館の王子 (original) (raw)

何を語ればいいのかわからないけれど
何かを語らないと心の中に巣くった黒いシミが育ってしまう気がする

とりとめもなく語ります

王子が病気になってから
できる限りのことはしてきたと思う

2度の命の危険にさらされながらも生きながらえたのは
諦めずに積極的な治療を受けさせたためだと思う

でも 今
王子が力尽きて向こう側に行ってしまった今

私にはもっと王子のためにしてあげられることがあったのではという
後悔に似た罪悪感のような後ろめたさしかない

いったい何をしてあげていたらこんな気持ちにならずに済んだのでしょう

使われなくなった王子の食器

2週間分残された王子の飲み薬

すぐに病院に連れて行けるように出しっぱなしのキャリーバッグ

王子が亡くなる前日に買ったたくさんの介護食

王子のお気に入りの陽だまりの場所

見つけてしまった王子の抜けひげ

それらが目に入るたびに胸が苦しくなる

この苦しみはしばらく続くのでしょうね

今の私の拠りどころは
最期の時を看取ってあげられたことくらい

王子の呼吸が静かに止まった後も
息を吹き返すかもしれないと バカみたいに抱いていたけれど
そうはならなかった…

王子

みなさま
お悔やみの言葉をいただきありがとうございます

***

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なかなかコメントを残すことができなくてゴメンナサイね

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テーマ : 猫のいる生活