Day by day 心にきざむ風景 (original) (raw)

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奈良県と三重県の境界線に位置する
上北山村の大台ヶ原にトレッキングに行ってきた。

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この日は朝から雨が降ったりやんだり・・・
かなり荒れた天気だったのでトレッキングは中止かと思われたが
何と!雨天決行~━━━━(゚◇゚;)━━━━!!!!

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山荘の休憩所でおにぎり弁当を食べた後、雨装備をして出発。
雨ともやが白く渦巻く大台ケ原・・・これはこれで結構雰囲気満点・・・
ブナや立ち枯れしたトウヒの風景は神秘的で魅力的な別世界でした。

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この辺は鹿だけでなく、月の輪熊も生息しているようで、このような看板が。
一応熊よけの鈴とかは持っていたけれど・・・
鹿のふんを見つけただけでした。

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立ち枯れの木の根っこや、古木、岩場には珍しい苔がたくさん繁殖しており
キラキラと光る白い花を咲かせていたり、
ツクツクと不思議な角のようなものを付けていたり、
南方熊楠の「森のバロック」みたいな世界でした。
一緒に出発した初参加仲間の女性とふたりで
「幻想的だねぇぇ」とてくてく歩いて行きました。
時折、悪天候だからか最短距離で戻ってくる人とすれ違う。

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尾鷲辻を過ぎると神武天皇の像がある。
白いもやのなかにボーッと浮かび上がった巨大な黒い像はちょっと不気味・・・

イトザサがじゅたんのように下に茂りつめた原野に
トウヒがたくさん立ち枯れてもやの中にギザギザと浮かび上がる
幻想的な牛石ヶ原を抜けて、水溜りを避けながら黙々歩く。
絶景ポイントとして有名な大蛇ぐらへ行くはずが
矢印の方へ進んでいたらなぜかしゃくなげ群生地の方まで行ってしまう。
せっかくなので戻ろうとしたけれど、もやがひどくて断念。

大台ケ原のトウヒは鹿に食べられて枯れたと聞いていたが
この辺には大木が黒く焦げたように裂けて折れたものも多くあり
「これってもしかして落雷によるもの?」と相棒さんと
ちょっと鳥肌たてていました。今日は雷注意報も出ていたような・・・

結局熊野灘を望む日出ヶ岳も大パノラマを望む大蛇ぐらも
白いもやもやの中で見ることが出来なかった。
今度はもっと晴れた時に来てみたい。

しゃくなげ群生地は、すごい岩場の下り道で
それまでの歩きやすい石畳の平坦な道と違い
岩やツタや木の根っこにしがみつきながら、
足を踏ん張って降りていった。
しゃくなげはちょうど見頃の満開で、トウヒの侘び寂びな背景の中で
ピンク色に際立ち、群生するさまは美しかった。

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ハイキング程度と聞いていたけれど、
結構ハード・・・膝が心配されたが、
エンドルフィン効果か不思議と痛くなくて歩けた。
それでもさすがにひどくなる雨にギブアップしそうになって
折れて横たわる太い木に座り休憩、
水分補給してチーズクラッカーを食べるとちょっと回復。
途中、後方から来た5~6人のグループと合流。
70歳ぐらいの年配の女性もいらして、その元気さに感心して
気合を入れ直す。やはり少し足元が不安定そうだが
トレッキングステッキをうまく使って器用に降りて行かれる。
年配ながら山慣れた人のようである。

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やがて川のせせらぎが聞こえてきたと思うとシオカラ谷に行き当たり
揺れるシオカラ吊り橋を渡って向こう岸へ。

そこからは急にまた急勾配の上り坂と気の遠くなるような階段が
目の前に立ちはだかる。
行けども行けども急な階段が延々と2~3キロ続く。これには参った。
それまでに平坦な道といえど6キロぐらい歩いていたので
足が攣ってきて、次の一歩が上がらない・・・それでもセッセと上る。
これは心臓破りの坂と言われているそうだ。

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長い歩きでの体温の上昇と雨で
手の甲からは湯気が立ち、カメラも曇って来る。
気が遠くなりそうでフラフラになりながら、やっと大台山の家の所まで来て
駐車場まで戻って来れた。

ドライブウェイや遊歩道が出来るまでは
『魔の山』と呼ばれた秘境だそうだが、
今は遊歩道が整備され、
こんな悪天候でもトレッキング出来るようになって
天気は最悪だったけど、幻想的な風景は
ちょっと貴重な体験だった。

単身で来られ、一眼レフ片手に写真を撮られていた女性が
なかなか戻って来られず、携帯も繋がらずで
30分ぐらい足止め・・・ビジターセンターの保安員の捜索で
やっと発見され戻って来られ「無事で良かったね!」とみんなに声をかけられ
「ご迷惑かけてすみません」半泣き状態でした。
山慣れた人のようだったが、見通しが悪く写真に夢中になり迷われたようで
やはりこんな時の単独行動は禁物ですね!

バスでの帰路は、もう爆睡( _ _ ).。oOグゥー

乳がんになってから、初めての本格的なトレッキング・・・
途中で引き返してもいいから、
とにかく最初の一歩としての参加。
新聞社のツアーで山慣れた常連さんみたいな人が多く
皆さん気さくで親切で良かったです。

人生いろんなことがあるけれど、今を大切に自分なりに生き抜こう

by sky

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