倉田真由美さんの「子どもに国を守ることを美徳と教え込み、若者を戦場に行かせる者とこそ、戦うべき」発言に賛同します! (original) (raw)

戦争の話になると「自分は国に為に戦う」と勇ましげなことをいう人が必ず出てくるし、それを賞賛する人もいる。

しかし戦争は、そういう人たちだけでできるものではない。赤ん坊であろうと全員が巻き込まれる。必ず犠牲になる。… https://t.co/0bkCZFCW8t

— 倉田真由美 (@kuratamagohan) 2024年1月22日

著名な漫画家で、度々発言が話題になる倉田真由美さんのツイートが注目されているが、全くの正論だと納得した。

なぜなら、これは中国のことを批判しているに違いないからだ。

以下、解説します。

「国のために戦いますか?」 日本人は世界最低の13%

戦争の話になると「自分は国に為に戦う」と勇ましげなことをいう人

というのは、日本で皆無でないものの、非常に珍しい人たちで、どこにでも普通にいるわけではない。

▲こちらの記事に出てくる、意識調査で見ればわかるように、日本で「国のために戦う」と答えたのはわずか13%で世界最低。「戦わない」と答えたのは48.6%でトップクラスの第6位である(「戦わない」と回答した人が日本より多い国や地域もあるけど、マカオとかアンドラなどはそもそも軍隊もなかったり、成り立ちに特殊事情を持つ国・地域である)

海外で住んだり、外国人との交流があって、国防について語った経験があればわかるだろうが、「肌感覚的」に考えても、「国のために戦う!」という人は海外では普通にいるけど、日本人では少数である。

日本で国防意識を高めたり、「国のために戦え!」と煽っている人や組織がいたとしても、それらの目論見は見事に失敗していると言えるだろう。

「国のために戦いますか?」 中国人は88.6%が「はい」と回答

先の記事のアンケートによると、中国人は88.6%が「国のために戦う!」と回答しているが、次のような街頭インタビューもあった。

「もし中国と台湾が戦争になったら、あなたは前線に出て戦いますか?」pic.twitter.com/QFInu8uU31
中国と台湾の若者にインタビューした動画ですが、中国側は「戦う!」、台湾側は「怖い」「行きたくない」という反応。

日本で同じ質問をしたらどうなるのでしょうね(^_^;)

— 黒色中国 (@bci_) 2021年11月8日

前半の中国人の回答で「愿意」(ユエンイー)と言ってるのは、前線に出て戦うことを「希望する」という意味。「不怕」(ブパー)は「(前線で戦って犠牲となることを)恐れない」という意味だ。

倉田真由美さんが言う、『戦争の話になると「自分は国に為に戦う」と勇ましげなことをいう人』とは、この動画を見てもわかるように中国人のことである。日本で同様のインタビューを実施しても、中国人のような回答を大量に得られる可能性はほぼありえない。

こういうのは普段、中国人の友人・知人と話していても同じようなことを言っているので、上掲のインタビューは極端に好戦的な人だけを抽出し、つなげた動画ではないだろう。

戦争美化のプロパガンダ・洗脳教育が蔓延する中国

私はかつて中国に住んでいたし、現在ほぼ毎日、中国と日本のメディアを見ているけど、中国では日常的に戦争美化のプロパガンダが行われている。テレビ、映画、ドラマは当然ながら、洗脳教育も確認できる。

習近平時代の中国式教育pic.twitter.com/NlcoLQed9A

— 黒色中国 (@bci_) 2022年2月20日

こちらの動画は中国の幼稚園か小学校?で行われた軍事教練の一部と思われるのだが、日本で同じことをやれば大問題になるだろうし、日本ではむしろ徹底した反戦平和教育が行われている。日本において戦争を美化・礼賛する余地はほとんどない。

そう考えると、冒頭の倉田真由美さんの指摘は、どう考えても日本のことではなく、中国の戦争礼賛体制、習近平の政策を暗に指摘したのでは…としか思えません。

倉田真由美さんのおっしゃる通り、我々は、中国の子どもに国を守ることを美徳と教え込み、若者を戦場に行かせようとたくらむ習近平と戦うべきでしょう。

中国「軍事強国」への夢 (文春新書)

▲こちらの本を見ても、中国が「軍事強国」を目指しているのは明らかで、日本とは真逆に「前のめり」で、戦争に極めて肯定的な彼らのロジックが理解できます。