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あたらしい憲法草案のはなし

2016年(平成28年)6月22日発売/著◎自民党の憲法改正草案を爆発的にひろめる有志連合 定価◎741円+税

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2016年6月21日

2016年6月21日

2016年6月14日

推薦コメント

(到着順/敬称略)

南野森

憲法学者/九州大学法学部教授

壮大なパロディか、痛烈な皮肉か。それとも恐るべき洗脳の書か。この本を読んで、どこまで笑え、どこまで怒り、そして怯えられるかで、あなたの立憲主義の理解度がはかれます。万人には薦められない、取扱い注意のユニークな1冊。

長谷部恭男

憲法学者/早稲田大学法学学術院教授

自民党が何をしようとしているか、とくに憲法に何をしようとしているのか。このブックレットを読んでまず知って下さい。いまの自民党は、「行き過ぎだ」と思えば逆方向のバネが内部で働いていた、かつての自民党ではありません。「道理の通らないことでも一丸となってやり通す」ことが、何より大切だと思い込んでいる人たちです。この人たちに日本の将来を委ねてよいのか、このブックレットを読んで考えて下さい。

内田樹

思想家

論争的局面で「相手の身になって考える」というのはなかなかできないことです。でも、その手続きを経ないと、ほんとうの批判は成立しません。自民党改憲案の本質をみごとに明らかにして頂きましたことに、お礼申し上げます。

上野千鶴子

社会学者

パロディは闘い方のもうひとつのツール。
爆笑!しているうちに背筋が寒くなる効果、満点。

鎌田慧

ルポライター

いまの日本国憲法は、世界にむけた日本の誇りです。
自民党はそれをどぶに棄てようとしています。
その愚かさが、この一冊で判ります。
自民党憲法草案の恐ろしさを知ってほしい。

辻田真佐憲

文筆家/近現代史研究者

歴史マニアや政治マニアのなかには、
他国の政治体制を面白おかしく話題にしたり、
そのプロパガンダ作品をネタにして楽しむ文化がある。
本書は、同じノリで自民党の改憲草案を「消費」できる。
とはいえ、これはほかでもないこの国で起きようとしていることなのだ。
われわれの趣味や文化が、
何によって支えられているのかを改めて考えさせてくれる好著。

瀬川深

小説家・研究者

昨今現実味を帯びてきた憲法改正であるが、闇雲に反対したりいたずらに怖がったりするばかりでよいのだろうか。本書を読めば、与党自民党の改憲案がいかに優れたものであるかがよく理解できるはずである。個人の権利や少数派の生きかたなどをきちんと制限し、世間の大勢にあらがうことなく空気読んで暮らすことを国﹅民﹅に﹅対﹅し﹅て﹅定めたものであるため、そういう人生をお望みのかたは安心して支持できるであろう。俺? まっぴらごめんだけど。

太田啓子

弁護士

【本当に知って賛成/反対してますか?】
わたしは最近、折りあるごとに、「憲法改正に賛成ですか?反対ですか?」という質問は愚問だと言っています。だって、どの条文を具体的にどう変えようというアイディアへ賛否を問うているのかを明らかにしなければ、答えようがない質問ではないですか。

大事なのは、まず知ることです。どんな改憲が企図されているのか、知らないと、賛成も反対も決められないはずです。

この本は、自民党改憲草案を知るためのとてもわかりやすい副読本です。賛成か反対か決める前に、是非これをガイドに、巻末付録にある改憲草案の条文を読んでみましょう。
なお、あまりのんびりしている時間はありません。安倍総理は在任期間中(2018年9月まで)の間に、憲法を改正する意欲をお示しだからです。
もっといえば、参議院選挙(2016年7月)で改憲賛成派が議席の3分の2をとったら、「憲法改正」の発議がされる現実味は非常に高い。

ですから参議院選挙の前に読んで、投票行動を決めることをまずお勧めしたい。選挙後でも、2018年9月までに、憲法改正国民投票があり得るので、その前には必ず読んで頂きたい。 以上です。

山崎雅弘

戦史・紛争史研究家

子どもに「あれをするのに必要だからこれ買って」とねだられたとき、
大人は当然「本当は何をしたくてそれを欲しがっているのか」を考える。
子どもは「ねえ、みんなも持っているから」としつこくねだる。
政治権力者が「あれをするのに必要だからこれ認めて」と言ったとき、
大人の国民としてどんな目線で対応すべきなのか。
そんな「大人の対応」についてのヒントを与えてくれる本。
子どもにもわかるように平易に書かれています。

田中和雄

編集者

七十年前、ぼくたちは無謀な戦争をしてたくさんの同胞を殺しました。それはどんなに悲しいことだったでしょう。そのごぼくたちは武器を持ちましたが戦争はしませんでした。戦犯の首相だって引金に指をかけることをためらいました。難しい事態を知慧を出してのりきりました。小さな火遊びが大火事のもとと学んだからです。
「あたらしい憲法草案のはなし」を読むと自民党の憲法改正草案に秘そむ戦争への野心が
ぼくには きこえます
ぼくには きこえます

俵義文

子どもと教科書全国ネット21事務局長

いや、ほんとうに楽しく読めて、そしてじわじわと恐ろしさがわいてくる、そんな気持ちになった。とても巧妙に日本国憲法の「ダメさ」がいわれ、それ以上に憲法「改正」の必要性を「説得」するトリックが使われているのが、このブックレットである。
改憲をめざす日本会議が設立した「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の代表発起人の舞の海は、「諸国民の公正と信義に信頼」というのは嘘なのに、これに洗脳されて、「平和ボケした、戦わない姿勢というのがまさに(日本人の)相撲にも表れている」といい、こうした論理が、改憲を主張する人たちに受けている。このブックレットの内容は、この舞の海の「トンでも」発言に通じると思う。多くの人にぜひ読んでいただきたい。

大谷昭宏

ジャーナリスト

この本のタイトルに、みんなでいろんな言葉をかぶせてみましょう。
「美しい日本になるための『あたらしい憲法草案のはなし』」、
「主語が国民から国家になるための『あたらしい憲法草案のはなし』」、
「核と軍隊を持つための『あたらしい憲法草案のはなし』」。
そして最後は「背筋にタラリと冷や汗が流れる『あたらしい憲法草案のはなし』」……

西郷南海子

安保関連法に反対するママの会メンバー

正直に謝ります! 太郎次郎社のみなさん、ごめんなさい。この本は、わたしのFacebookの中でも話題になっていたのですが、「けしからんパンフが出たものだ!」と思っていました。てっきり自民党が作ったものだと勘違いしていたのです。著者は「自爆連」(自民党の憲法改正草案を爆発的に広める有志連合)さんでしたか。ぜひ自民党の改憲草案には、この調子で自らの墓穴を爆発的に掘っていってほしいです!!

satlaws

自民党が目指す日本の在り方を代弁する本ですので、自民党を本当に理解し支持している方は、単に共感するだけかもしれません。 もし、この本を読んで、面白さや恐ろしさを感じたり、違和感を抱いたりする方が大半であるとすれば、自民党憲法草案すなわち自民党の基本理念を知ら(され)ずになされてしまったこれまでの投票は、錯誤に基づくものだったかもしれません。 この本の出版が自民党憲法草案21条2項の「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動」として禁じられる前に、自民党憲法草案が爆発的に広まることを願っています。

はじめに(本書より)

この本は自由民主党(自民党)の憲法改正草案について、わかりやすく解説したものです。
自民党は日本の政党のひとつですが、憲法改正にもっとも積極的な党でもあります。
いまの政府は、選挙でもっとも多くの議席を得た自民党と、自民党の政策に賛成する公明党という二つの党が協力して運営しています。その自民党が出した案ですから、あたらしい憲法がこの草案に近いかたちになる可能性は高いといえるでしょう。
現在の日本国憲法が公布されたのは、昭和21年(1946年)でした。
その一年後の昭和22年(1947年)、当時の文部省は中学1年生むけに『あたらしい憲法のはなし』という教科書をつくりました。
日本国憲法の条文はむずかしいことばで書かれているため、中学生が理解するのは容易ではありませんでした。また、子どもたちは戦時中の教育になれていま したから、民主主義について一からおしえる必要がありました。そこで文部省は、あたらしくなった憲法がどんな理念をもち、そこにはどんなことが書かれてい るかをおしえ、生徒ひとりひとりに国民としての自覚をうながそうとしたのです。『あたらしい憲法のはなし』の大切なところは巻末にのせましたので、時間が あればこちらもお読みください。

さて、それからおよそ70年がすぎました。
憲法はいま、大きな分かれ道にたっています。政府と与党である自民党のあいだで、いままでの憲法をあたらしい憲法に変えようという気運が高まっているのです。
憲法を変えるためには、衆議院と参議院のそれぞれで、3分の2以上の議員の賛成を得ることが必要です。両院で3分の2以上の賛成を得られたら、つぎには国民投票がおこなわれ、投票者の2分の1以上の賛成が得られれば、あたらしい憲法に変わります。
このように、憲法を変えるためには、とても高い壁がたちはだかっています。それだからこそ、憲法は70年も変えられずにきたのです。
ですが、この高い壁がこえられる日は、近いかもしれません。憲法を変えたいと思っている両院の国会議員の数が、3分の2を超えようとしているからです。
いいかえれば、いままさに、わたしたち国民ひとりひとりが、現在の憲法のままがよいか、あたらしい憲法に変えるべきかを問われているのだといえましょう。

あたらしい憲法のもとになる案は、平成24年(2012年)4月27日に自民党が発表した「日本国憲法改正草案」(以下、憲法草案と略します)です。
みなさんは、この憲法草案がどんなものかごぞんじでしょうか。よく知らないという人が多いのではないでしょうか。そんなことでは、いまのままの憲法がよいか、あたらしい憲法がよいのか、判断することができません。

そこで、わたしたちも、70年近くまえの『あたらしい憲法のはなし』をみならって、『あたらしい憲法草案のはなし』をつくることにしたのです。
わたしたちはこの草案をつくった人(起草者)ではありません。ですが、できるだけ草案をつくった人びとの気持ちによりそい、そこにこめられた理念や内容をつたえたいと考えました。改正の意図がわからない点は自民党が出している資料などを参考にし、それでもわからないときは、起草者の身になって考え、ことばをおぎないました。
憲法改正に賛成する人も、反対する人も、どうぞこの本をお読みください。この草案を考えた人びとが、どれほど強い、熱い思いをもって、あたらしい憲法をつくろうとしているかが、きっとおわかりになるでしょう。そのうえで、憲法を変えたほうがよいのかどうかを、しっかり考えてもらいたいと思います。

平成28年(2016年)5月3日

自民党の憲法改正草案を爆発的にひろめる有志連合

あたらしい憲法草案のはなし

在庫あり

あたらしい憲法草案のはなし

発行日 2016年06月発行
判型 四六判・並製
頁数 96ページ
価格 本体741円+税
ISBN ISBN978-4-8118-0793-5
Cコード 0031