no.11:ひまわり学生運動10年目の記憶(3/24-2) (original) (raw)

これは、2014年のひまわり学生運動についての 回想記事です。2024年5月におこなわれた青鳥行動の記事ではありません。

amahaji.hatenablog.com

3月24日、立法院の8つの委員会の合同会議は、3月17日に張清忠が招集した会議の結果は無効であること、サービス貿易に関する海峡両岸協定は海峡両岸協定監督機構が設立されるまで審査できないこと、行政院はサービス貿易に関する海峡両岸協定を撤回し、交渉を再開するよう要請すること[43][180]を含む決議を可決した。

太陽花學運 をDeepL翻訳

2014年3月24日、立法院占拠から7日目の現場のあれこれ(グラフィックや物資拠点など)を紹介します。

(2014年3月24日 ‏8:11)

目につく赤色と2枚のプリントをつなげて成立するギミック、フォントの選出がすばらしい。

意味は?

今日不站出来(今日立ちあがらなければ)
明日站不出来(明日には立ちあがれなくなる)

「今日踏み出さなければ明日には踏み出せなくなる」「今日出てこないのなら明日には出てこれないよ」でもいいかも。(筆者による翻訳は、”だいたいこんな感じだよ”としてご査収ねがいます)

「今すぐ出ておいでよ!」「立ちあがろう!」てことですね。

⦅余談⦆
どこで撮ったのかすっかり失念していたこの写真。裏写りしている手書きの地図の文字から場所をさがしてみた。

↓ この信号の場所だったようです。

濟南路一段と中山南路の交差点。門の内側が立法院の敷地。

どこかの誰かが地図を書いてこの場所に掲示し、そこにプリントアウトした主張を貼りつけた別の誰かがいて。その写真に裏移りした文字を10年後に読みとり、撮影場所を特定する筆者。

ここから先は、この濟南路(ツァイナンルー)一段のようすです。ふだんは、片側2車線の道路です。

物資の拠点

(2014年3月24日 ‏8:22)

物資の拠点。ミネラルウォーターのダンボール箱を3段につみかさねて物おきにしたり、通路の目印にしたり、箱を分解して看板にしたり。ダンボール箱の多用途使いに注目。

こういった拠点では、お茶や水、パン、おやつ、スナック菓子、カイロなどを用意。各自、自由にピックアップできる。お茶は、手作りのショウガ茶などがあることも。

ほかに、誰かが制作したステッカーなどもおかれていて。これもフリーで、日々新作が追加された。

水の拠点

水・水・水(2014年3月24日 ‏19:10)

「水はいくらあってもいいよね」ぐらいの勢いで現場に補充。「必要な物資は、ここで募っています」のURLや、おそらく誰かが勝手に貼ったであろう手書きの「大家、加油(みんな、がんばって)みんなの行動を支持してるよ!」の励ましの文字。

医療看護ステーション

(2014年3月24日 ‏8:21)

「✚醫護站(医療看護ステーション)」。誰でも具合がわるくなったら相談できます。

(2014年3月24日 ‏8:21)

「濟南✚(=赤十字)」と書いて「濟南病院」と読ませるネーミング。つかみがうまい!!

赤い椅子のうしろに、「醫療 ≠ 營利」の文字が。「医療は、利益だけじゃない」。こういった主張を医療者が掲示できるところがいい。

ほかに、「心理站(心理ステーション)」(だったかな?)も別の場所に設けられていて、不安になったり苦しくなったり心配ごとがあったりしたら相談できる心理面のケアステーションもあった。

(2014年3月24日 ‏8:21)

朝ごはん。うしろには、大きなLPガスのボンベが……。どこでもふだん通りに料理して、しっかりごはんを食べる人たち。屋台のノウハウがあるので、路上で煮炊きをすることぐらいはあたりまえ。基本たくましい。

充電ステーション

(2014年3月24日 ‏18:52)

免費充電(無料で充電できるよ)」

iphone、HTC、三星(=samsungサムスン)、格式線源提供(各タイプのコードがあるよ)」

別の充電ステーション

個人情報をひまわりで隠しています(2014年3月24日 ‏19:13)

スマホの充電ステーションは、水がまっさきに運び込まれたのと同様に、かなり早い時期に各所に設営されていたと思う。無料wifiを飛ばすステーションもあったほど(これは別記事で写真を)。

筆者は、ひまわり学生運動といえば、この充電ステーションを思いだすことが多い。見た目には整理されていないけれど、しっかり機能していて目的をはたす。このようすが、台湾を象徴しているような気がして……。

路上のグラフィック

(2014年3月24日 ‏8:51)

このころになると、路上で紙を張れる(貼れる)場所には、なんらかの主張が掲示されていた。パソコンで制作したクールな作品もあれば、「今さっき、家で書いて(描いて)きたよ~」といった写真のような手書き(手描き)作品も多かった。

書くことや描くことが得意ではなくても、誰でもが自由に参加していたし、参加できる場が用意されていた。誰でもの作品が重要だったし、自分の意見と思いを自在に表現できていた。

自由自在は、台湾にこそふさわしいことばなのかもしれない。

写真は掲載しませんが、現場には、もちろんトイレが設置されていました。

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