セクシー田中さん署名の報告(旧・西山聡(agemaki66)の気まぐれブログ) (original) (raw)

(署名に基づく要請などは、関係先各位に5000筆ごとに提出予定で、提出の文章(カチッとした形式的なもの(提出先によって異なる))は、また、ご報告いたします。以下は、署名を集める、この取り組みの趣意書です。)

セクシー田中さん、真相究明と再発防止を求める署名、趣意書

テレビドラマ化の真相究明を

私たちは、日本テレビ放送網が制作・放映したテレビドラマ『セクシー田中さん』の製作や放送などの経緯について、さまざまな疑問を持っています。

2024年2月1日現在、報道によれば、原作者・芦原妃名子先生のご遺族は「そっとしておいて欲しい」という意向ですが、日本テレビ放送網小学館から真相究明の姿勢や、再発防止への取り組みは見られません。

しかし『‥‥「 #セクシー田中さん 」実写ドラマ化を巡る問題と、過去に問題になった事例を整理すると、#日本テレビ は原著作者( #芦原妃名子 先生 )の同一性保持権を侵害する違法行為を業として行ったと受け止めるべきです。‥‥』 https://www.asami-keiei.jp/blog/2024/02/01/11146/

日本テレビへの疑問

そもそも、日本テレビ放送網などに、自局でドラマ化した作品の原作者の死を「自分たちのテレビドラマ製作の、さまざまな不手際からおきた不祥事」という認識はあるのでしょうか?

日本テレビは、その公式ホームページで『芦原妃名子さんの訃報に接し、哀悼の意を表するとともに、謹んでお悔やみ申し上げます。日本テレビとして、大変重く受け止めております。ドラマ「セクシー田中さん」は、日本テレビの責任において製作および放送を行ったもので、関係ない個人へのSNS等での誹謗中傷などはやめていただくよう、切にお願いを申し上げます。』などと表明しています。

(セクシー田中さん、サイトでは、最終的「には」許諾を得たことを追記 (「‥‥原作代理人である小学館を通じて原作者である芦原さんのご意見をいただきながら脚本制作作業の話し合いを重ね、最終的に許諾をいただけた脚本を決定原稿とし、放送しております。」))

しかし、芦原妃名子さんが生前、ブログなどでドラマ化に関してさまざまなトラブルを明らかにし(✱)、削除の後に不幸な事態がおきたことに関して、経営者らが記者会見を開く予定もなく、第三者委員会を設けてトラブルを検証する姿勢も見られません。

実写ドラマ化について、最終的には、8話までの脚本に許諾は得られたものの、それまでのやりとりや、9話10話の脚本執筆などで、先生は相当に疲弊され、もし勤労者(労働者)だったら、過労死の労災認定がされる心身状態だったのかもしれません。

事件の経緯

この問題について、アメリカ合衆国NBCなどは

・原作者がドラマ化に同意する前、原作者がドラマ化を許諾していない段階で、俳優たちはベリーダンスのトレーニングを始めた

・ドラマ製作が始まると、日本テレビが、ドラマ化の契約条件にさまざまな違反を繰り返した(✱)

・12月、脚本家がインスタグラムに、原作や原作者への敬意を欠いた愚痴をこぼし、SNSの一部から、原作者はいわれなき批判をうける

・やむを得ず、原作者は反論。その後、不幸な事態へと発展

などと、今、考えられる経緯の全貌に近いと思われる概況を、もれなく伝えています。

テレビは正しく伝えているのか

しかし、日本のテレビの報道やワイドショーには、偏った見方の紹介も目立ち、とくに1話~8話までの脚本担当者がインスタグラムに愚痴をこぼし、SNSの一部で原作者が糾弾されたことなどには触れない、報道やワイドショーなどには異常を感じます。

(日本国内だけの、その偏った報道ぶりは、昭和世代の一部には「神風が吹き、絶対に日本は勝つ」といった、第二次世界大戦末期のマスコミを思い出させる、空恐ろしいものです)

私たちは以下の諸問題について、放送を所管する、衆議院総務委員会、参議院総務委員会、総務省放送倫理・番組向上機構BPO)などによる、日本テレビ放送網小学館、関係者らの事情聴取(参考人招致)などと、真相のくわしい究明、再発防止策の策定などを求めます。

私たちの抱く疑問

  1. 原作者がドラマ化に合意した6月より前、5月から主演・木南晴夏さんがベリーダンスの練習を開始した経緯や理由について(俳優さんに他意はなく、過失であっても、原作者の同意以前にドラマ化を前提に、何らかの準備にあたるのは、著作権の侵害ではないか? ✱1)
  2. 出演予定の俳優たちが、ベリーダンスの稽古をしていることなどを口実に、小学館上層部が、担当編集者や原作者に対して、ドラマ化へ不当な圧力をかけたことは無かったのか?
  3. 8話までの脚本担当者がインスタグラムで、原作や原作者への敬意の感じられない奇妙な発言(現在は「鍵かけ」✱2)をしたことについて、日本テレビ放送網、担当プロデューサー、当該脚本家の、著作物の人格権、さまざまな原作に対する認識
  4. 関連して、日本シナリオ作家協会が、芦原妃名子先生の不幸後に製作、公開し、しかし、削除した番組(その後、謝罪)で、出演者が「最近の原作者はこだわりが強い」「原作どおりにやって欲しいて人がいる」「原作者とは会いたくない」「原作はそのままじゃなくて改変してなんぼ」「世間が我々の対立構造を作ってる」などと明言したことについて、日本テレビ放送網小学館関係者、放送を所管する総務省などの見解
  5. 原作者(芦原妃名子先生)が、生前にブログなどで経緯を明らかにしましたが(現在は削除 ✱)、なぜ小学館が代弁せずに、原作者個人で行なわざるを得なかったのか
  6. 上記、8話までの脚本担当者の愚痴(? インスタグラム)と、原作者・芦原妃名子先生がブログなどで語った経緯が、著しく相違しているのは何故なのか
  7. 8話までの脚本担当者の愚痴(? インスタグラム)について、芦原妃名子先生の不幸を報じる際に、テレビ報道やワイドショーなどで触れないことが多いのは何故か

各位に期待していること

上記の諸問題は放送倫理・番組向上機構BPO)が、日本テレビ放送網小学館などに事情聴取をし、真相究明を行ない、不祥事などの再発防止策を提言すべきかと思います。

しかし、放送倫理・番組向上機構BPO)は、必ずしも理念どおりには機能しないおそれがあり、衆議院総務委員会、参議院総務委員会、総務省などには、日本テレビ放送網の担当役員、プロデューサー、1~8話の脚本担当の参考人招致などを求めます。

また、『セクシー田中さん』ドラマ化のトラブルは、アメリカ合衆国をはじめ、国際的な注目も集めていることから、日本外国特派員協会(FCCJ)におかれましては、日本テレビ関係者の記者会見を開催、上記諸問題について見解を問う機会を設けていただければ幸いです。

あわせて、東京証券市場には、日本テレホールディングス株式会社が、『セクシー田中さん』のドラマ化で、日本テレビ放送網民法(信義誠実の原則(信義則))や著作権法などについて法令違反が無かったのか、必要な調査を要請してください。

私たちの願いは再発防止

私たちは、日本テレビ放送網小学館放送倫理・番組向上機構BPO)などに対して『セクシー田中さん』のドラマ化の真相究明と、いわゆる原作改変などについて、再発防止策策定を求めるものです。

本来なら、原作者の訃報を受け、日本テレビ放送網は、クリスマスケーキの問題で緊急に最高責任者が陳謝した高島屋(さま)などを見ならうべき、でした。しかし、芦原先生の死について、日本テレビの発表した見解や、その報道のあり方は、当事者性の自覚なく、経営者らは『セクシー田中さん』ドラマ化のトラブルなどに、触れる機会はありません。

また、これまでの数々の不正に対し現在、真摯に過去を分析し、再発防止策を探っている、ダイハツ自動車工業や「トヨタ」などに比べ、「芦原妃名子さんの死は『僕らのせいじゃ無い』」と言わんばかりの、日本テレビ放送網は、放送で、高島屋ダイハツトヨタなどを論評する資格はありますか?

王様は裸だ、と言わざるを得ず、王様(日本テレビ放送網、など)には監視や苦言などを、衆議院総務委員会、参議院総務委員会、総務省BPO小学館などに期待し、この署名を集め、国会のMANGA議員連盟など各位に要請します。

マンガやテレビ、テレビドラマの健全な発展を願って

私達の立場はさまざまですが、ここでは、いち読者、いち視聴者として、日本のマンガやテレビドラマ界の健全な発展を願っています。

よろしければ、この電子署名に、ご協力をください。この署名は、日本テレビ放送網などが、真相を検証し再発防止策を策定するまで継続し、一定の賛同(5000筆)が得られるごとに形式を整え、国会MANGA議員連盟総務省、東京証券市場、日本外国特派員協会などに逐次、提出する予定です。どうぞよろしくお願いします。

注記

✱1 俳優さん個々人に他意はなくても、ドラマ化について、原作者の同意が得られていない段階で、ドラマ化を前提に何らかの準備にあたることは、著作権の侵害にあたらないのでしょうか? 俳優さん個々には、ドラマ化について、原作者の同意がまだ得られていないことについて、きちんと伝えられたのでしょうか?

また、原作者の同意が得られていない段階で、ドラマ化を前提に何らかの準備にあたることは、著作権の侵害にあたらない、と、日本テレビ放送網や、放送倫理・番組向上機構BPO)は考えているのでしょうか?

関連 https://www.asami-keiei.jp/blog/2024/02/01/11146/
など

✱2

https://twitter.com/Panamabunsyo/status/1752151030186602880

芦原妃名子 ブログ
漫画家*芦原妃名子のお仕事日記

ドラマ『セクシー田中さん』について
2024.01.26 Friday14:31

ドラマ「セクシー田中さん」をご視聴いただいた皆様、
ありがとうございました。

色々と悩んだのですが、今回のドラマ化で、
私が9話、10話の脚本を書かざるを得ないと判断するに至った経緯や事情を、
きちんとお伝えした方が良いのではと思い至りました。
この文章を書くにあたって、私と小学館で改めて時系列にそって事実関係を再確認し、
文章の内容も小学館と確認して書いています。
ただ、私達は、ドラマの放送が終了するまで、脚本家さんと一度もお会いすることは
ありませんでしたし、監督さんや演出の方などドラマの制作スタッフの皆様とも、
ドラマの内容について直接、お話させていただく機会はありませんでした。
ですから、この文章の内容は私達の側で起こった事実ということになります。

「セクシー田中さん」は一見奇抜なタイトルのふざけたラブコメ漫画に見えますが…。
自己肯定感の低さ故生きづらさを抱える人達に、優しく強く寄り添える様な作品に
したいという思いが強くあり、ベリーダンスに纏わる方々の思いにも共鳴しながら、
担当編集と共に大切に描いてきた漫画です。

ドラマ化のお話をいただき、当初の数話のプロットや脚本をチェックさせていただき
ながら、最終的に私が10月のドラマ化に同意させて頂いたのは6月上旬でした。
「セクシー田中さん」は連載途中で未完の作品であり、また、漫画の結末を定めて
いない作品であることと、当初の数話のプロットや脚本をチェックさせていただいた
結果として、僭越ではありましたが、ドラマ化にあたって、
・ドラマ化するなら「必ず漫画に忠実に」。
漫画に忠実でない場合はしっかりと加筆修正をさせていただく。
・漫画が完結していない以上、ドラマなりの結末を設定しなければならないドラマ
オリジナルの終盤も、まだまだ未完の漫画のこれからに影響を及ぼさない様「原作者
があらすじからセリフまで」用意する。
原作者が用意したものは原則変更しないでいただきたいので、ドラマオリジナル部分
については、原作者が用意したものを、そのまま脚本化していただける方を想定して
いただく必要や、場合によっては、原作者が脚本を執筆する可能性もある。

これらを条件とさせていただき、小学館から日本テレビさんに伝えていただきました。
また、これらの条件は脚本家さんや監督さんなどドラマの制作スタッフの皆様に対して
大変失礼な条件だということは理解していましたので、
「この条件で本当に良いか」ということを小学館を通じて日本テレビさんに
何度も確認させていただいた後で、スタートしたのが今回のドラマ化です。

ところが、毎回、漫画を大きく改編したプロットや脚本が提出されていました。
・漫画で敢えてセオリーを外して描いた展開を、よくある王道の展開に変えられてしまう。
・個性の強い各キャラクター、特に朱里・小西・進吾は原作から大きくかけ離れた
別人のようなキャラクターに変更される。
・「性被害未遂・アフターピル・男性の生きづらさ・小西と進吾の長い対話」等、
私が漫画「セクシー田中さん」という作品の核として大切に描いたシーンは、
大幅にカットや削除され、まともに描かれておらず、その理由を伺っても、
納得のいくお返事はいただけない。
といったところが大きなところですが、他にも細かなところは沢山ありました。

「枠にハマったキャラクターに変えないでいただきたい。
私が描いた「セクシー田中さん」という作品の個性を消されてしまうなら、
私はドラマ化を今からでもやめたいぐらいだ」と、何度も訴え、
どうして変更していただきたくないのかということも丁寧にご説明し、
粘りに粘って加筆修正し、やっとの思いでほぼ原作通りの1〜7話の脚本の
完成にこぎつけましたが…。

脚本家さん、監督さんといったドラマ制作スタッフの皆様と、私達を繋ぐ窓口は
プロデューサーの方々のみでしたから、プロデューサーの方々が当初「ドラマ化の条件」として
小学館から日本テレビさんに伝えていただいた内容を、
どのように脚本家さんや監督さん、ドラマ制作スタッフの皆様に伝えていらっしゃったのか、
残念ですが私達には知る術はなく、
当初お伝えした「ドラマ化の条件」はどうなってしまったのだろう?という
疑問を常に抱えた状態での加筆修正の繰り返しとなって、
その頃には私も相当疲弊していました。

そして、私があらすじ、セリフを準備する終盤のドラマオリジナル展開は
8話〜10話となりましたが、ここでも当初の条件は守られず、
私が準備したものを大幅に改変した脚本が8話〜10話まとめて提出されました。
特に9話、10話の改変された脚本はベリーダンスの表現も間違いが多く、
ベリーダンスの監修の方とも連携が取れていないことが手に取るように分かりましたので、

「当初の約束通り、とにかく一度原作者が用意したあらすじ、セリフを
そのまま脚本に落としていただきたい」
「足りない箇所、変更箇所、意見はもちろん伺うので、脚本として改変された形
ではなく、別途相談していただきたい」
といったことを、小学館から日本テレビさんへ申し入れをしていただきましたが、
その後も、大幅な改編がされたプロットや脚本が提出され、
それを小学館サイドが「当初の約束通りに」と日本テレビさんにお戻しするという
作業が数回繰り返されたと聞いています。
最終的に、日本テレビのチーフプロデューサーの方から「一度そのまま書くように」
との指示が出たとも伺っていましたが、状況は変わらぬまま約4週間が過ぎてしまいました。

ドラマの制作スケジュールのリミットもどんどん迫っていましたので、
本当はドラマオリジナルとなる8話〜10話全ての脚本を拝見してオリジナル部分全体で、
加筆修正をさせていただきたかったのですが、8話だけ、
何とか改変前の内容に修正させて頂いて、日本テレビさんにお渡しすることになってしまいました。
9話、10話に関する小学館日本テレビさんのやりとりを伺い、
時間的にも限界を感じましたので、小学館を通じて9話、10話については、
当初の条件としてお伝えしていた通り、
「原作者が用意したものをそのまま脚本化していただける方」に交代していただきたい
と、正式に小学館を通じてお願いしました。

結果として、日本テレビさんから8話までの脚本を執筆された方は
9話、10話の脚本には関わらないと伺ったうえで、
9話、10話の脚本は、プロデューサーの方々のご要望を取り入れつつ、私が書かせて
いただき、脚本として成立するよう日本テレビさんと専門家の方とで内容を整えて
いただく、
という解決策となりました。

何とか皆さんにご満足いただける9話、10話の脚本にしたかったのですが…。
素人の私が見よう見まねで書かせて頂いたので、私の力不足が露呈する形となり反省しきりです。
漫画「セクシー田中さん」の原稿の〆切とも重なり、相当短い時間で脚本を
執筆しなければならない状況となり、推敲を重ねられなかったことも悔いてます。
9話、10話の脚本にご不満をもたれた方もいらっしゃるかと思います。
どのような判断がベストだったのか、今も正直正解が分からずにいますが、
改めて、心よりお詫び申し上げます。

最後となりましたが、素敵なドラマ作品にして頂いた、素晴らしいキャストの
皆さんや、ドラマの制作スタッフの皆様と、「セクシー田中さん」の漫画と
ドラマを愛してくださった読者と視聴者の皆様に深く感謝いたします。

2024.1.26

芦原妃名子