【成瀬は天下を取りにいく】待望の続編!名言とあらすじ (original) (raw)
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「成瀬は天下を取りにいく」待望の続編について
『成瀬は天下を取りにいく』は、宮島未奈による青春小説で、滋賀県大津市を舞台にしています。
主人公の成瀬あかりは、中学2年生の夏休みに、幼馴染と共に少し変わった野望を抱きます。
この作品は、2024年本屋大賞を受賞し、読者から高い評価を受けています。
物語は、成瀬の成長と冒険を通じて、心温まる青春の一幕を描いています。
記事の内容
■「成瀬は天下を取りにいく」について教えて
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『成瀬は天下を取りにいく』は、宮島未奈による青春小説で、2023年3月17日に新潮社から出版されました。
この作品は、成瀬シリーズの第1作であり、連作短編集として構成されています。
物語は滋賀県大津市を舞台に、中学2年生の成瀬あかりが主人公となり、彼女の成長と冒険を描いています。
物語の中心には、独特な発想を持つ成瀬あかりというキャラクターがいます。
彼女は幼馴染の島崎みゆきと共に、西武大津店の閉店を惜しむ夏休みから始まり、その後の高校生活や夢に向かう姿が描かれます。
成瀬は「M-1グランプリ」に出場することを決意し、お笑いコンビ「ゼゼカラ」を結成するなど、様々な挑戦を通じて成長していきます。
この小説は、2024年本屋大賞を受賞し、多くの読者から絶賛されています。
特に、成瀬のキャラクターが持つ明るさや前向きな姿勢が評価されており、従来の文学作品とは異なる新しい風を吹き込んでいるとされています。
また、宮島未奈のデビュー作でありながら、発売から半年で10万部以上を売り上げるなど、大きな成功を収めています。
全体として、『成瀬は天下を取りにいく』は、青春や友情、挑戦といったテーマを通じて、読者に感動や共感を呼び起こす作品です。
成瀬あかりの冒険は、夢を追い求める全ての人々に向けたメッセージとなっています。
●成瀬は天下を取りにいく
■「成瀬は天下を取りにいく」のあらすじや内容は?
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『成瀬は天下を取りにいく』は、宮島未奈による青春小説で、滋賀県大津市を舞台にした物語です。
主人公の成瀬あかりは中学2年生で、夏休みを迎えた彼女は幼馴染の島崎みゆきと共に、コロナ禍で閉店を控える西武大津店に毎日通い、ローカル番組「ぐるりんワイド」の生中継に映ることを目指します。
この行動は、彼女の自由奔放な性格を象徴しており、周囲の期待や常識に縛られない姿勢が描かれています。
物語は、成瀬が自らの目標に向かって突き進む様子を中心に展開します。
彼女は「二百歳まで生きる」といった大胆な夢を持ち、またM-1グランプリへの出場も目指します。
成瀬の行動は一見無謀に思えるものの、彼女の純粋さや情熱が周囲の人々にも影響を与え、彼女自身も成長していく様子が描かれています。
この小説は短編集形式で構成されており、各章では異なる視点から成瀬とその周囲の人々の物語が展開されます。
特に、成瀬の行動が他者にどのような影響を与えるかが描かれ、彼女自身もまた他者との関係性を通じて変化していきます。
全体として、『成瀬は天下を取りにいく』は青春群像劇として、個性的なキャラクターたちが織りなす物語であり、読者は成瀬の突拍子もない行動から勇気やインスピレーションを得ることができる作品です。
特に、現代社会での若者たちの葛藤や希望がリアルに描かれており、多くの読者に共感を呼ぶ内容となっています
連休は『成瀬は天下を取りにいく』の舞台となった滋賀県大津市へ。石山寺名物の『石餅』を食べて元気が出たので、今日は終日、原稿を書きます! pic.twitter.com/D22D10EE57
— 別司芳子 (@besshi711) 2024年9月23日
■「成瀬は天下を取りにいく」の名言を教えて
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『成瀬は天下を取りに行く』には、主人公成瀬あかりの個性的で心に響く名言がいくつか登場します。
これらの言葉は、彼女の独特な思考や行動を反映しており、読者に深い感銘を与えます。
「この夏を西武に捧げようと思う。」
成瀬がコロナ禍で閉店が決まった西武大津店に毎日通うことを宣言した瞬間の言葉です。
彼女の行動力と情熱が表れており、周囲の人々を巻き込む力強さを示しています。
「大きなこと百個言って、ひとつでも叶えたら、『あの人すごい』になる。」
成瀬は、自分の夢や目標を口に出すことで実現可能性を高めるという考え方を持っています。
この名言は、自己表現の重要性と挑戦する姿勢を強調しています。
「やってみないとわからないことはたくさんあるからな。」
新しいことに挑戦する際の心構えを示しています。
失敗を恐れず、経験から学ぶ姿勢が彼女の魅力の一部です。
「暗くて寒かったら、今頃もっと寂しいから。」
物語の終盤で成瀬が語るこの言葉は、彼女の優しさと前向きな思考を示しています。
周囲の人々を思いやる心を持ち、その行動には深い意味があることがわかります。
「成瀬と一緒ならできると思ったからやってきたの。」
これは彼女の親友島崎が成瀬との関係性について語った言葉です。
成瀬の存在が周囲に与える影響力や信頼感を示しており、彼女自身も他者との関係を大切にしていることがわかります。
これらの名言は、成瀬あかりというキャラクターの魅力だけでなく、彼女が周囲に与える影響やメッセージ性も強調しています。
読者は彼女の言葉から勇気やインスピレーションを得ることができるでしょう。
成瀬は天下を取りにいく 宮島未奈
去年買っていて、満を持してついに読みました😊
完璧で完全無欠な主人公の青春物語。
そんなイメージで読み始めたのですが、つかみの笑いがあり、人間味があって馬鹿にもなれる、素敵で魅力的で同級生にいそうでいない。
そんな女の子たちのお話。#読了 pic.twitter.com/bgq61qGZgM— ココ風間。 (@kokoro806yng6) 2024年10月10日
■「成瀬は天下を取りにいく」の続編について教えて
『成瀬は天下を取りにいく』の続編である『成瀬は信じた道をいく』は、2024年1月24日に発売されました。この作品は、宮島未奈による人気シリーズの続編で、前作の主人公である成瀬あかりのさらなる成長を描いています。
●成瀬は信じた道をいく
『成瀬は信じた道をいく』では、成瀬あかりが大学生となり、京都大学に進学した後の物語が展開されます。
彼女は幼馴染の島崎と共に漫才コンビ「ゼゼカラ」を結成し、様々な冒険を繰り広げます。
また、受験勉強やアルバイトをしながら、地元の観光大使としても活動する様子が描かれています。
物語は全5篇から構成され、それぞれ異なる視点で成瀬の人生や彼女との関わりを持つ人々のエピソードが展開されます。
特に、成瀬が失踪するという事件が起こり、その後彼女を探す人々の視点から物語が進行する部分もあり、ミステリー的な要素も含まれています。
著者の宮島未奈氏は、前作の成功を受けて続編を書くことになり、「何になるかよりも何をやるかが大事だ」というメッセージを通じて、成瀬の生き方や価値観を表現しています。
この続編は、多様なキャラクターと深いストーリー展開が期待され、多くのファンから注目されています。
■「成瀬は信じた道をいく」のあらすじや内容について
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『成瀬は信じた道をいく』は、宮島未奈による青春小説で、主人公・成瀬あかりの成長と周囲の人々との関わりを描いた連作短編集です。
この作品は、前作『成瀬は天下を取りにいく』の続編であり、滋賀県大津市を舞台にしています。
物語は、成瀬あかりが高校3年生から大学1回生になるまでの出来事を全5篇で構成されています。
各篇では、成瀬の周囲にいる多様なキャラクターたちが彼女に影響を受けたり、彼女との関わりを通じて自らの問題に向き合ったりする様子が描かれています。
- ときめきっ子タイム: 小学生の北川みらいが、憧れの成瀬あかりを取材するために行動する様子が描かれます。彼女は成瀬の影響を受けながら、自分自身の成長を遂げていきます。
- 成瀬慶彦の憂鬱: 成瀬の父親である慶彦の視点から、娘の受験や一人暮らしへの不安が描かれます。父親としての心情や家族との関係が深く掘り下げられています。
- やめたいクレーマー: 近所の主婦がスーパーに対してクレームを入れる日常が描かれ、成瀬との出会いによって彼女自身も変わっていく様子が描写されます。
- コンビーフはうまい: びわ湖大津観光大使選考会でのエピソードを通じて、成瀬とその仲間たちの絆やアイデンティティについて考察されます。
- 探さないでください: 大晦日に成瀬が行方不明になり、その背後にある理由や彼女を探す人々との関係性が描かれます。このエピソードでは、成瀬と幼馴染みの島崎との特別な絆も強調されています。
この作品は、個性豊かなキャラクターたちが織りなすストーリーを通じて、「自分自身を信じて進むこと」の重要性や、人とのつながりによる成長をテーマにしています。
特に、成瀬あかりというキャラクターは、自分の信じた道を突き進む姿勢で、多くの人々に影響を与えています。
全体として、『成瀬は信じた道をいく』は、軽快なテンポとユーモアを交えながらも、深い人間ドラマと感動的な瞬間が詰まった作品です。
読者は成瀬あかりとその仲間たちの物語を通じて、自身も何か新しいことに挑戦したくなるような気持ちを抱くことでしょう。
■「成瀬は信じた道をいく」の読書感想文
naoteの感想では…
『成瀬は信じた道をいく』を読んで考える:信念と人間関係の織りなす物語
『成瀬は信じた道をいく』は、個性豊かなキャラクターと彼らが織りなすストーリーが魅力の一冊です。
成瀬あかりという人物を中心に、多彩な人物たちが登場し、それぞれのエピソードが絡み合いながら進んでいく物語です。
本書では、成瀬が信じた道を歩む姿が描かれ、彼女の生き方や信念に触れることで、読者もまた自分自身の人生を見つめ直す機会を得ることができます。
第1章: 個性豊かなキャラクターたち
ゼゼカラファンの小学生
物語は、ゼゼカラというキャラクターを愛する小学生の視点から始まります。
この小学生は、成瀬あかりの生き方に憧れ、彼女の信念を理解しようと努力します。
子供の純粋な視点から見ると、成瀬の行動や選択がどれほど影響力を持つかが明確に伝わってきます。
娘の受験を見守る父
次に登場するのは、娘の受験を見守る父親です。
彼は成瀬あかりのアドバイスに耳を傾け、その結果、親子関係が深まり、娘の受験に対するプレッシャーも軽減されます。
成瀬の助言が、単なる知識や情報ではなく、信念に基づいたものであることが、父親の心を動かします。
近所のクレーマー主婦
物語の中盤では、近所のクレーマー主婦が登場します。
彼女は日々の不満を抱えながら生活していますが、成瀬との交流を通じて、自分自身の生き方や考え方を見つめ直します。
成瀬の態度や行動が、彼女にとって大きな影響を与え、生活の質を向上させるきっかけとなります。
観光大使になるべく育った女子大生
物語の後半には、観光大使を目指す女子大生が登場します。
彼女は自分の将来に悩みながらも、成瀬あかりの生き方に触れることで、自分の目標を明確にし、実現に向けて努力を始めます。
成瀬の存在が、彼女にとってのロールモデルとなり、前向きな変化をもたらします。
幼馴染の島崎と成瀬の失踪
物語のクライマックスでは、成瀬の幼馴染である島崎が登場します。彼は故郷に戻り、成瀬の失踪を知ります。
成瀬が書き置きを残して姿を消した理由を探る中で、島崎は彼女の信念と生き方を再評価し、彼自身の人生にも大きな影響を受けます。
第2章: 成瀬あかりの信念と行動
成瀬の信じた道
成瀬あかりの生き方は、一貫して自分の信念に基づいています。
彼女は常に自己の価値観に従い、他者との関係においてもその姿勢を崩しません。
この一貫性が、周囲の人々に深い影響を与え、彼女を取り巻く人々の人生に変化をもたらします。
他者との関わり方
成瀬の他者との関わり方も、非常に特徴的です。彼女は決して押し付けがましい態度を取らず、相手の立場や気持ちを尊重しながら接します。
この姿勢が、彼女を信頼される存在にし、多くの人々が彼女の言葉に耳を傾ける理由となっています。
成瀬の失踪の意味
成瀬が書き置きを残して失踪した理由は、彼女の信念に基づいた行動の一部です。
彼女は何か大きな決断をするために一時的に姿を消したのであり、その行動が物語全体に新たな展開をもたらします。
読者は、彼女の行動の真意を理解することで、物語の深層に触れることができます。
第3章: 物語のテーマとメッセージ
信念の重要性
『成瀬は信じた道をいく』の主要なテーマは、信念の重要性です。
成瀬あかりの生き方を通じて、自分の信念を持ち、それに従って行動することの大切さが強調されています。
このメッセージは、読者にとっても非常にインスピレーションとなるものでしょう。
人間関係の深さ
物語はまた、人間関係の深さについても描いています。成瀬と彼女を取り巻く人々との関係は、互いに影響を与え合いながら進化していきます。
人間関係の中で信念を持ち続けることの難しさと、その重要性が物語の中で丁寧に描かれています。
人生の選択とその結果
成瀬の行動や選択は、彼女自身だけでなく、周囲の人々にも大きな影響を与えます。
人生の選択とその結果が、どのように人々の生き方を形作るのかが、物語の中で具体的に描かれています。
読者は、成瀬の選択を通じて、自分自身の人生における選択の重要性を再認識することができます。
第4章: 読者への影響と感想
読者の共感と反響
本書は、成瀬あかりというキャラクターの魅力と、彼女を取り巻く物語の深さによって、多くの読者から共感を得ています。
読者は、成瀬の生き方に触れることで、自分自身の信念や生き方について考えさせられます。
自己啓発の一助として
成瀬の信念と行動は、自己啓発の一助となるでしょう。
彼女の生き方をモデルに、自分の信念を持ち続けることの重要性を学び、それを日常生活に取り入れることで、より豊かな人生を送ることができるでしょう。
人間関係の見直し
また、物語を通じて描かれる人間関係の深さは、読者にとっても自分自身の人間関係を見直すきっかけとなります。信頼や尊重の大切さを再認識し、より良い関係を築くためのヒントを得ることができます。
結論: 『成瀬は信じた道をいく』の意義
『成瀬は信じた道をいく』は、成瀬あかりという一人の女性の信念と生き方を通じて、多くの読者に影響を与える物語です。
彼女の生き方に触れることで、私たちもまた、自分自身の信念を持ち続けることの重要性を再認識することができます。
この物語を通じて、成瀬あかりのように信念を持ち続け、他者との関係を大切にしながら生きることの素晴らしさを学び、実践していきましょう。
彼女の物語は、私たちにとっても新たな一歩を踏み出すための大きなインスピレーションとなるでしょう。
※こちらの記事を参考にしています。
https://note.com/ore_eiga/n/nc2f54ffa14d1
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『成瀬は信じた道をいく』読書感想文
非常に良かった。
続編でも前作の良さが全く消えずに、多種多様な登場人物を巻き込みながらさらに大物へと成長していく成瀬が見れて、大満足だった。
毎章思わされるのだが、予想不可能な彼女の行動を様々な人物の視点で楽しめることが、飽きずに読める理由だと思った。
それでいて、視点役のキャラ其々にキチンと感情移入しながら読めるのが、本当にすごい。
これは純粋に著者の宮島さんの筆致が天才的だからに他ならないと思った。
①ときめきっ子タイム
みらいちゃんが主役の回且つ成瀬の強火ファンが誕生した瞬間。
好きなものを否定されて悲しい気持ち、好きを否定した周りのへの不信感、その経験で抱いた通じ合える友人ができるか分からない不安、先輩の助言で希望が湧く未来、好きを貫こうという決意など、おおよそ小学生が整理つけるにしては難易度の高すぎる壁を乗り越えた彼女は、すごい。尊敬に値する。
このまま成瀬の英才教育の元、すくすく育ってほしいと思った。
読後、彼女が成瀬の後を追いかけて京大に入ったり観光大使になる未来を想像して楽しくなった。
それと同時に、成瀬の行く末をただなぞるだけじゃなく、きちんとイズムだけを受け取り、しっかり自分なりの道を切り開いていくみらいも面白いと思った。
②成瀬慶彦の憂鬱
成瀬の父親が主役の回。
相変わらず分け隔てのない暴力的なまでの親切を振りまく成瀬と、それに振り回され倒すお父さんの絶妙な距離感が最高すぎた。
思春期の親はどこも難しいのだろうが、こと成瀬に関しては時期とか関係なくずっと難しかったのだろうなということが分かって笑えたし、だからこそ父親は手の掛かる娘が可愛くてしょうがないんだろうなというのも伝わってきた。
成瀬みたいな異端児ってどんな親から生まれるのだろうと思っていたが、ごく一般的な家庭だったのが良かった。彼女の存在は突然変異だからこそ輝くと思うから。
それでいて、成瀬から両親2人ともに似た部分を感じ、親子関係の素敵さも垣間見えたのもほっこりした。
子育てをする上で、子供の持つ元々の才能を腐らせることなく育てることの難しさと成功例を見た気がした。
また、京大は変人が多いと言うが、成瀬にとって突出した才能が周りに溢れている環境は非常に生きやすいのではないだろうかと思った。彼女には京大があまりにも似合うなと思った。
(そして、広島の友達が京都に来る伏線があったので、さらなる続編もあるのか?と期待が膨らんだ。)
③やめたいクレーマー
呉間言実主役回。話の展開的には1番好きだったかもしれない。
クレーマーになる人間の心理がうまく描写されており、彼女と成瀬とどう絡んでいくのかワクワクしていたら、万引き逮捕につながるとは予想できなかった。
そして、どんなに攻撃性を秘めた人でも、人の役に立ったという達成感には抗えないんだなという暖かさが素敵だった。
また、その中で成瀬に認められた言実が「許された」と感じる描写が余りにも美しかった。
その上で「意見が抑えられない生来の気質は変わらない」という結びまで完璧で、とても綺麗な話だなと思った。
④コンビーフはうまい
篠原かれん主役回。
ある意味1番ベタな展開だったので、純粋に頭空っぽで楽しめた。そして、過保護な親に反発したくなる気持ちは多少なりとも分かるつもりなので、篠原かれんに感情移入をしながら読んだ。
色々ごちゃごちゃ考えている自分の横で、成瀬のように「嫌なら断るしかないだろう」と真っ直ぐすぎる正論をぶつけられると、難しく考えてた自分がアホらしくなるんだよなぁ…と自分の経験に照らしながら思った。
そして、「なんでこんな難しく考えてたんだろう?」と思考が切り替わると、自分で勝手に大きくしていただけの問題が途端に萎んでいき、大したことなく見えるんだよな。そうなると、自然と力が湧いてくるんだよな。
こんなスパッと一刀両断してくれる存在が近くに欲しいと思った。
そして、とても魅力的なキャラクターだったので、篠原かれんにはこれからも偶に成瀬と関わって欲しいと思った。
⑤探さないでください
島崎みゆき主役回且つ、成瀬の圧倒的行動力で今までの登場人物全員を掻き乱す回。 今までのオムニバスの総まとめみたいな回だったので、読んでてすごいワクワクした。
前作を読んでも感じたことだったのだが、篠原かれんに話しかける際に電車の通過を待つ気遣いや、成瀬の父母への配慮、みらいちゃんへの接し方、呉間夫婦のいなし方など、島崎がコミュニケーションの天才だということがはっきりと分かった。彼女のバランス感覚には心底憧れる。
その上で、彼女が成瀬のコミュニティが順調に増えていくことに嫉妬するなど、年相応の感情も抱いてることに安心もした。
どんなに仲良い人であっても、四六時中一緒にいることはできない。何なら私は、同じ人と一緒にいすぎると、その人の嫌なところが見えてきてしまうし、そんな嫌な視点に塗れた自分に嫌悪感を抱いてしまう。
だから、お互いがコミュニティを広げ、より魅力的な人間になりながら、それでも大事に思い合うような関係性が、友達の理想系だと思う。
その理想に近い彼女たちの関係性が、改めて純粋に羨ましく思えた回だった。
物語は最後、成瀬が当たり前のようにゼゼカラの未来を語りだし、島崎がまた惚れ直す、という素晴らしい終わり方をしていた。
成瀬は天然人たらしだなぁと思った。
私は、相手からの喜ばせようという意図なしの自然な発言が、自分にとって1番欲しい言葉だった瞬間が、人間関係で最も嬉しい瞬間だと思う。
だから、こんなに掴めない人間が、本心からこんな嬉しい言葉をぶつけてくれたら、心底惚れてしまう。
読み終わって、改めて羨ましいと思った。
願掛けで「隣にいたい」と祈ってしまうほどの人物に出会えた島崎が。
全体の感想としては、冒頭に述べた通り、前作の良さが全く消えずにパワーアップしていたのが最高だった。
この形式だったら、続編も時系列的な無理矢理さとかは発生しなさそうなので、作者の宮島さんには、彼女が天下を取るまでを私達に見せて欲しいと思った。
どうか無理しない範囲で続編よろしくお願いします。
※こちらの記事を参考にしています。
https://note.com/ono_akubi7184/n/n2c002a2fbc46
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