【下書き供養】ワンハリの感想 (original) (raw)
最初に謝らせてほしいけど、事件のことは全く知らなかったんだ。
ちょっと調べれば分かったはずだけど、その年代のことを調べればよかったのにそれを怠った。というのも「60年代アメリカ?はいはいベトナムベトナム。」みたいな過信があった。ベトナム戦争以上のことを知ろうともしてなかった。ただ知らなかったからこそ、知ってた人とはこの映画の印象は大きく違ったものになったと思う。
てめーらは見ないからどうでもいいだろうけど、こういう感想も大事だと思ったし反省も込めて感想を雑に記録することにした。公開するかどうかは神のみぞ知る。俺は神だ。
ディカプリオ良すぎな?
脚本を食べないディカプリオすごく良かった。そもそもディカプリオが出るとあの顔面しか目に入らないからずっと納得いかなかった。レヴェナントとか観たのはもう10年くらい前になるから全然覚えてないし、あの頃は映画自体そんなに好きじゃ無かったからディカプリオが死にそうだったこと以外何にも覚えてない。今度見てみます。
この映画はディカプリオが目立ちすぎないまま燻んだ輝きを永遠に放っているから、隣にいるブラピが映える映える。落ち目の俳優としての怒りとか濁った感情が、収録中ちょっと臭い演技に出るところ好き。なんとなく野暮ったいような、古臭い演技に見えたりもした。先入観乙。誰か同じ意見であれ。令和初乙。
収録中セリフ飛ぶ寸前のウェイターの謎カット好き。あの収録シーンは全部面白かった。見どころかも。
ブラピもいいね
ブラピおじ様は若い飄々としたキャラで、こいつがヒッピーだったらめちゃくちゃ怖いなと思ったけど流石におじさんで安心した。過去に触れつつ核心はぼかされて、深く入り込めないキャラクターだった。ただそんなんどうでもよくて、後半で観客の味方してくれたのブラピだけ。宝石のようなブラピ。もうどこにも行くな。
とにかく「死ぬよりマシ」と本人が冒頭で言うようにスタントマンとしてのキャリアはもうほぼほぼ芽はなくて、犬と余生を過ごすだけの毎日。でも別にそんな生活も嫌いじゃない。あれ?俺のことか?あとは俺の身体がブラピだったら俺はブラピだった。乖離。
ブラピは人間としてギリギリ扱われてるくらいで、まぁ何というか見てて辛いんだ。
何人か社会のレールから外れてしまった人たちとかが出てくるけどブラピはこの映画の中で人かどうか、ポイントギリギリに立ってる。だからこそどのキャラよりもてめーら凡人に寄り添ってくれてるわけだ。
ありがとうブラピ。ありがとう犬。
面白い要素は少ないかも
「いつものタランティーノが本気で会話劇やってみました。」みたいな印象で淡白なストーリーだし、主人公が多い分話の起伏が読みにくい。でも見やすい。飽きない。この辺はうまいなぁと思った。
マーゴットロビーなんか顔だけで選んだのってくらい出番少なかったけどそれでもキャラは存分に見せてくれたしなんならてめーらもこの映画見れば彼女のこと好きになるよ。
彼女はディミアンチャゼル監督のバビロンと似た役どころで、それも楽しかったね。
感想に近い物になってしまうかもしれないけど、この映画は事件を知ってると知らないではラストへの緊張感が全く違うものとなってる。(謎に絡んだヒッピーコミューンとか、ラストに向けての不穏な匂わせはあるからそこまで不親切なわけでもないけど)
俺はそのラストを知らなかったから他の要素に目を向けることになるんだけど、とにかくハリウッドスターとそうでない人間の生活の差が越えられない壁として描いてある。
特に差別的な発言も込めて、金のない人間に対してキツく当たる主人公がとってもきちーのよ。そしてその間にいるブラピ。でも貧富の壁は越えられそうにも無い。最後には犬まで彼から離れてひとりぼっちになってしまう。
一方のディカプリオは人を焼いたその夜に(なんやかんやあるけど)ハリウッドのスター達とのパーティへと向かう。
ヒッピー達へ嫌悪感を抱いているブラピが、窮屈な生活にも楽しさを感じていたのに最後は全てを失ってしまったように見える。その慣れ果てとしてコミューンの地主が描かれていたような気がする。
一部のスター達のためにブラピが少しずつ絶望の沼にハマっていくような感覚があってとても辛い。救急車で運ばれていくブラピの顔はもう思い出せない。彼は笑っていたか。何を思っていたか。この絶望匂わせが一番面白かった。
事件の話(ネタバレ含む)
事件を元々知っていて、このラストが待ち受けてることに気がついてしまうと、この映画の感想は大きく変わってハラハラと少しの退屈があるかも。2時間40分は長いからね。平坦な会話劇を見るならキャラ達と同じように知らない選択肢もある。だから一応てめーら白痴に向けて書いておくけども知らずに見ても良かったってことだけ言っとくわ。
ハリウッドを震撼させたシャロン・テート殺人事件
新進気鋭のハリウッド若手女優シャロン・テートが自宅で友人共々メッタ刺しにされ殺害された事件。殺害指示を出した張本人との接点はほとんどなく、実行犯の男女4人は自分達が誰を殺したのかさえ翌日のニュースを見るまで知らなかったという、デタラメすぎるこの事件。シャロン・テートは妊娠8ヶ月で全身16カ所を刺され殺されるも、殺される理由は一つも無かったというか、こんな運の悪さある? というか、完全にとばっちりな事件であります。
引用元
映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』がもっと面白くなる!「シャロン・テート殺人事件」超ざっくり相関図 | FILMAGA(フィルマガ)
そんなことだからとっても大変なことが待ち受けてるんですけど、まぁ気にしないで見て。
ブラピも結構やってることあれですけど、1969年の事件ってこともあって60年代ハリウッドを語るのなら外せない事件だったんじゃないかな。
【まとめ】結局どうなんだというと
ここまでが下書きです。
見た直後にメモとしてバーっと思ったことを書いたんだろうし、誰に向けるでもないまとめは書かれてませんでした。分かります。せっかくなので供養。
そういえば昨日年確されました。
毎年毎年少しずつ年確は減っていって、今年に入ってからは1回されたかされないかくらいでした。確かに鏡を見ると汚い顔があるだけですし、この顔に年確をするかと言うと通報した方がマシにすら思えるんですけども、そういう年確が日常の時期もあったんです。10年くらい前は。妥当やね。
話は戻るんですけど、私に年確をした青年は名札に研修中とついていて、たしかに心なしかNEWDAYSに似合わないハツラツな声色でした。
あぁ年確ね、久々だなぁと思いながら免許証を出したのですが、その免許証の私は死んだような目をしながらも確かな若さを持った顔でした。
私は研修中の青年が年確の練習相手に不自然でないギリギリの相手として選ばれたことに気づきながら、返してもらったその免許証にある自分にさよならを言いたい気分でした。
私の若さは死にました。ただの不相応な子供っぽさだけが残りました。
ワンハリの若手に潰される焦りを抱えたディカプリオのもこういう気持ちだったのかなと思った時にこの下書きを思い出したので、小さな死を一緒に供養しようと思います。