ』
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新艦長になって初めての餃子。「超人間要塞 ヒロシ」の国家の経済は餃子作りにかかっています。しかし、新艦長は度重なるオーダーに戦線を離脱、ヒロシがキスをされてしまった罪を一人でかぶっている前艦長が特赦でその場を切り抜けます。

新兵器唇防御フォーム UROBOROS
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なんだかんだで2対2の合コンに突入。作戦名GOUKONの火ぶたが切って落とされた!暴発気味の先輩、しずかちゃんの友人、そして大本命かつ常に危険を伴うしずかちゃんが迫る!!その場をいかに穏便に切り抜けることができるのか!?

目標、ちっさ!!

緊急避難用ジェスチャー NIRUBA-NA
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「緊急避難用ジェスチャー NIRUBA-NA」これが一番バカらしくて、そしてすごかった!!インパクトでかすぎです。すべてをうやむやにしてしまう新兵器。しかし、クルーの犠牲無くしては発動できない禁断の兵器です。

とまあ、ヒロシくんは、内面にいろいろな葛藤をかかえながら、こんなバカなことを延々と繰り返しているわけです。

あ、そうか!

人の心の二面性とか、いろいろな無意識の行動なんかを、小人をモチーフにして表している作品だったのか、これ!?もしかしてフロイトとユングが言うところの「無意識」を擬人化して示しているとか、そういう系?