ひむか昆虫記 (original) (raw)
2016年7月アーカイブ
都城市 上水流町(かみずるまち)
先日、29日は博多で午前と午後の2回講演を行い、終了後、佐賀市に移動した。
30日、宮崎に戻り、今日は、都城市の「どんぐりの森」で、昆虫写真教室の講師の仕事。
「どんぐりの森」では木の上の「ひみつきち」が増えたり、汲み上げポンプも設置されていた。
その井戸水で、小さなビオトープも作られ、オオハラビロトンボ、オオシオカラトンボ、ヤブヤンマ、リュウキュウベニイトトンボ、などがいた。
昆虫写真教室は午後1時半からなので、午前中に1時間ほど下見をした。ざっと30種ほどの昆虫を確認できた。セミヤドリガ熟令幼虫を2頭くっつけたヒグラシ♂もいた。セミヤドリガ幼虫は久々に見た気がする。
森の中央にはコナラの大木が数本あって、葉っぱを数枚つけた青いドングリが、たくさん落ちていた。ハイイロチョッキリの「しわざ」であることを、参加者の皆さんに説明し、昆虫そのものだけではなく、「しわざ」も観察して撮影して欲しい、と付け加えた。ウンチも死骸も結構。
観察、撮影を1時間ほどで切り上げ、そのあとは図書館でもある空中小屋で、写真鑑賞会。
私が下見で撮影した写真を見てもらった。参加者の中から二人(小学生)だけ、自分で撮った写真を披露してもらった。
私も見落としていた、クツワムシの♂の写真があったりした。が、ともかく、カメラぶれ、ピント外れ、が多いのは仕方が無い。それでも、カメラを持って、撮ろうとする姿勢のせいか、目の前の昆虫をしっかり観察してくれていた。
午後は気温も高くなり、さすがに昆虫の姿も減っていたが、最後になってアラカシの衰弱木で産卵しているタマムシを、皆で観察、撮影できたのは良かった。
昨夜、クツワムシの鳴き声を寝室で聞いた。嫁さんは一昨日の夜は聞いていないというので、今夏、うちの敷地内での初鳴きのようだ。そして今夜はハヤシノウマオイが庭で鳴いていた。
午後6時過ぎ、犬の散歩。霧島山は一日中雲に遮られ、山容はほんの一時しか拝めない。
福岡県 博多
鹿児島中央駅の新幹線のりばで駅弁を買うつもりだったが、決めかねた。そこで駅弁店の隣にあったうどん屋に入ろうかどうか躊躇していたら、乗車時刻間近になっていたので、とりあえず車両に乗った。車内販売で駅弁を買おうかと思ったが、ようやく販売カートがやって来たころには午後1時をかなり過ぎていた。
「昼抜きでいいや。朝しっかり食ったしね」
博多駅に着くとすぐに地下鉄に乗り換え、街中にある舞鶴公園に行ってみた。
園内にある植物園には、ムクロジの大きな木があった。久しぶりだなあ。
2時間半ほど園内を探索歩きしたあと、博多駅に戻った。
駅から今夜投宿するホテルまでは結構、距離があるが歩いてみた。
ホテルが目の前に見えてきた頃、小さな公園があった。
「おお!いい感じ」
さっそくカメラを出していたら、おじいさんから「何の撮影?」と聞かれた。
昆虫ですよ、との答えに、
「え?虫?、、、、」
いつもなら、ここでもっと説明をするのだが、時間が無い。今日はごめんなさい。
おじいさんは、そのあとドバトに餌を撒いていた。
公園を出たら午後6時。ホテルにチェックインの時刻だった。
都城市
午前中、都城市内の公園に出掛けた。3時間ほどで仕事を終えて車に戻ろうと歩いていたとき、
まだ仕事は終わってないことに気付いた。目の前にアオスジアゲハの交尾カップルが飛び出してきたからだ。
今日予定の仕事が完了したとはいえ、車までの道のり、わずか100メートルほども気が抜けない。カメラは片付けずに構えたまま歩くのはいつものこと。
この仕事、どこからどこまでが仕事か、線引きが難しいね。
明日は久しぶりに、博多に移動。電車の時刻表を眺めながら、最寄り駅に出向く時刻を確認。駅まで歩いて20分は掛かる。
三股町 文化会館ホール(図書館横)にて、今年も写真展を開催します。
開催期間は、8月5日(金)〜26日(金)(9:00~17:00)で、月曜日は休館です。
三股町での写真展は2009年から始まり、今年で8回目。初回からテーマにはこだわらず、昆虫世界の面白さ、地元の自然風景などを展示してきたが、去年から絞り込んだテーマで写真を組んでみている。去年のテーマは「野蚕とカイコ」。
去年は事情あって、開催期が12月となったが、昆虫のテーマを扱う催しだからといって、夏休みにこだわる必要はない、と私は思う。昆虫の旬の時期はバラけており、四季を通じて昆虫は活動している。
夏が過ぎたら昆虫のシーズン終了、というのでは話しにもならない。
第8回目となる今回のテーマは「花とむし」。昆虫の多くは植物と切っても切れない関係にある。虫媒花などは最たるものだが、虫と直接関係性が窺えない花であっても、私が興味を惹かれる花なども取り上げてみた。もちろん撮影現場の主たるは、三股町内。
風景として映える瞬間、共生関係の不思議を感じる瞬間、気付かれることもなくひっそりと咲く身近な野草たち、、、、。花を通して、昆虫という生き物を広く奥行きを持った視点で捉えてみよう、という提唱のつもりだ。
三股町 田上
多かった昨夏と対照的で、今夏のアゲハ類は少ない。
多い少ないは、主観的なものではあるが。
今朝、庭に一番で現れたのは新鮮なモンキアゲハの♀だった。
フワリ、フワリ、
ゆったりと舞う姿には、貫禄すらあった。そのまま手を差し出せば指先に止まってくれそう。ま、無理だけど。
車に掛けてあったブルーシートに接近しては、何度も触れていた。
このあとアゲハの♀もやって来て、梢上で翅を全開にして日光浴をしていた。
モンキアゲハを目で追っているうちに、ホウセンカを暴食しているセスジスズメ幼虫が目に入った。お尻の突起の動きは、幼虫の気分を現しているかのようだ。
三股町 田上
「おい、おい、おい。 なんだって、ここの樹液は、うまいねえ〜」
「カミキリムシの野郎には、感謝するぜ。 来年もよろしくな!!」
「おい、おい、おい! 早く収穫しないと、味が落ちちゃうぜ。 こちとらキリギリスじゃあるめえし、胡瓜なんざ、喰わねえよ!!」
「涼しいからよ、ここに居座ってんのよ!」
日が暮れてから、仕事部屋にウマオイの鳴き声が聞こえて来た。
三股町 田上
しばらくぶりに帰宅してみれば、寝室窓枠に巣網を掛けていたコガネグモが
産卵を終えていた。小柄な♀親だからか、卵のうサイズも一回り小さい。
東京都 代々木公園
猛暑日だったが、公園内は木陰に覆われている。平日だが来園者は結構多い。ベンチに座っては適度に休憩をとった。
今日の撮影のねらいは、「都市鳥」。都市環境のなかで暮らす野鳥たちは、人との距離が近い。目的の観察そして撮影を叶えるためには、昨日の日比谷公園から代々木公園に場所替えしたほうがいいだろうと思えた。
代々木公園では、クマゼミ、そしてツクツクボウシの鳴き声まで聴けた。クマゼミはかなり高所で鳴いており、すぐ木の下まで駆けつけてみたが、姿を見ることは出来なかった。
マテバシイのひこばえには、若葉を巻いたムラサキツバメの幼虫巣があった。写真の場所では、終令幼虫が6頭ついていた。
昼食はカレーにした。暑いときにはカレーを食べて汗をかくのがいい。
東京都 日比谷公園
都会の昆虫の撮影は、長いこと宿題であった。
その宿題を少し片付けておくことにした。
野外コンサートの大音響のなか、セミ達は次々と地上に姿を現していた。
ミンミンゼミは、九州では山地のセミなので、羽化シーンの撮影はかなり難しい。
が、東京の公園にはわんさかと居る。
撮影が終了して新宿の居酒屋にいたころ、雨が降ったようで、路面が濡れていた。
午前中、公園のベンチに座っていたら、頭上をタマムシが悠々と舞っていた。
昨日(16日)の午前中は「アルプスあづみの自然公園」で観察会+講演を行った。ハルニレやコナラの樹液には、多数のカブトムシが来ていた。真新しいシロスジカミキリの産卵痕も多かった。樹液しわざの主は明らかに、シロスジカミキリだろう。
午後から、天蚕(ヤママユ)飼育林へ移動し、ここで繭の収穫、「収繭しゅうけん」作業を撮影、私も30個ほど回収した。
今年はサルが侵入し、幼虫、繭ともにかなりの食害を受けたそうだ。地面に捨てられた繭には、中の蛹が食べられた大きな穴が残っていた。
飼育林のクヌギにはかなり葉っぱが残っていた。つまり幼虫期に多数の食害があったことを物語っている。例年ならもっとスカスカになるそうだ。
地面にはマルチが敷き詰められている。これは下草と病気の原因になるウイルスを、封じ込めるためだそうだ。その分、ケージ内はかなり暑い。
飼育林にはクヌギに混じってコナラも少し植わっている。その枝に大きなナラメイガフシが多かった。
皆さんこれを「ドンングリでしょ」と言われるので、虫こぶ、ですよと解説することになった。虫こぶと聞いてのけぞる方もいたが、やはり虫こぶを知らない人が多いことを実感した。拙著「むしこぶ みつけた」を読んでいただきたい。
安曇野に来ればこれまで出会ったことがない、あるいは久しく見ていない昆虫が登場する。宿泊させていただいたお家のすぐ傍を散歩してみれば、足下から次々とジャノメチョウが飛び立った。一旦驚くと林の薮に飛び込んでしまうので、撮影はできなかった。ムシヒキアブに捕らえられた個体がいた。
1㎝近くあるハムシが飛んでいた。ヨツボシナガツツハムシだ。このハムシは初めて見た。
雲が多かったものの、ときおり日射しもあって天候には恵まれた。暑いのは暑いが、宮崎に比べれば、清々しく感じ、蒸し暑さはほどほどであった。
今日は午後から、東京に移動。その前に「田淵行雄記念館」を見学予定です。
昨日の朝、コナラ樹液に来ていたのは、カキバトモエとコクワガタ だった。
あぜ道では、ナガコガネグモの幼体が目に付くようになった。
昨日、午後から長野県 安曇野に移動。
今日は観察会と講演のあと、ヤママユ飼育の現場で撮影。生憎の空模様だが、雨さえ降らなければと願う。
三股町 田上
以前、大きなノコギリクワガタが来ていた庭のクヌギの樹液は、このところ枯れてしまい、レストラン閉店となったままだ。
一方、コナラの根元近くにはミヤマカミキリと思われる産卵痕があって、このところ幼虫のフンがたくさん出始めていた。今夜はどうだろう?と覗いてみれば、オスグロトモエのメスが、一匹だけだが来ていた。
4年前の7月31日に本種のオスの写真を載せている。 本種の紋様はかなり変異があるようだ。
樹液は出ていないが、クヌギの梢をもの凄い速度で駆け回っている、コロギスのオスがいた。とても追い切れない。が、これは無理かと思ったらピタリと止まった。
昼間は葉っぱを綴った巣内に籠っているので、ほとんどお目にかかれないが、夜は元気に駆け回り、獲物を狩っている。ほんとうは、その狩りの場面を見てみたいものだ。
三股町 田上
私が通った松山市立城東中学校は、松山城の麓近くにあった。照葉樹林に囲まれた城郭跡に、何故、中学校が出来たのか、その経緯を知らない。聞いたこともあるような気がするがおそらく忘れた。
そして、その母校はかなり前に移転し姿を消した。
今思えば、自然豊かな環境にあった中学校で過ごした三年間は何だっただろうと、後悔も少し混じる。その当時、ようやく昆虫に興味を憶えたものの、私はいわゆる昆虫少年ではなかった。アゲハの幼虫も触ることができなかったのを、何とか努力して克服できたくらいだ。その程度だった、虫との接触は。しかし、校門の傍のエノキの樹上をブンブンと群れ飛ぶタマムシの姿には、何とも言いようのない感動を得た。
午後2時過ぎ。猛暑の中、庭に立ってエノキの梢を見上げれば、あの懐かしい感動が蘇ってきた。
タマムシの飛翔する姿は、あの幼かった中学生の私の脳裏にしっかり焼き付いたのだろう。見ている瞬間、瞬間、私は40数年前にタイムスリップするのであった。
仕事部屋は窓もなく、あまりにも暑いので、居間で原稿書きの仕事をしていたら、窓越しにコオニヤンマの姿が目に入った。
横から見ると、たしかに、頭が異常なくらい小さい。だから、「コオニヤンマ」なのか?
三股町 田上
収穫が追いつかないほどよく稔る、ミニトマト。 家庭菜園ではありがちな光景だ。
で、そのおこぼれにチョウがやって来る。しかし、ちょっと意外だ。それって、どうよ、酸っぱくない?
「いえいえ、じゅうぶん発酵して、美味しゅうございます〜」 と声がした。
写真では大きさがわからないが、このコガネグモは通常の個体より一回り体が小さい。そうなった理由はわからないが、ともかく寝室の窓辺にこうして巣網を張っている。
なので、毎朝、「おはよう!」と挨拶している。もちろん、挨拶しても何の返事も無い。
小柄ではあるものの、餌は順調に穫れており、でっぷりと肥えてきた。もうじき産卵することだろう。
♀親が産卵するというのは、ものすごくエネルギーがいることだろう。
三股町 田上
正午頃、つかの間の晴れ間が出た。かなり蒸し暑い。
庭の真ん中で、キジバトが座り込んだ。おもむろに尾羽を団扇状に広げ、両翼も水平に伸ばした。
ははあ〜ん、天日干しだな。
キジバトではよく見られる行動だが、田舎のキジバトは都会に比べて警戒心が強く、間近で観察できるチャンスは少ない。いやほぼ皆無だ。
しかし、居間に立っている私の姿は、窓ガラスの反射でキジバトにはほとんど見えていない。直線距離で3メートルほどの間合いで観察できた。
洗濯物を外に干しに出ようとする嫁さんに、「キジバトいるからそっちには出ないでね」と制してから、カメラを用意した。
そのうちに、右羽を上げた。
右羽を下ろしたあと、左も上げるかと思いきや、それはせず、地面の餌を啄みながら歩き始めた。日干しに気付いてすぐにカメラを用意しなければ、撮影はできなかっただろう。
東京に住んでいた頃には、キジバトはすぐ傍まで寄って来ることもあった。今住んでいる場所では、キジバトはとんでもなく用心深く、彼らの行動を間近でつぶさに観察など思いも寄らない。
今日はちょっとした偶然から、天日干しの様子を見る事ができた。嬉しい。
三股町 田上
オオツバメエダシャクのオスかと思う。くし状の広い触角からして、オスというのは間違いない。
オスの前翅に並ぶ白い斑点が無いのが気掛かりだ。しかし、白斑点の出現には変異が大きいのかもしれない。
8年前の8月に撮影した写真もあった。
このオスには白斑点がくっきりと出ている。
ともかく、シャクガ類としてはでっかいので、一目で本種とわかる。幼虫もでっかいようだが、まだ見たことが無い。うちの林にいるとは思う。 食樹は、クスノキ、シロダモ、タブノキそして、サネカズラだそうだ。
どれもうちの林には生えている。
つい数日前から、庭のキンカンに花芽がぞくぞくと出て来て、開花も始まった。今夏は花が咲かないのかと心配になっていた。
花が開くとたちまち、虫たちが雨のなかでも集まって来る。さっそく、オオカマキリ幼虫の餌食になったのは、コチャバネセセリのようだ。 オオカマキリ幼虫も抜け目が無い。
しかし、花の狩り場をさっそく見つけるというのは、不思議ではある。幼虫だから翅は無く、飛ぶことができないのだから、ひたすら歩き、よじ登り、ということを繰り返していたのだろう。それでこうして、狩り場に遭遇できれば上出来だが、行き着く前に天敵に襲われる幼虫も多いことだろうと、想像する。
昨日、撮影したケンポナシの花だが、撮影場所のケンポナシは、正確には「ケケンポナシ」だそうだ。
その名のごとく、果実に毛が生えているからのようで、なおかつ広く普通に見られるのが「ケケンポナシ」で、「ケンポナシ」のほうが稀であるそうだ。しかし、ケケポンナシって、言いづらい。ともかく、ケンポナシには2種あるということは憶えておきたい。
5枚の花弁は、5本長く突き出した雄しべを取り巻いており、それと知って眺めないと、花弁の存在には気付きにくい。雄しべを巻いているのは雄しべを守るため? だろうか。花びらが主役ではなく脇役に引き下がったのは何故だろう。ヤブガラシの花も似ている。ともあれ、ケンポナシの花は地味である。地味だけど、花数は多く、集合花が遠目には白く浮きだってたいへん目立つ。訪れる虫も多い。
南九州は台風1号の影響で昨夜から大雨となった。JR日豊本線も各所で運休が続いている。
実家の母親からの電話があった。受話器を耳に当てながら窓の外を眺めていたら、コジュケイの番が歩いていた。母親の元気な声に安心して受話器を置くと、すぐさまカメラを手にとった。
何やらしきりと啄んでいたが、上の写真を拡大してみれば、ブレてぼんやりではあるが、イモムシを捕らえていた。
愛媛県 久万高原町
今さらだが、瀬戸内海の魚は美味しい。
昨夜の夕食は、2尾で480円の天然チダイを塩焼きで。これがじつに旨い!!
小さいけれど、1尾で充分おかずになった。松山の鮮魚コーナーに並ぶ魚種は豊富で、選ぶ楽しみもある。実家に帰ったときは、魚料理と讃岐うどんを必ず食べる。
さて、松山の実家から1時間20分の久万高原町の渓谷に赴いた。今回はどうしても、ケンポナシの花の写真を撮影しておきたかったからだ。去年は開花しなかった。ケンポナシには開花しない年があるが、それが隔年なのか不定期なのかは、よくわからない。私はずっと隔年開花だと思い込んでいた。
たくさんの花には、マルハナバチ類やニホンミツバチが訪れていた。
花弁は5枚と図鑑にあるが、おしべと萼以外、どこが花弁なのかよくわからない。しかし、蜜は目に見えるほど溢れていた。
松山発の鹿児島行きは、午後2時半なので午前中に撮影を終えるとまっすぐ松山空港を目指した。午前中は快晴だったが、昼過ぎ頃から曇り空になった。
離陸したあと、本を読んでいるうちにいつの間にか、九州上空を飛んでいた。プロペラ機の飛行高度は低いので、山容がよく見える。ちょうど窓際から阿蘇山もくっきりと見えた。
ケンポナシが結実する頃、また久万高原町に行く予定である。
松山の実家を発つとき(午前7時15分)、クマゼミの鳴き声を聞いた。シャワシャワという懐かしい音色に
時の経つ速さを感じた。
三股町 田上
アカメガシワに残ったコウモリガの幼虫巣トンネル。昨年の9月に成虫が羽化して空き家となったので、大きくえぐれたトンネル巣入り口がむき出しになっている。そこにコクワガタのオスが潜んでいた。
コウモリガ幼虫がいないと樹液の出は悪くなっているはずだ。しかし、昼間の隠れ家としてはうってつけなのだろう。
今抱えている本の仕事の一つは、昆虫を観察する私を、少し離れた位置から第三者の目で眺めるようにして進めている。自分を客観視するもう一つの目、取材記者というものを同時に演じるのは、手間も掛かるが、いろいろ新しい発見もある。そのぶん、新鮮で楽しめる。
尾園暁さん著作の、「ぜんぶわかる!トンボ」(ポプラ社、しぜんのひみつ写真館7)。
トンボのことを知りたい人にとって、大変わかりやすい入門書であり、写真も素晴らしいです。何度も何度もページをめくっていると、うっかり見落としそうな細かい発見がたくさんあります。
尾園さんは私より一回り以上も若い昆虫写真家。毎日更新のブログ「湘南むし日記」は欠かさず拝見しています。丁寧で優しい文章を毎日書かれていることに、頭が下がります。
三股町 田上
オニユリ E-M3 EF-M28mm F3.5 マクロ IS STM
夕方の犬の散歩は、チョロの気分を窺い、左右どちらに出るかは彼女次第。今日は右方向。チョロも歳を重ねてだいぶ衰えてきた。散歩に出るときに興奮して駆け回ることもしなくなった。ちょっと寂しい。特に暑さには弱い。陽射しを避け、午前と午後で、つなぐ場所を換えている。
三股町 田上
Canonのミラーレスカメラ専用のマクロレンズ、EF-M28mm F3.5 マクロ IS STMを今日も使ってみた。
最高倍率より少し引き気味で、タケトゲハムシの食事中の姿。ササの葉表面を同じ巾で舐めとるように喰い進む。なんとも几帳面な食べ方だ。ササの葉で見つかる「しわざ」の代表(西日本限定だが)。
最高倍率で、この程度までは寄れる。 もう一息、倍率が欲しいが、マクロレンズ単体ではいい線だろう。
灯りにやって来た、シロアナアキゾウムシ。オレンジの模様に見えるのは、ダニの一種。
このゾウムシの白い部分は鱗片で、擦ると落ちてしまうので、指で触れる際には要注意。
このレンズはもちろん35ミリ換算で45ミリ標準レンズとして風景撮影でも使える。亀甲壁面にコケの世界。多分、何種類かのコケがここで生きているのだろう。コケを知るためにはルーペが必要だ。
我が家の遠景。先月の半ば頃から田植えが盛んになって、梅雨本番を迎えた。湿潤国、ニッポンの光景だ。
ここからレンズは、望遠ズームのEF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM。
結構寄れるので、トンボや蝶の撮影でも使える。ハラビロトンボのオス。うっかりAFの設定がサーボAFになっていたので、合焦しても少しカメラを動かすとピントがずれてしまった。AF設定をいじった記憶はないのだが、まだカメラ操作を習熟していないせいだろう。
休耕田の中に放置された伐採枝にキアシナガバチの巣があった。こんなむき出しの明るい場所で?と不思議に感じた。
巣を支える支柱が捻れており、明らかに巣の付き方が不自然だ。どうやら営巣後に枝が動いたのだと思う。しかも巣材が食い破られて乱れている。ヒメスズメバチの襲撃を受けたのではないだろうか?
さいごにレンズを、超広角ズームEF-M11-22mm F4-5.6 IS STMに交換。昨日のキアゲハ蛹殻を撮り直してみた。 画面奥にコガネグモのメスがいる。このレンズもかなり寄れる。
谷津田の再奥にある湿地は、杉伐採の土場になっていたが、先月になって肥えた土を入れ始めた。
作業をしていた方に聞くと、田んぼにするとのこと。土止めにコンクリート塊を埋めてある。
ここまで来て、急に雲が厚くなり始め、小雨が降り出した。E-M3カメラは防塵防滴ではないので、慌てて家に引き上げることにした。ちょうど犬の散歩も終点間際だった。
EF-M28mm F3.5 マクロ IS STMの内蔵LED照明は、夜や薄暗い場所での撮影時にモデリングランプとして重宝するかと思う。そのうちに試してみよう。
三股町 田上
さっきまでオニヤンマが傍を飛んでいたのだが、しばらくして、コオニヤンマに入れ替わっていた。
キキョウに止まったあと、虫を追いかけて飛び立ったがすぐに戻って来た。体に比べて小さい頭部、長い後脚。なんとなくあの団扇のような薄っぺらいヤゴの姿が想い浮かぶ。
仕事部屋の外壁では昨夜、コガネグモが産卵していた。今朝のこと下の谷津田で、卵のうを見つけた。
こちらは、産卵から数日を経ている。
そのすぐ傍らにメスが網巣を張っており、その糸の支持部にはキアゲハの蛹殻(右下)があった。
キアゲハが羽化したのが網巣が掛けられる前だったら何の問題もないが、この状態で羽化したとしたら翅が伸び切って無事に飛び立つ事ができたかどうか?しかし、羽化直後のキアゲハなら翅が糸に絡まることもなく逃げ切れたのではないか?
キリギリス(ニシキリギリス)の成虫をポツポツ、見かけるようになったが、鳴き声はまだ聞かない。
EOS M3用のマクロレンズ28ミリ(LED照明内蔵)が届いたのでさっそく使ってみた。
スーパーマクロモードに設定してみたが、拡大率はわずかしか違わず、これを使う意味を見いだせない。レンズ先端両サイドのLEDは光量が弱く、これもほとんど実用性を感じないが、この発光部にストロボ光を導くことができればなあ、と思う。
マクロレンズ自体の描写は悪くないし、それなりの使い途はあるが、どことなく目新しさで消費者を惹き付ける面を強く感じるレンズではある。
三股町 田上
兎にも角にも、草刈り作業をすべし! 2台の草刈り機を使って、2時間半。
ススキを刈っていたら、アカハネナガウンカ新成虫が一匹、飛び出した。いったいどこで、羽化したんだい?
さて、先週24日にクヌギの梢を歩いていたヤママユ幼虫。どこに繭を作ったかと探してみれば、すぐに見つかった。
葉の綴り方といい、高さといい、撮影する上では好条件に恵まれていた。青空もいいね。シュウ酸カルシウムの白い粉もまだたっぷり残っている。じつに初々しい繭だ。
玄関前のネズミモチに絡んでいる、ナツフジの蕾が目立ち始めた。
ウラギンシジミやルリシジミが、もう産卵に訪れているはずだ。