ミニマリズムの対極であるマキシマリズムを考える (original) (raw)
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皆さま、こんにちは。ミニマリスト初心者の白井紗環です。
Netflixの「Minimalism: A Documentary About the important Things」(邦題:「ミニマリズム」)という、ミニマリズムをテーマにしたドキュメンタリー作品は見たことがありますか?Netflixを契約していなくても、YouTubeでも配信されているので興味のある方はぜひご覧になってください。
【予測】世界はミニマリズムに収束していく
この作品の感想は別の機会に設ける予定ですが、今回はミニマリズムの対極にあるマキシマリズムについて考えてみたいと思います。が、その前に、私を含めミニマリズムに目覚めたとされる人々について少しだけ。
Netflix社の動きに注目
人権や環境に対して非常に厳しいコンプライアンスを掲げるNetflix社。この会社がミニマリズムについて取り上げ、さらに続編まで公開されている(YouTubeでは未公開)ということは、社会的に「そういう流れ」ということです。
先進国が陥るマーケティングのワナ
世の中というのは、大きなうねりの中で少しずつ変化を遂げていくもの。20世紀から今日まで、消費主義が飛躍的かつ爆発的に広がり、モノを所有することが豊かさのあらわれ、幸福の象徴、成功の証!という価値観の刷り込みが行われてきました。とくに私たち先進国の人間は、企業やメディアに操られ、
マーケティングのワナ
にまんまとハマり、消費し続けては疲弊するという悪循環に陥っていたのです。
Netflixの「Minimalism: A Documentary About the important Things」という作品は、その一連の流れや価値観は幸せにつながらない、という問題意識とともに、今こそモノを減らし、シンプルで意義のある生活を送ろう!と訴えるものです。
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ミニマリズムが「善」でマキシマリズムは「悪」か?
私は以前、封建的な貴族階級が経営するフランスのグローバル企業に勤めていました。社風から製品にいたるまで、そこはかとなく貴族主義の香りが立ち上る会社です。そこでの経験は庶民にはビックリすることの連続でした。今となればよい経験です。
ヨーロッパの貴族主義とは?
貴族主義とは、社会において特定のエリート層、つまり貴族や上流階級が支配的な立場に立つ思想や社会体制を顧み、古代ギリシャの「アリストス」(最高者)に由来し、知識や財産、血統、能力によって特権的な地位を持つ少数の人々が統治権を持つ、とされています。
時代とは逆流する価値観
その会社で私が経験したことは、一庶民には到底理解できない、受け入れることが困難な価値観でした。だって、貴族社会において重要なのは、
外見の豪華さ
なんだもん…。絵画や建築、ファッションにおいて、華麗で装飾的なスタイルは貴族の大好物。豪華な宮殿や芸術品を手に入れ、所狭しと飾りつける。それが富と権力の象徴であり、貴族としての彼らの誇示なのです。そして、このような装飾的で豪奢なスタイルは、マキシマリズムの美学と共通要素があると感じました。
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プライドがエベレスト級、それがフランス
誤解してほしくないのですが、私はその会社に非常に良くしてもらいました。好きとか嫌いという感情を超えて、退職した今も感謝の気持ちでいっぱいです。
外資とはいえ比較的のんびりした会社で、かなり長く勤めていたものの、本国からの指示には毎度ビックリ。
彼らの価値観には驚嘆半分、呆れ半分で、フランス人のプライドの高さと愛国心みたいなものに触れ、その中で、日本と自分というものを深く考えるきっかけになりました。
非合理こそ美しいのだ!
私は決してマキシマリズムを「悪」とは考えていません。例えば、その会社は、やたらと社内に調度品やら製品やらを飾るので、掃除にめちゃくちゃ時間がかかっていたのですが、日本法人の社員総出で「もう少しシンプルにスッキリさせてはどうか?」と経営陣(貴族出身)に提言したところ、
時間がかかることの何が問題なの?
と…。このやり取りだけで、彼らの価値基準がお分かりになると思います。
だから肝心の仕事が遅いんだよ!
という本音はそっと心の中へ…。
「トイレにセボン」って知ってる?
戦後の日本に輸入された西洋的な文化、とくに「おフランス」「おパリ」への憧れは、私の母の世代には非常に強いものがあるのです。「トイレにセボーン」という有名なキャッチコピーは1980年代とのことで今から40年前、アラフォー世代のお母さまたちなら記憶に残っているはずです。
日本に流れ込んだ西洋への憧れ
フランスの上流階級、上品で、きらびやかな装飾品に囲まれて、ナイフとフォークでキコキコしながら食事する風景に目を輝かせていた昭和の時代。その価値観の刷り込みこそ、消費主義、日本におけるマキシマリズムの走りだと思います。
経済大国日本のこれから
戦後の何もない時代から、世界トップの経済大国にまで上り詰め、諸外国のあらゆる文化をカオナシのように飲み込んで成長していった日本。日本だけでなく、ほとんどの国がそういう価値観で進んできたのですが、片側に大きく振り切れた振り子は、今度は逆側に大きく振り切れることになる予感がします。
少ないほど自由になる
という価値観です。
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おわりに
いかがでしたでしょうか?
本当は対比表などを用いてもっと分かりやすく表現したかったのですが、これらの対極する思想への想いが溢れ出てしまって、文字ばかりの記事になってしまいました。
このテーマについて2000字でまとめるのは結構難しい。
でも、こうやって少しでも自分の考えを文章で書き表すことができて良かったです。いつか近いうちに、続編を書きたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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