ローマ字入力とかな入力を切り替える方法 Vista編 (original) (raw)

2009年 11月 01日

ローマ字入力とかな入力を切り替える方法 Vista編

以前、「ローマ字入力とかな入力を切り替える方法―基本編」「トラブル編」 というページを書きましたが、そのときの調査は、Windows XPで行ったものでした。
Windows Vistaにおいては、ローマ字入力とかな入力を切り替え方法が、かなり改善されています。

※なお、以下の記述は、IMEが『Microsoft IME』の場合です。『Microsoft Office IME 2007』(『Microsoft Office』がインストールされているPCでは、こちらを使うように初期設定されている)では多少異なるかもしれません。
参考:「MS-IMEの種類を確認する:IME即効テクニック」

まず、「いつの間にかかな入力になっている」というトラブルがの原因の一つが、Vistaではなくなりました。
このトラブルの原因は、多くの場合、いつの間にか_[Alt]+[ひらがな]_を押しているというものです。
Vistaで[Alt]+[ひらがな]を押すと、_「Alt+ひらがな キーが押されました。文字入力方法を "かな入力" に変更しようとしています。変更しますか?」_というダイアログが表示されるようになりました。

ローマ字入力とかな入力を切り替える方法 Vista編_e0002687_211290.gif

これで、知らない間に[Alt]+[ひらがな]を押してしまっているという事態はなくなりました。また、このダイアログには、[Alt]+[ひらがな]で入力方法を切り替えられることを知らない人に対して、それを知らせるという意味もあります。

(もっとも、これはこれで「いちいちダイアログが表示されるのがうっとうしい」「この切り替え操作を使用しているマクロ的なものがうまく動かない」といった新たな問題を発生させている面もありますが。
なお、[Shift]+[Ctrl]+[ひらがな]で切り替える場合は、ダイアログは表示されません)

また、[Alt]+[ひらがな]で入力方法を切り替えたあと、言語バーの_「KANA」ボタン_をクリックしても入力方法が変わらないなどの問題も、解決しています。

XPのMS-IMEでは、[Alt]+[ひらがな]でローマ字入力をかな入力に変えた場合、言語バーの「KANA」ボタンをクリックしてもなぜかローマ字入力に戻らず、これがトラブルの大きな要因になっていました。
VistaのMS-IMEでは、[Alt]+[ひらがな]でローマ字入力をかな入力に変えた場合でも、「KANA」ボタンをクリックすればローマ字入力に戻ります。

IME OFFでローマ字入力とかな入力を切り替えようとした場合に発生する問題も、[Alt]+[ひらがな]と「KANA」ボタンの挙動が次のように整理されました。

●[Alt]+[ひらがな]は、IME OFF(直接入力)では動作しない。IME ONならローマ字入力とかな入力を切り替える(入力モードは変えない)。
●「KANA」ボタンは、IMEがONでもOFFでもローマ字入力とかな入力を切り替えて、同時にかな入力モードでなければひらがな入力モードにする。

意外な動作をすることがなくなったので、かなり扱いやすくなったと思います。

(ただし、「KANA」ボタンの表示(へこんでいればかな入力、フラットならローマ字入力)は、[Alt]+[ひらがな]で切り替えた場合、切り替えた瞬間は表示が変わらず、次に何かキーを押したときに変わるという現象が、しばしば起こります)

それと、ローマ字入力とかな入力の切り替え問題とは直接は関係ありませんが、VistaのMS-IMEの変更点が一つ。
_初期設定では、「半角英数モード」という入力モードがなくなりました_。入力モード選択メニューには「半角英数」という名称は存在しますが、_この「半角英数」の実態は「直接入力」と同じです_。(入力と同時に確定され、変換できない)

ローマ字入力とかな入力を切り替える方法 Vista編_e0002687_214170.gif

「プロパティ」→「編集操作」タブ→「直接入力を使用しない」のチェックを外すと、入力モード選択メニューに「直接入力」が追加されます。同時に_「半角英数」の挙動が従来の半角英数モードに変化します_。(入力すると下部に波線が表示され、変換を待つ状態になる)

ローマ字入力とかな入力を切り替える方法 Vista編_e0002687_213047.gif

この変更はびっくりしました。確かにMS-IMEでは半角英数モードで入力するメリットはほとんどないし、「半角英数」と「直接入力」の違いはトラブルの原因の一つになっていたので、この方が使いやすいのかも知れません。それにしても、入力モードを減らした方を初期設定にするのは、思い切った変更です。
IMEをより使いやすくするんだという、MS-IME制作者の意思を感じます。(入力モードの名称は統一して欲しかったですが……)

※参考:「Vista & 2007 Office system: 直接入力モードがない」


以前、「ローマ字入力とかな入力を切り替える方法―トラブル編」の最後で、こう書きました。

ローマ字入力とかな入力の選択なんてパソコン初心者がいきなり直面する選択なのに、その切り替え方がなんでこんなに複雑なんでしょう。誰に言ったらいいのかよく分かりませんが、ローマ字入力とかな入力の切り替え方がこんな悲惨な状態になっているのを何とかしろと言いたいです。

Vistaのローマ字入力と仮名入力の切り替え方法は、かなり改善されていて、悲惨な状態からは脱したと言えると思います。今まで起こっていたトラブルが起こらないように改善するというのは、とても良いことです。世間的にはあまり人気がないような気がするVistaですが、自分の中ではこれでVistaの評価がかなり上がりました。

Windows 7がこれと同じ仕様なら(少なくともこれより悪くなっているということはないでしょう……)、XPが廃れて7がメインになるころには、「ローマ字入力とかな入力を切り替える方法」のページも、過去の遺物となることでしょう。

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