『収容所の架空少女』の原典 (original) (raw)

『収容所の架空少女』の原典

感動系コピペの定番『収容所の架空少女』の原典は何か。まとめブログ『特定しますた』の紛らわしい記事をきっかけに、この挿話の典拠はどこか、実話をもとにしているのかどうか考える

人文

2005年07月24日捕虜を勇気付けた架空の少女
359: 03/31 17:52
大戦中にドイツ軍の捕虜収容所に居たフランス兵たちのあるグループが、長引く捕虜生活の苛立ちから来る仲間内の喧嘩や悲嘆を紛らわすために、皆で脳内共同ガールフレンド(?)を作った話を思い出した。

・・・そのグループが収容されてた雑居房のバラック、その隅に置かれた一つの席は、13歳の可愛らしい少女がいつも座っている指定席だった。(という、皆のイメージ)

彼らグループの中で、喧嘩や口論など紳士らしからぬ振る舞いに及んだ者は誰であろうと、その席にいる少女に頭を下げ、皆に聞こえる声で非礼を詫びなければならない。
着替えの時は、見苦しい姿を彼女に見せぬように、その席の前に目隠しの布を吊り、食事の時は、皆の分を分け合って彼女の為に一膳をこしらえ、予め決められた彼女の「誕生日」やクリスマスには、各自がささやかな手作りのプレゼントを用意し、歌でお祝いをする。
・・・最初は慰みのゲームのようなものだったのが、皆があまり熱心になると、監視のドイツ軍までもが、彼らが本当に少女を一人かくまっているものと勘違いして、彼らの雑居房を天井裏まで家捜しするという珍事まで起こった。
だが、厳しい捕虜生活の中で、他の捕虜たちが衰弱して病死したり発狂や自殺したりする中、そのグループは全員が正気を保って生き延び、戦後に揃って故国の土を踏んだという。
http://blog.livedoor.jp/nakeru2ch/archives/28786253.html

永月弥生 @nagathuki

RTのこと>前にもあったな。この「捕虜収容所の兵士が見えない美少女を想定して節度や規律を守ろうとした」の元ネタって、仏人作家ロオマン・ギャリイ『自由の大地(原題:天国の根)』の第三部28章にある以前のもの(1956年作品)はあるんだろうか。ちなみに美少女でなく貴婦人だったはず。

カイセー🐳CQA👼 @Ksyzr

収容所の戦争捕虜たちが共同で架空の少女を設定して厳しい収容生活を乗り切る話は、一つも固有名詞が出てこない上に異同があるので、絶対に作り話だと確信して必死でオリジナルを探したんだけど、フランス語が読めれば一発だったのか…迂闊だったよ。

カイセー🐳CQA👼 @Ksyzr

収容所の架空少女物語…コリン・ウィルスンが広めたんなら英語かドイツ語での情報だってありそうなものだが。検索ワード間違ったか…?当時どうやって調べたのか忘れてしまった。しかしこういう感動系の作り話を真に受けて広めることの罪は存外重いと思うので、積極的に調べていきたい。

Mizuki IMAI @msmizms

私がどこかで聞いた記憶だと、英国兵士ってことになってたような気が。。ほんで「さっすが英国紳士だよねー」みたいなオチがついてたような気が。。で、私は「嘘くせえ」と思いましたww RT @Ksyzr 収容所の戦争捕虜たちが共同で架空の少女を設定して厳しい収容生活を乗り切る話

風のハルキゲニア @hkazano

『天国の根』で「捕虜収容所の女性」だったのが、いつのまにか美少女に変わったのは、たぶんコリン・ウィルソンの『至高体験』の同じ箇所で引用されているゴーリキー『二十六人の男と一人の少女』とごっちゃになったんじゃないかな。