映画「ボーはおそれている」ネタバレあらすじと感想 (original) (raw)

「ミッドサマー」「ヘレディタリー 継承」のアリ・アスター監督の最新作!「ジョーカー」「ナポレオン」の名優ホアキン・フェニックス出演。

アマゾンプライムビデオで鑑賞です。

2023年制作・アメリカ・179分・R15+

配給 ハピネットファントム・スタジオ

劇場公開日 2024年2月16日

原案 アリ・アスター

脚本 アリ・アスター

原題(英題)Beau Is Afraid

ネタバレ度40%(後半ネタバレ度90%)

あらすじ

セラピストの診察を受けるボーはアメリカに住んでいる。

実業家の母/モナ・ワッサーマン(パティ・ルポーン)を持つボー(ホアキン・フェニックス)は不安症。

ある日、父の命日に母の家に向かうはずが、トラブルで飛行機に乗り遅れてしまう。

事情を母に電話で説明するが、トラブルを信じてもらえなかった。

その後、母が亡くなったことを知り、愕然とするボーは葬儀のため、母の家に向かう。

もっと知りたい方

90%のネタバレ感想

arasuji.hateblo.jp

これはボーが実家に行く奇妙な物語です。

妄想、悪夢もあり、ややこしい内容で理解不可能な部分もあるブラックコメディ風ですね。

ボーは不安症ですが、強迫神経症もあると思いました。

彼は常にオドオドして、誰かに指示されるのを待っているような男性。

「○○をしなくてはならない」と、思いつめるボー。

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母は何故か、ボーのトラブルを信じてくれませんでした。息子の話を最後まで聞かず、電話を切ってしまうような母。

彼の家付近は治安も悪く、あり得ない状況が多発なのです。

鍵を盗まれ、飛行機に乗り遅れたボーはホームレスとトラブルにもなります。

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母に再び電話すると、知らない男性が出るので驚くボー。

相手の話により、母/モナは落ちてきたシャンデリアで頭を直撃され、死亡したと判明。

しかも、シャンデリアで顔部分が潰れ、頭と顔がない状態とのこと。ショックのボーは飛び出して交通事故に遭います。

負傷したボーは親切な医者ロジャー家族の家で過ごすことに。

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この医者がボーを母の家まで送ってくれる、と提案。喜ぶボーですが・・ロジャー医師は言い訳をして中々、連れて行ってくれません。

ボーは早く母の家に向かいたいのに。

ロジャー家族には2人の娘がいて、トニはボーの前でペンキを飲んで、自殺する事件が起きます。

このロジャー家族も妙なのです。

何故か不明だけど、ボーが実家に戻ることを邪魔してるような気もします。

それでも、ボーは必死でこの家から、実家目指して行く途中、森では奇妙な劇団員たちに絡まれるはめに。

この森のシーンも理解出来ませんでした。

たぶん、ここは完全に彼の妄想世界だと思います。

結婚して子供も3人、幸せだったボーですが嵐で家族が離れ離れに。成長した子供達と再会、妻は未だに行方不明と知ります。

(ここは妄想でしょう、彼は独身ですから)

でもこの内容は彼のトラウマに関係してると思います。

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やっと、実家に戻ったボーですが母の葬儀は終わっていました。

家の中を見ると、沢山の写真に写る人を見て気が付くボー。彼の周囲の人は母の会社の人だったのです。

(すべて、母の指示でボーは監視されていた)

母の家で子供の頃、初めてのキスをした相手/エレインと再会するボー。

ボーとエレインは愛し合うのですが・・終わった時にエレインは腹上死。

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そして、死んだはずの母が現れ、ボーは自分が監視されていた事にショックを受けます。

セラピストとの会話もすべて、録音され母が聴いていたのです。

母から、愛が足りないと責められるボーは父について質問。子供の時のように、屋根裏部屋に連れて行かれます。

屋根裏部屋には鎖に繋がれたボー双子の兄弟、父がいました。

父は何故か、巨大な男性器のモンスターでした。

ここで一悶着あり、逃げ出すボーは母に謝罪しますが罵倒されてしまいます。

怒るボーは母の首を絞めて途中、止めるのですが母は倒れてしまいます。

その後、ボートに乗り脱出しようとするボーは巨大な会場にいるので驚きます。

(真ん中は水で周囲は観客がいます)

死んだはずの母、男性がボーを責めます。助けを懇願するボーですが、誰も助けてくれません。

ボートから出られない彼は、転覆して溺れてしまいます。ここで叫んでいた母ですが遅いですよね。

これで一応、終わります。

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ボーは子供の頃から母親に支配され、反抗することも許されませんでした。

母に怒られれば、屋根裏に行け、と命令され怯えるボー。

母親は社長であり、ボーを自分の思うように指示する毒親です。

自分が与えた愛情をボーも返すのが当たり前、と思って彼を監視しています。

母親は息子を信じることもせず、彼が本当に苦しんでいるのも理解しない冷たい人です。

それでも自分では「息子を愛してる優しい母」と、思っています。

(母/モナも、自分の母に冷たい育て方をされて歪んでるのしょう)

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ボーもあの年まで母親に支配され、口答えも出来ない精神状態は異常だと思いますね。

実家に戻って母の遺体を見たボーは、その体を見て「母じゃない」と理解します。

理由は手のアザです。これは彼を優しく育ててくれたメイドのマーサでした。

母に質問すると、マーサはお金のためにこの役を志願したと言います。母親はマーサに大金を渡して、自分の代わりに死んでもらったのです。

自分が死んだと見せかけ、ボーはすぐに戻ってくるか?試したかったのでしょう。

それは彼の愛の深さを知りたかったのだと思います。

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ボーはいつも自分で判断することを避け、周囲の人にどうすれば良いか・・聞いていました。

これを母親は責めるのです。

自分で決める能力がないかのように、と。でも彼は本当に素直な気持ちで聞いていたのです。

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このように彼の母親は、自分に都合の良いようにすべてを解釈、気に入らない結果だと相手を激しく責めます。

追い詰められた人物は我を忘れ、恐怖しかないでしょう。

理解不可能な部分が多く、考察を読まないとわからないけれど、興味深い映画でした。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

好き度は★4個(満点5個)

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