森功のブログ もともと仕組みが問題「国家戦略特区」 (original) (raw)

加計学園問題のせいで「岩盤規制をぶち破る‘ドリル’」を標榜して設置された国家戦略特区諮問会議の機能が止まっているかのように新聞で報じられています。行政文書の扱いが悪かったから、まずはそこを修正するため現在の議題が進まなくなっている、と嘆いているわけです。
しかし、根本的な問題はそこではない、という政府関係者と会いました。その方は、つまるところ諮問会議そのものの在り方の問題だ、という意見で、意気投合しました。
第三者の有識者が意見を戦わせ、公平公正に判断するというのはあくまで建前で、国家戦略特区諮問会議も事実上、議事を官僚が進めて決めていく他の官庁の審議会と同じ。議事はほとんど形式的なもので、会議の議事録もそれに合わせて作成されてしまうので、仮にすべてを公開しても隠したいことは隠せます。しかし、国家戦略特区諮問会議には他にない問題があります。
それは、議長が首相自身だということ。国家戦略特区諮問会議が他の審議会と異なる点で、首相の責任と判断で決まる仕組みになっているわけですから、いくら「私は知らなかった」といっても通用しません。誰でもわかりそうなそんな単純な話なのに、首相本人が指示したかどうか、なんて議論になっています。
昨日、首相は四谷で漫才師やアイドルタレント、社会学者たちと焼き肉パーティを開いて楽しんだようです。こういうのを似たもの夫婦といえばいいのでしょうか、天真爛漫で妙に軽い夫人とダブってしまいます。