「『あさきゆめみし』×『日出処の天子』展 ー大和和紀・山岸凉子 札幌同期二人展ー」 札幌で3月9日開幕 漫画史に残る不朽の名作の世界を紹介 (original) (raw)

2024.03.08

漫画史に残る不朽の名作、『あさきゆめみし』と『日出処の天子』を紹介する展覧会が3月9日、札幌市中央区の東1丁目劇場で開幕します。

『あさきゆめみし』×『日出処の天子』展 ―大和和紀・山岸凉子 札幌同期二人展-
会場:東1丁目劇場(札幌市中央区大通東1丁目10番地)
会期:2024年3月9日(土)~3月24日(日)
開館時間:11:00~19:00(入場は18:30まで)
入場料金:一般1,500円/大学生・高校生1,000円/※中学生、障がい者手帳をお持ちの方及びその付添人1名は無料(チケット取り扱いはローソンチケット)
主催:札幌市
協力:大和和紀/山岸凉子/北海道マンガミュージアム構想事務局/講談社/KADOKAWA
協賛:白い恋人パーク
問い合わせ:札幌市コールセンター(011‐222‐4894)
アクセス:地下鉄「大通」駅27番出口から徒歩約5分
詳細はホームページへ。

『あさきゆめみし』は1979年に月刊「mimi」(講談社)で連載開始。『源氏物語』を漫画化した大作です。質が高くかつ分かりやすい内容で、源氏物語の普及に果たした役割は大きく、宝塚でミュージカルにもなりました。今年は大河ドラマ「光る君へ」の影響で、改めて注目を集めています。

「あさきゆめみし」イラスト Ⓒ大和和紀/講談社

『日出処の天子』は1980年から「LaLa」(白泉社)で連載。厩戸王子(聖徳太子)と蘇我毛人(蘇我蝦夷)を中心に、厩戸王子を圧倒的な超能力者として描く斬新な設定。その繊細な表現力やイマジネーションあふれる大胆な構想で飛鳥時代を生々しく描き、幅広い読者から支持されました。

「日出処の天子」イラスト Ⓒ山岸凉子/KADOKAWA

両作の作者、大和和紀さんと山岸凉子さんはいずれも北海道出身で同学年。札幌の高校生時代からの知己という縁です。今回は札幌市によるポップカルチャーを活用した事業の一環として、札幌にゆかりのある二人の展覧会が実現。会場では初日に二人のトークイベント(チケットは完売)などが行われます。

大和和紀さん:1966年デビュー。『はいからさんが通る』で1977年に第1回講談社漫画賞を受賞し、アニメ・映画・舞台化。他代表作に『あさきゆめみし』など。繊細な絵と自由でしなやかな強さを持つ主人公は、多くの読者に支持される。

山岸凉子さん:北海道空知郡上砂川町生まれ。1969年マンガ家デビュー。1983年『日出処の天子』で第7回講談社漫画賞を受賞。2007年『テレプシコーラ/舞姫』で第11回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞。代表作は『アラベスク』、『日出処の天子』ほか多数。

(美術展ナビ編集班 岡部匡志)

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2021年に大阪市立美術館、サントリー美術館で開催された「聖徳太子 日出づる処の天子」展では山岸凉子さんの『日出処の天子』の原画も展示されました。