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キリンカップサッカー2007

[ 2007.06.05 ] さいたま・埼玉スタジアム2002

公式記録PDF

試合レポート

キリンカップ優勝のかかったコロンビア代表との一戦が5日、埼玉・埼玉スタジアム2002で行われました。試合は、立ち上がりから両チームともコンパクトなパスまわしでリズムを整え、ゴールを狙います。豊富な運動量と高いレベルの個人技でボールを占有するコロンビアに対し、日本は後方から慎重にビルドアップし、効果的なサイドチェンジから相手ゴールを脅かしましたが、結局前半は0-0で折り返しました。

後半に入っても、開始早々から両チームが激しく攻め合います。
60分、日本は高原が左サイドを攻め上がり、羽生、中村俊、遠藤と流れるようなパスワークをゴール前で見せましたが、最後の中村憲のシュートは枠をとらえることができませんでした。その後は日本が押し気味に試合を進めましたが、最後まで両チームともゴールを挙げられず、試合は0-0のスコアレスドローとなりました。これにより、得失点差で日本がコロンビアを上回り、3年ぶりにキリンカップ優勝に輝きました。

イビチャ・オシム 監督(日本)
「選手たちにはカミカゼシステムと言ったが、立ち上がりは非常に危険なやり方で始めた。ただ、カミカゼのやり方が部分的には有効であると感じた。全面的ではないという意味ではあるが、なんとかそこから、我々は生き残った。これは何を意味しているのかというと、スターティングメンバーが非常にリスクが大きい構成だったということ。それが時間帯によっては、非常に大きな問題を持っていた。特にコロンビアがアグレッシブに来た時間帯である。そのコロンビアのアグレッシブなスタイルについて、日本の選手の何人かは予想しておらず不意を突かれていた。前半は、こちらにチャンスがなかったわけではないが、向こうのチャンスはこちらが差し上げたボールから生まれた。後半は明らかに良い内容だった。例えば、ボクシングの採点を参考にすると、合計の点数では日本の判定勝ちでもおかしくない内容だったかもしれない。前半、コロンビアにチャンスがあり、失点していたかもしれない場面はあったが、コロンビアという非常に良いチーム、アグレッシブにプレーができるテクニックのあるチーム相手に戦えたことは、サッカーの学校というか、良い授業だったと思う」

川口 能活 選手(日本)
「みんなが本来の力を出せるような雰囲気作りを考えた。後半は巻き返して優勢に試合を運べたが、満足のいく結果ではない。アジアカップに向けて、ひとりひとりがアグレッシブに、プライドを持って戦っていきたい」

中村 俊輔 選手(日本)
「欲を言えば点を取って勝ちたかったが、どのポジションにもヨーロッパで活躍している選手がいてレベルが高かったし、タイトルを獲れたことは悪くないと思う。今後は、個人的には人のためにスペースを空ける動きだったり、ボールを動かして攻めたり、そういった中で持っているものを出していきたい」

羽生 直剛 選手(日本)
「シュートやクロスボールなど最後の場面の精度が、日本代表の他のMFが持っているものに比べて、自分には足らないと思う。その精度を高めていきたい。攻守両面において、味方をサポートして前線にボールを運ぶということには手応えを感じることができた」

稲本 潤一 選手(日本)
「(普段よりは高い位置でのプレーとなったが)今後もこういう使われ方をするかもしれないので、いい経験になった。練習でもあまりやったことのないポジションだったが、自分が動いたことで生まれたスペースを周りが使えるように、自分なりに考えてプレーした」

中田 浩二 選手(日本)
「(オシム監督になって初招集となったが)心配はなかった。ボールをつなぐジーコのスタイルとフォーメーションのあるトルシエのスタイルの良いところを取ったようなサッカーだと思う。ボールも人も動くサッカーで、練習もきついが、90分間を通して実践できれば、いいサッカーになると思う」

今野 泰幸 選手(日本)
「サイドバックの出場は、少しビックリした。細かい指示はなかったが、自分が使われた意味を考えて、状況に応じたプレーを心がけた。FWと言われたら困るけど、ディフェンシブなポジションで使われたら、その期待に応えられるようにがんばりたい」