Imagine with 加藤和彦[B!]新着記事・評価 - はてなブックマーク (original) (raw)

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出るはずのない音を操りながら音楽を奏でる音楽家がいらっしゃること,つい最近知りました.ニューヨークにあるジュリアード音楽院で教鞭をとられているヴァイオリニストの木村まり先生.筑波大学 学際領域研究センター(TARA)(7月15日)にて講演を聴く機会に恵まれました. サブハーモニクス奏法 ヴァイオリンには4本の弦がありますが,その中で最も低い弦は開放状態でG(ソ)の音を出すため,G線と呼ばれます.左手で弦を押さえると開放弦より高い音が出ます.だから普通,開放より低い音は出ません.というより出ないはずです.ところが驚いたことに,開放弦より低い音を出せる人がいるのです.それが木村まり先生.この奏法は「サブハーモニクス奏法」と呼ばれます.バイオリンの調弦を変えずに最低音の開放弦G線より下の音を,弓の圧力とスピードの精密なコントロールで弾く奏法.実音の1オクターブ下だけでなく,さまざまな音を出すこと

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ゼミで,学生さんがシステム系の著名国際会議の論文紹介をするのを聞きながら,思ったこと. まずイントロのストーリを聞いた段階でこのネタOKと思えなくてはいけない.読み手の心を捉えていること.その先は大体想像が付くから読まなくて結構,読みたくない,は駄目.その先が気になるので読みたいと思わせなくてはいけない. 実装は奇をてらわなくてもいいが,着実に,やれることはすべてやってあること.評価もやるべきことをすべてやっていて,goodな性能が出ていること.これができるためには,研究構想の段階で,goodな性能が出るような設計,実装法,実装環境をうまく選択してある必要がある.イントロのストーリも,研究構想段階でどのように語るか,織り込んである必要がある. つまり,構想の段階での洞察が非常に重要.そして,スキルの高い人が1年程度,実装,実験,論文書きに没頭することが必要. goodな性能が必ずしもでない

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寺田寅彦は随筆家として有名であるが、本業は物理学者、地球科学者である。 寺田は、1934(昭和9)年11月に「天災と国防」なる文書を書いていて、青空文庫でフリーで読める。 文章ページ ダウンロードページ 深い洞察に満ちていて、大変に興味深い。この中で今回の原発事故にも関係すると思われる記述を見つけた。その箇所を本文章の最後に引用する。 手短に言うと、人が棲み着かなかった場所は、長い歴史の中で先達が、棲まない方がよいと経験的に知っていた場所ではないかという洞察だ。「無視して官僚的政治的経済的な立場から」建造物を建てると、自然災害を受けやすいというのである。 今回の原発事故に当てはめて考えてみよう。原発は通常、人があまり住んでいない場所に作る。もしかたら全く住んでいない場所かもしれない。しかしそこは、日本という世界的に見ても珍しいほど自然災害が多く、かつ、長い歴史をもつ国においては、「危険」な

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震災で散らかった研究室を片付けていたら,立花隆著「電脳進化論」という本が出てきた.「科学朝日」の1991/4-1992/6に連載された「コンピュータ最前線」に加筆の上,単行本化したもので,初版は1992年刊.今から約20年前の話だ. この中に「計算機の発達と重なる歴史―原子力研究」という章があり,気になって読んでみた. 東海村の日本原子力研究所(現 (独)日本原子力研究開発機構,以下「原研」)では「あらゆるタイプの原発事故のシミュレーション研究」を行っているそうだ.そのために,LSTFという世界最大の実物シミュレータもある. LSTFで検索するとこんな文献が見つかる.「ROSA 今後の利用計画について.原研H19.10.25 (PDF) 」. 以下は原研の研究者が立花隆に語ったところ. 美浜(原発事故)のような伝熱管1本の破談というのは,事故に入らないような軽い事故.そもそも安全審査基準に

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11月20日(土)にESPer2010という催しが開催されました.IPA未踏開発者OBらが集まる会です. 会場は大手町サンスカイルームの27階. 会場入り口. 会場の様子. 開会の挨拶は紀信邦さん. 当日の講演の様子はUstreamでの放映も行われました.これがその機材.USBカメラとパソコンというシンプルな構成. 最初の講演は竹内郁雄先生による「未踏人材エコシステムへの期待」. 竹内先生の公演最後にサプライズ企画がありました. 私が未踏PMを担当した藤野真人さんに未踏PM勝手連がスーパーチャレンジ賞を授与するというもの. 竹内先生の了解を得て,スライドを掲載致します. 竹内先生が賞状を読み上げて, 賞状を手渡し. 深〜いお辞儀が印象的. 満面の笑顔.嬉しそう.私もいい絵が撮れて嬉しいです. 賞状のアップ写真.竹内先生100%直筆による見事なもの.印章まで自作(自分で彫った)とのこと. 客

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9月某日,IPAの未踏プロジェクトで私がPM(プロジェクトマネージャ)を担当させてもらった藤野真人さんを,彼が経営する会社,フェアリーデバイセズ株式会社に訪ねさせてもらいました. フェアリーデバイセズ株式会社は現在,東京大学本郷キャンパス内の,竜岡門そばに建つビルの中の一室にオフィスを構えています.これがオフィス前の看板. これが藤野さん. 藤野さんには,このブログの4月や8月のエントリにも登場してもらっています. 部屋の中の撮影はご自由にと藤野さんが言うので,お言葉に甘えて,パチパチ撮らせてもらいました. 青い椅子の前に,開発中のシステムが置いてあります. これがシステム全景.ヴァイオリンを,リニアモーターを使って演奏するシステムです. ヴァイオリンを正面から撮ったところ. ヴァイオリンとリニアモーター等は別にして,ハードもソフトも基本的に藤野さんとその仲間がすべて自作しています. ヴァ

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今回は,皆さんが聴いたことがあるアメリカの曲で,おそらくあまり知らない類の音楽を紹介しましょう. サイモン&ガーファンクルの「ボクサー」オリジナル サイモン&ガーファンクルの「ボクサー」という曲があります.時代を超えて聞き継がれていく名曲でしょう.歌詞,曲,編曲,演奏,歌唱,すべてが素晴らしいと思います. この曲の歌詞は意外と難しく,タイトルから想像力を働かせてこの歌詞の内容を想像するのは簡単ではないでしょう.歌詞(和訳付き)は例えば,こちらにあります. この歌詞を見て,唄を聴けば,楽曲の素晴らしさを改めて認識できると思います. アリソン・クラウス,ショーン・コルヴィン&ジェリー・ダグラスらによるライブ版 さてここからが本題.下記のYouTube画像は,ポール・サイモンが第一回ジョージ・ガーシュイン賞したときの記念コンサートで,アリソン・クラウス(右ボーカル)らがカバーした演奏.これが超素

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昨日Twitterで,ハンバートハンバートという男女デュオバンドのことを教えてもらいました. Wikipediaによると,1998年結成,2003年ミディよりメジャーデビュー.男女デュオで, 佐藤良成(さとうりょうせい)ボーカル・ギター・フィドル・マンドリン・作詞・作曲.神奈川県出身. 佐野遊穂(さのゆうほ)ボーカル・ハーモニカ.東京都出身. ホームページはこちら.やっている音楽はアイリッシュ(アイルランド民謡)+カントリー+フォークという感じ.こんな素敵なグループを長らく知らないとは,不覚でした. ホームページのトップで現在,二人のデュオ映像が見られます.佐藤良成がヴァイオリンで伴奏しながら,コーラスを付けるという難易度の高い技を見せてくれます.歌詞もメロディもシンプルですが,ボーカルと演奏のうまさ,そしてアイリッシュ等の伝統音楽の深みが,彼らの音楽を魅力的なものにしているように思います

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2009年11月17日に放映された、NHK「爆笑問題のニッポンの教養」で亀山郁夫 氏(東京外国語大学学長)を迎えて「ドストエフスキーより愛を込めて」を昨年末、NHKオンラインで見た。視聴期間が2週間しかなく、スケジュールの関係で、終了間際にやっと観ることに成功*1。以下はそれを見ながら記録したメモと、私の私見。 下記が同番組、当回のURLである。写真入り、当日のエピソード入りで大変に興味深いので、一見をお勧めする。 http://www.nhk.or.jp/bakumon/previous/20091117.html 亀山氏は、ドストエフスキーの最近の一連の新訳で、一躍、有名になった人である。どのような方か、どのようなことを話されるのか、大変に興味があった。2008年に、ロシア最高の文化賞、プーシキン賞を受賞されている。ロシア文学を現代日本に広く広めてくれたことは、ロシアにとっても、嬉しか

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IPAグローバルシンポジウム2010(2010/6/8, 東京ミッドタウン)での講演「クラウドコンピューティングの本質」の発表スライドが公開になっています.今回は,「構造的プレゼンテーション」のヴァリエーションとすることを意識し,写真を多用し,no bullets(箇条書きの頭点なし,箇条書きがほぼなし),ちょっぴりスティーブ・ジョブズを意識しています. 講演スライド (PDF, 6.5MB) 同シンポジウムでの他の講演スライド

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昨年末,フランスのエンジニアがパソコンで円周率世界記録を達成し,度肝を抜かれたが,日本でもチャレンジした人がいるようである. 8月4日の朝日新聞の記事「円周率5兆けた、PCで計算 長野の会社員、3カ月かけ」. 計算で大量のデータを記憶させるため、パソコンには通常の数十台分にあたる22テラバイトのハードディスクを搭載。演算速度などを決めるCPUはインテルの最高レベルのもの(3.33ギガヘルツ)を使った。パソコンの費用は百数十万円かかったが、市販製品でまかなえた。 個人/家庭で,ディスク22テラというのは結構すごい.おそらく11台か22台のハードディスク. 実は円周率は特殊な「科学技術計算」で,多倍長演算という,桁が超大きい数字の加減乗除をいかにうまくやるかという問題である.一台の計算機の主記憶には入りきらず,大容量二次記憶(ハードディスクやSSD)を使うか,多数のマシンの主記憶を使って計算せ

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BitVisorは,筑波大学を中心とする研究グループが,文部科学省 科学技術振興調整費(2006〜2008年度)という研究予算の支援を受けて開発した純国産の仮想マシン(正確には仮想マシンモニタ)です.元々は高セキュリティ機能を実現することを目指して設計・開発を行いましたが,より広範な領域での活用が可能です. BitVisorの近況をお知らせしたいと思います. 開発現況 科振費サポートは3年間で,2006〜2008年度末まででした.そのときの様子はこちらに記録されています.当時の研究概要,対外発表,アウトリーチ活動等の様子がそのまま残してあります.このときは文部科学省,JST,内閣官房情報 セキュリティセンター,富士通,日立製作所,NEC,NTTデータ,総務省および同省所管(独)情報処理推進機構(NICT),経済産業省および同省所管(独)情報処理推進機構(IPA)等,多くの方々の支援を受けま

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学内設置のプロジェクタをふと眺めたら,こんな広告が目に入りました. 7月4日に大学会館でTsukuba Student Formというイベントがあるのだそうです. プロジェクタに映し出されるコメントが,今の学生さんの気持ちを代表しているようで興味深い. そうですね.私は一の矢宿舎でした.今でもそうだけど,共用棟以外,お店が全然なし.お風呂は共用棟のみ.電話は,伝言制.(携帯電話のない時代) こういう大学ってあまりないよね.日本には. へー,筑波って地味な大学という世評なんだ,今は.創立当時はね,地味とはいえなかった.新構想大学だし,目指せ「国際A級大学」だし,つくば新線だし,もうすぐ科学万博だし. ざぶとん一枚. ざぶとん,もう一枚. いいですね.夢をみるのなら,私も自信ありますよ. これは今も昔もこれからも変わらない,不変なる問題. うまいこと言うね. そうだね.私も他大学に行ったときに

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Wikipediaに書かれているフォン・ノイマンに関する解説は驚きに満ちている.我が国との因縁も深いものがある. 特に本ブログの後半にご注目. Wikipediaはこちら.はてなキーワードでの解説はこちら.以下の引用はすべてWikipediaから. 1903年 ハンガリー,ブダペスト生まれ. 父母は共にハンガリーに移住したユダヤ系ドイツ人.6歳で8桁の割り算を行い,ギリシャ語(世界でも最も難しい言語という説を聞いたことがある)を話せた.8歳で微分積分をものにした.家の図書室にあった44巻本の歴史書を読了.世界史やゲーテの小説などに関しては一字一句間違えず暗唱できた.長じてからも数学書や歴史書を好み,車を運転しながら読書することもあったという.(危ないよ〜) 1913年 父親が貴族の称号をお金で購入した.(お金で買えるんだ) 1921年 ギムナジウムを首席で卒業. モーツァルトよろしく馬鹿馬

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大学院のセミナー発表を聞いていたら,私のすぐ横でパソコン2台を打ち続けている女子学生2名がいる.セミナー内容をパソコンに記録しているようである.しかし,様子が普通でないのだ.二人で同じエディタが画面に映り,二人で黙々と打ち込んでいる.カーソルが画面の下のほうにあり,改行キーを押すと,上のエディタ部分に現れるようだ.よく見ると,最下段の入力行の上にもう一行あり,どうやらお隣の打った行がそこに表示されているみたい? ... 一体何をしているのだろう? チャットしている訳ではないようだし. 授業終了後,何をやっているのか聞いてみた.その内容を聞いて絶句. (画面に注目.私が根掘り葉掘り質問中もペア入力されています.かな漢字変換の精度よりもスピード重視) 二人は聴力障害者をサポートするボランティア.驚きなのは,その入力法.一人の話者の音声を,二人で並行入力しているのだ.もちろん,同じ文字を打っても

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最新のIPA未踏で藤野真人さんを採択しましたが,この方のブログにすごい漫画(劇画というのかな)を発見しました.「未踏面接」をテーマにした15ページもの劇画です.下記リンクの右下にある「未踏面接1〜4/4」を御覧下さい.(下から1, 2, 3, 4ですよ.絵をクリックすると大きくなります) 藤野真人さんブログ http://d.hatena.ne.jp/nagisasaka/

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私が座長を務めさせて頂いたIPAの「クラウド・コンピューティング社会の基盤に関する研究会報告書(案)」が,パブリックコメント募集中となっています. IPAページ http://www.ipa.go.jp/about/pubcomme/201003/index.html 報告書(案)(PDFファイル,約4MB) http://www.ipa.go.jp/about/pubcomme/201003/201003cloud.pdf 目次 1.研究会の狙いと総括 1.1 研究会の狙い (1) クラウドとは (2) クラウド化すべき理由 (3) クラウド化が難しい理由 1.2 総括 2.クラウドの成り立ちと現状について 2.1 クラウド出現の技術的背景 (1) 「あちら側」にあるコンピュータの利用 (2) サービス提供側の視点 (3) サービス利用側の視点 2.2 各国などにおけるクラウドを巡る状況

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拙ブログ「読書の達人たちの「読むスタイル」」で朝日新聞元旦に掲載された記事を紹介している中で、作家の吉岡忍氏がプライベート電子本化を進めていることに大いに刺激を受けて、私も試し始めたところです。思ったよりも簡単でした。 私的な電子本の作り方 パソコンを持っている人にとって、準備すべき道具は主としてスキャナと裁断機の二つ。 スキャナの良いものの例はこれ。 FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500 出版社/メーカー: 富士通発売日: 2009/02/07メディア: Personal Computers購入: 104人 クリック: 5,788回この商品を含むブログ (233件) を見るFUJITSU ScanSnap S1500M FI-S1500M (Macモデル) 出版社/メーカー: 富士通発売日: 2009/02/07メディア: Personal Computers購

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まえがき 先日、あるパーティで年上の研究者の方と久しぶりにお話しする機会があった。 同氏:「加藤さんはいつも楽しそうに研究しているようでいいですね。」 私:「そう見えますか。とすれば嬉しいことです。そうありたいと、そう見えるように努力しているんですよ。」 「競争と評価」の時代 最近、大学・研究機関の公的研究費は、競争的外部資金と呼ばれ、数倍から数十倍の競争率で激しく競争することが求められる。厳しい競争をくぐり抜けて採択された後も、中間評価を何度もされ、最後に事後評価がなされ、評価結果はインターネット上で公開される。 厳しい財政事情の中、他の予算に比して相対的に、科学技術予算は優遇されていると言われている(国際的に見れば、優遇されているとは言えないが)。それはおそらく、平成7年に制定された科学技術基本法のおかげである。これを実現するために、科学技術基本計画が5年ごとに定められ、さまざまな科学

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クラウド・コンピューティング ウェブ2.0の先にくるもの (朝日新書) 作者: 西田宗千佳出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2009/01/13メディア: 新書購入: 4人 クリック: 96回この商品を含むブログ (84件) を見る 上記の書は、メインタイトルが「クラウドコンピューティング」と、クラウドコンピューティング全体のことを解説しているかのような印象を与えるが、この本はエンドユーザを対象とした「クラウドコンピューティング」にフォーカスを当てている点に特徴がある。 本書のサブタイトルは「ウェブ2.0の先にくるもの」となっている。ウェブ2.0はエンドユーザを対象とした、ウェブの方向性にネーミングしたものである。このことも、本書が、エンドユーザを対象としたクラウドコンピューティングを語っていることを示唆している。 本書5章「クラウドの課題と未来」において、クラウドが「キャズム」(

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本内容の続編を「研究とは、嬉々としてモノ作りに励むこと」に公開しました。(1月6日) 以前、「文化とはなんだろうか?」というブログを公開した。2009年12月14日に開催された「情報技術を文化へ」と題したシンポジウム中の長尾真先生(国立国会図書館長)の講演の紹介と、それに対するコメントであった。 長尾先生の後、パネル討論をはさんで、原島博先生(東京大学名誉教授)が講演された。 原島先生は今年3月に東京大学を定年退官され、同月に最終講義を行った。その最後で「私は競争と評価が大嫌いです。」と仰ったそうである。大学は今、競争的外部資金の獲得状況や、教員や大学自体の評価がうるさく問われるようになった。原島先生ご自身、そのようなことに関わるお仕事をいくつもなさっている。その中でのご発言である。 なぜ自分が「競争と評価」が嫌いなのか、それを深く考えて、世に問いたいと考えたのが、今回のシンポジウム開催の

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再帰呼び出しはどうして難しいと思われているのか プログラミングを習うと、後半の方で再帰呼び出しというのが出てきます。説明はわかったような気はするが、どうもしっくりこない。何とか読めるけど,書ける気がしない、とお嘆きの皆さんは多いのではないでしょうか。私は学部2年次にPascal言語で,3年時にLisp言語で再帰呼び出しを2回、講義で習いましたが、どうもしっくりと来なかった。後から分かりましたが、それには理由があったのです。まずPascal, C, Javaような手続き型言語で再帰呼び出しを習うと、後述する「コツ」がわかりにくい。それから、私が3年時に習ったLispはM式という、構文上,手続き型言語に近くしたもので,これもかえってLispの本質を分かりにくくしていました。 再帰呼び出しは実は難しくありません。ついでに言うと、Lispも難しくありません。なぜここでLispを持ち出すかと言うと,

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メンタルケアに関する講演会で,精神科医 堀 孝文先生から,メンタル系の疾患を理解するのには映画(DVD)を観るのがよいと教えてもらいました.その一覧. 統合失調症(Wikipedia) 妄想型: ビューティフル・マインド [DVD] 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン発売日: 2009/04/10メディア: DVD購入: 2人 クリック: 40回この商品を含むブログ (41件) を見る 緊張型: ヒポクラテスたち [DVD] 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル発売日: 2008/02/22メディア: DVD購入: 2人 クリック: 26回この商品を含むブログ (28件) を見る 解体型: シャイン [DVD] 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント発売日: 2004/06/25メディア: DVD購入: 1人 クリック: 52回この商

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拙ブログ「構造化プレゼンテーション」は,私の予想をはるかに超えて,多くの人がご覧下さり,大変にありがたく思っています. 今回は構造的プレゼンテーションに関するエピソードを二つ紹介しましょう. エピソード1:在独日本大使館一等書記官のプレゼンテーション 拙ブログ構造的プレゼンテーションの冒頭で,ドイツの話が出てきますが,あれは7〜8年前,日本とドイツ政府が共同で運営している,若手研究者の相互交流プログラムで,ドイツを10日間程,視察させていただいたときに聞いた話です.あの時に,プレゼンテーションに関するもう一つの印象深い出来事に遭遇しました. 視察の最後の日,ベルリン市内のベルリン日独センターというところでワークショップが開催されました.私も,日本からの視察団を代表して,視察の様子をプレゼンさせて頂きました.日本,ドイツ双方から招待講演者が講演を行ったのですが,その中に在ドイツの日本大使館一

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国際会議で欧米の人のプレゼンテーションを聞いたとき、こんなことを思ったことはありませんか? 内容的には、それほど大したことないが、彼らはプレゼンテーションがうまい。大したことない話でも、いい話のように聞こえる。その点、日本人は下手だよなぁ、と。 実は、欧米の人たちは、子供の頃から、下記に述べる「構造的プレゼンテーション」の教育を受けているのです。下記は口頭プレゼンテーションを前提に述べますが、文章でも、基本は同じです。以前、ドイツで、小学校の時からドイツで暮らしている日本人の方から伺いましたが、ドイツでは小学校のときから、文章を書くときは構造を意識せよ、ということをしつこく叩き込まれるそうです。 プレゼンテーションの世界は実は非常に奥深く、極論すれば、内容に応じて、内容の数だけ、それにふさわしいプレゼンテーションのスタイルがあります。ですが、まずはプレゼンテーションの基本形を身に付けましょ

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国際会議で欧米の人のプレゼンテーションを聞いたとき、こんなことを思ったことはありませんか? 内容的には、それほど大したことないが、彼らはプレゼンテーションがうまい。大したことない話でも、いい話のように聞こえる。その点、日本人は下手だよなぁ、と。 実は、欧米の人たちは、子供の頃から、下記に述べる「構造的プレゼンテーション」の教育を受けているのです。下記は口頭プレゼンテーションを前提に述べますが、文章でも、基本は同じです。以前、ドイツで、小学校の時からドイツで暮らしている日本人の方から伺いましたが、ドイツでは小学校のときから、文章を書くときは構造を意識せよ、ということをしつこく叩き込まれるそうです。 プレゼンテーションの世界は実は非常に奥深く、極論すれば、内容に応じて、内容の数だけ、それにふさわしいプレゼンテーションのスタイルがあります。ですが、まずはプレゼンテーションの基本形を身に付けましょ

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朝日新聞夕刊12月7日の「こんな文字まっぴらや」は驚きだ.かつてのベストセラー「知的生産の技術」の著者,梅棹忠夫(うめさおただお)氏(89歳)の話なのだが,同氏は「漢字なんてやめてしまえ」なのだそうだ. 同氏曰く, 漢字から脱却しなければ,日本の未来は危うい.漢字のしがらみが文明の進歩を邪魔しています. 記事によると, 煩雑な漢字の体系が文化や教育の発展,情報の伝達を妨げている.そう考えた梅棹は,戦後,ローマ字運動に取り組む. 漢字をやめて,仮名文字だけしようと思いきや,ローマ字で行こう,という発想はかなりぶっ飛んでいる. dou mitemo kanji yori, ro-ma-ji no houga yomi nikui desyou. (どうみてもかんじのほうがよみにくいです) 同氏は現在,日本ローマ字会の会長をしているそうだ.*1 *2 文化としての漢字は好きだ.優美で奥深い文字だ

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白川静(しらかわ しずか、1910年4月9日 - 2006年10月30日,享年96歳)は、漢文学者・古代漢字学で著名な学者である. http://ja.wikipedia.org/wiki/白川静 12月1日朝日新聞夕刊1面の,白川静 氏に関する記事は,次のような印象的な一文で始まる. 「道」という漢字に「首」があるのはなぜか?中国文学者の白川静は読み解いた. 古代中国で,他の氏族の土地を進むとき,その首をはねて手に持ち,呪いの力で邪霊をはらい清めた所が道だったと. 白川は漢字のもともとの形を研究し,古代を生々しくよみがえらせた.(途中略)これほど深く突きつめた人は中国にもいない. 立命館大学を卒業後,立命館中学教諭に.その後,44歳からは立命館大学文学部教授. 世に知られるまでは,出す本はガリ版刷り.ペンだこは並の大きさではない.みな自費出版で,刊行が決まると妻のツルはこうささやいたとい

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偶然,はてなダイアリーが外国(おそらく英語圏)のスパムにやられまくっているところに遭遇(12月5日14:16).ページランク向上請負業者か.ひどい事するよね. まだ止まらない.15:25

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