外界からの感覚刺激と身体 (original) (raw)

花粉が舞う季節がやってきた…。私の整体の師匠は花粉症持ちで、「カレーを食べると楽になる」と言っていたのを思い出す。私も先生ほどではないが花粉症があり、先生の影響でこの時期になるとカレーが食べたくなる。

しかし今は何だか肉のカレーは気が進まなくて、魚のカレーを作ってみた。鯛とカジキマグロ(いずれも切り落とし…)のカレーだ。魚のカレーを作るのは初めてだったが、本当においしい!それにカレーを食べるとやはり花粉症が鎮静化するのが不思議だ。それも一口目から変化を感じ、効果が4~5時間続く。

この「カレーが花粉症に効く説」について調べてみたところ、効果を認めている人は一定数いるのだが、根拠は様々ではっきりしていないようだ。

私の実感では、食べることによるのではなく、おそらくスパイス類の香りを粘膜から吸収することによる、アロマテラピー的効果なのではないかと思う。私はニンニクなども使い、中村屋のフレーク状カレールーにカレー粉を足して香り効果を高めているが、インドカレーだったらもっと効くのだろうか?まだ実験していないけれど。

それはともかく、ウクライナの情勢は深刻さを増し、破壊と攻撃の凄まじさが連日報道されており、ウクライナ避難民の嘆きも連日目にせずにはいられない。

大人の年齢にある人はこういう現実に目を背けてはならないが、身心の健康を保つ上で気を付けてほしいことがある。それは、こういう映像やニュースを漠然と見ないということである。

できれば涙を出したり、声を挙げたりと感情的なリアクションを表出しながら見る方が良いし、漠然とではなく「しっかり見る」という姿勢で、意識をはっきりさせてから見るようにしてほしい。

何となくとか、流れている映像を漠然と眺めていたりする時というのは、外界から入って来る感覚刺激に受け身になっている。

そういう時は自分ではそれほど動揺していないつもりでも、感情的ショックが内攻することがあるし、許容範囲を超えていることにも気づきにくい。

また、感情を表出できない時もあまり見ない方が良い。情動を身体的に表出するのはショック(緊張)和らげるためであり、泣く(涙を流す)というのはその代表的なものである。実際、泣ける人(情動反応がはっきりある人)の方がストレスに対するレジリエンスは高いことが多い。

まして小学生以下の子どもは、感覚刺激に対する抵抗力も未熟で許容量も低いのだから、こういう常軌を逸した暴力や破壊を見せないほうがいいと私は思っている。

子どもが戦争や暴力に関わる内容に触れる場合は、文学などのフィクションによる方がよく、ダイレクトに絶望的な現実を見せる必要はないと思うのだ。それだけに現地の子どもがどれほどの衝撃に曝されているのかを考えると、暗澹とする。

太平洋戦争でも、子どもの時空襲を受けた人の中には神経的に影響が残ってしまった人が多くいる。私の知人にも、小学生の時に空襲に遭い、高校生ぐらいまで寝ている時に物音がすると飛び起きて外に出てしまうのが治らなかったという人がいる。20才位の時に結核にもなって、呼吸器は弱いままだった。

野口整体の潜在意識教育というのは、子ども時代のストレスが大人になってから健康に生きる上で深刻な影響を遺すという問題が出発点になっているが、子どもの意識は大人より覚醒度が低いが故に身体に深く影響が残ってしまうのだ。そのため小さければ小さい程影響が大きい。

話はそれたが、大人も疲れていたり、ぼんやりしている時など、覚醒度が低い時の方が刺激を一方的に受け入れてしまうことになるので、健康のために自分の許容量を超えないよう意識する必要がある。心にとめて置いて頂けたら幸いである。