原動機 -文吾のホワイトボード (original) (raw)

相澤直人先生が指揮される、あい混声合唱団さん。
木下牧子先生の混声合唱曲集「地平線のかなたへ」の演奏動画が公開されているので聴いてみました。

— 相澤直人 Naoto Aizawa (@aizawa7010) 2024年9月9日

表情や音量記号など、作品に対する敬意が詰まった、実に上質な演奏!
繊細な言葉の扱い、そして全体にあい混さんらしい軽やかさと優しさが宿っているのが魅力です。
曲集じゃないとなかなか聴けない「卒業式」が良演なのも嬉しい(ピアノの右手が好き)。
最終曲の「ネロ」ではさまざまに移り変わる音楽を的確に表現し、曲集全体のクライマックス感に、じーん・・・

○過去のブログ記事で「春に」を題材に

「地平線のかなたへ」は好きな曲集で、このブログでも記事にしていました。

1曲目の「春に」について。
音楽教育ヴァンでの木下牧子先生、谷川俊太郎氏の対談。
そしてキングオブコント2021「ザ・マミィ」のネタ!
見終わったら「この気持ちは何だろう~?!」と画面に向かい叫んでしまうはず。

○「ネロ」の初演

最終曲「ネロ-愛された小さな犬に」 の初演は1989年、広島県立賀茂高等学校合唱部委嘱のコンクール自由曲。
こちらもYouTubeで演奏がUPされています。

「18歳の僕」と年代が近いだけあって、とても共感度が高いエモーショナルな演奏!

自分が初めて「ネロ」を教育音楽誌の付録楽譜で知ったときは1990年。
当時、音源を聴くことに焦がれていたのを思い出しました。
8年前にこの初演音源が上げられていたのを知って驚き、聴いたときはとても嬉しかった。
初演なので、細部がいまの出版楽譜とは違うんですよね。

30年以上が初演から過ぎても、あい混さんのような瑞々しい演奏が出てくるこの「地平線のかなたへ」。
未だ衰えぬ人気と、作品の力を感じさせます。

「ネロ」の最後、

「新しい夏を期待して」!

未来への希望と力強い意志が伝わってくるようで、聴くたびに響くものが。

・・・でも残暑が超厳しい今、「夏は当分いいかな……」って気も。

ざき | 美しい空の写真家さんの投稿から

8月31日に「東混オールスターズ」という東京混声合唱団の演奏会がありまして。
東混ゆかりの指揮者8名が、指揮者それぞれの持ち味を存分に発揮された豪華な演奏会。
この配信がとても良かったんですよ!(配信販売は9月29日まで

<東混オールスターズ>アーカイブ配信について、好評につき配信期間を【9/30(月)まで】延長することが決定いたしました‼️……だそうです。

— 東京混声合唱団(東混) (@TokyoKonsei) 2024年9月2日

youtu.be

特に田中信昭先生の指揮による三善晃「生きる」は、心の奥底まで響き、余韻が消えません。

◯山田茂先生指揮、荻久保和明「ゆめみる」はやっぱり良い曲。
初演の岩城宏之さんが「こんな美しい曲は久しぶりだね」と言ったエピソードを思い出します。
どのパートも歌い甲斐があり、美しい旋律を織り成して、聴きながら歌いそうに。
「讃歌に変えるまで」でテノール、バスと前に出る迫力に、おおっ。

◯大谷研二先生の、合唱団員と密に意思疎通を図るバッハの指揮にも感銘。
杖も椅子もスタイリッシュで流石。
いまの東混の新しさと魅力は山田和樹先生の功績はもちろんだけど、それは大谷先生の台座があったからだよなぁ……と。

◯髙谷光信先生指揮、首藤健太郎先生編曲のM.スコーリク「メロディー」も良かったな。
こういう、やや大時代的な、切ない美しさに満ちた曲をもっと聴きたいと思いました。
ウクライナを想う髙谷氏の熱い指揮に、さらに熱い歌で応えた東混さすが!

バーミンガム在住:山田和樹先生のリモート指揮による柴田南雄「追分節考」、ソリストの歌唱、関一郎氏の尺八の説得力、会場の響きが相まって不思議に新鮮に聞こえました。
山田先生は「柴田先生はリモート合唱を予見していたのでは?」と語られていましたが、その言葉に説得力が。
やはり次代に残すべき名曲ですよね。

◯キハラ良尚先生指揮の篠崎正嗣:無伴奏混声合唱のためのことばあそび「トラと信長/竹垣」
美しい旋律の前振りから、どうかしてるんじゃないかという早口言葉の畳み掛け!
ソリスト女性の演技に「ヒューッ!」と思わず口笛が笑。
これこそ(いろんな意味で)プロにしか演奏できない作品で良かった!
実演を拝見できて感謝!
初演は音楽樹さんだけど……

そして、大トリに田中信昭先生ご登場。
ステージから指揮台へのジャンプ!で全て持って行かれました。
三善晃「生きる」、前奏はやや速めのテンポかなと感じましたが、合唱が入ると納得。
「のどがかわく」「木もれ陽がまぶしい」「ピカソ」「ヨハン・シュトラウス」
・・・いま自分を取り巻く「生」が、突き刺さるように。
96歳全力の「生きる」……気づくと泣いていて。

「生きる」谷川俊太郎(本人朗読?)

アンコールは他の指揮の方々もステージに揃い、田中先生の指揮で「赤とんぼ」を。

終演後、なんだかたまらず夕闇迫る外へ飛び出してしまいました。
歩きながら「生きる」という言葉、そして8月終わりの日から、覚和歌子氏の詩、信長貴富氏が作曲された童声合唱とピアノのための「リフレイン」の 「素晴らしき人生」について、という作品を思い出し。

「素晴らしき人生」について、は夏休みが終わる1週間前、小学6年生・久美子さんが京都のおじさんへ問いかける「人生って本当に素晴らしいの?」という疑問がテーマになっています。

「生きることへの肯定」、大人は、自分は「人生って素晴らしいよ!」と断言できるか。
宮崎駿氏が米津玄師氏との会話で、半ば泣きながら「子どもたちに、この世は生きるに値するということを映画を通して伝え続けていきたい」と語ったそうですが。
自分は「人生って面白いよ」は言えるけど、「素晴らしい」とまでは言えないよなあって。

「人生は素晴らしい?」への答えが最終曲「リフレイン」という解釈ができるかも。
始まる前にカーテンを開ける演出。
日野市立七生緑小学校合唱団さんの演奏も素晴らしい。

9月になってもリフレインの演奏と、田中信昭先生の「生きる」を繰り返し観てしまいます。

田中信昭先生だったら、「人生は素晴らしい!」と仰るのだろうか、それとも。
いや。
あの「生きる」の指揮と音楽ならきっと。

XのTLを眺めていたらこんな投稿が。

合唱人全員反応するやつw
TVで流れてきて「おや?」となった人多いはず https://t.co/Tg0EnrVQa1

— Yuki Shimono (@Schnee_Choir) 2024年9月4日

もちろん反応しますとも!

出演されている河合優実さんは、ドラマ**「不適切にもほどがある!」や映画「ルックバック」**(2回観に行った)の名演技で評価が高い旬の女優。

河合優実さんの朗読がきっかけで、1年ほど前に公開された三善先生「地球へのピクニック」の東京大学柏葉会合唱団さん1983年の初演を聴き直してしまいました。

(※エディーさんのチャンネルから「地球へのバラード」全曲が聴けます)

粗はあるかもしれないけど、言葉と歌の新しい世界をこんなにも熱く訴えかけてきて。
当時の若者が三善先生と共に青春を燃やし創り上げた音楽はこれなんだ!……と感じ入り、泣きそうになりました。

「地球へのバラード」制作過程については、当時の柏葉会団員さんが、三善先生とのやり取りをCANTUS ANIMAEさんHPに詳しい記録を残されています。

新しい作品を世に出すまでの過程、三善先生の優しく温かいまなざしが感じられる、素晴らしい記録です。
こちらも是非お読みください。

【※まず前回の記事をお読みください】

おかあさんコーラス全国大会の無料配信がとても良かったです。
その良さは、「ハーモニー誌」夏号、長谷川冴子理事長へのインタビュー記事で問題にされていた、コンクールへ依存し過ぎる合唱連盟改革への一歩、未来なのでは?と。
今回は考えをさらに深めてみたいと思います。

「全日本合唱連盟はコンクールにリソースを注ぎ過ぎなのでは?」と長谷川理事長へ疑問を投げかける坂元さん。
「(少子化、部活動地域移行)そんな中で連盟は小学校コンクールを始めた。何か勘違いをしている印象を受けます」

……と、合唱連盟のコンクール依存体質へ、大変に厳しい批判、これまでの活動を総括し、問い直すことをされています。
これを合唱連盟の機関誌であるハーモニー誌が記事にしたことはとても素晴らしいと思ったんですが、その一方で、次のような疑問も浮かんできました。

1)コンクールにリソースを注ぎ過ぎとの批判に対して、「予算や人員をどれくらい削減するべきなのか」という具体的な目標は?

2)コンクールから削減された予算や人員を別に回し、どのような新しい企画に回すのか、その具体的なプランは?

3)立ち上げた企画が合唱界にどのような効果をもたらすのか?また、その効果が期待できる根拠は何か?

・・・という疑問が出てきたんですね。
現場への厳しいご指摘、提案はあるものの、少し抽象的で具体的な内容が見えにくいと感じました。
長く続いている体制や仕組みについて批判的な視点は大切ですが、それと同時に、新しい未来を一緒に築いていくための、具体的なアイデアや協力の姿勢がもう少し見えると、さらに前向きな議論になるのでは。
なんだか少し前、東京都の知事選と印象が似ているかも……、なんて。

少子化、部活地域移行の進展を考えると「小学生にコンクール?!」と疑問を持つのも肌感覚的には理解できます。
しかし、「合唱祭」の「こどもコーラス・フェスティバル(全日本少年少女合唱祭全国大会)」は既に長い歴史があり。
さらに「全日本」と名の付く行事なら、東京や関東、大阪など人口密集地だけへのスポット的な行事では無く、全国的な展開が求められる難しさもあるでしょう。
(もうひとつ、「団員数の増大」に関して、特に若年層には「コンクール」という競争形式が訴求力を持つのではないかという「コンクール文化論」からの疑問もあります。中学校の男子運動部員が助っ人として合唱部によく参加することがあるのも、それが「コンクール」だったからこそかもしれません)

以上を踏まえ、私がおかあさんコーラス配信から出した結論は

「ゆるいコンクールを立ち上げれば良いのでは?」

でした。
「えっ?!結局コンクールかよ??」
ごもっとも!
ただ、おかあさんコーラス全国大会もコンクールですが、その要素を感じさせるものは少なく、やわらかい印象ですよね。

「コンクール」ではなく、「女声合唱の祭典」!

従来の真剣勝負のコンクールは今まで通りあっても良い。
ガチコンクールの規模縮小かあるいは現状維持でも、並行して「新しいゆるやかなコンクール」を進める方向性はどうでしょう。

おかあさんコーラス配信では「ゆるやかな賞の選定」「親しみやすい選曲と演出、余興を含めたステージング」といった、従来のコンクールとは異なるアプローチが多く取り入れられていました。
これは、合唱祭のコンクール化なのかもしれませんが、合唱に触れてこなかった一般の人々(将来的なスポンサーも含む)へのアピールとしては最適だと思うんです。

連盟の「合唱やろうぜ!」にも一致します。

8年前に私が書いたブログ記事、高校生対象の合唱コンクールテレビ番組に絡み「新しい合唱コンクールに望むものは?」

この記事で「一般ウケする新しい合唱コンクール」として、私は「演奏曲を運営側が提示」を答えとしたんですが。

おかあさんコーラス配信では、選曲を含め、賞選定やアトラクションの要素など、違うアプローチで観客へのアピールを行っており、この方向性にとても価値を感じました。

もちろん「コンクール視聴者≒合唱経験者」なので、ゆるいコンクールが強い求心力を持つか? 合唱界の技術向上や、発展に繋がるか?は未知数です。
しかし、繰り返し書きますが、一般層へのアピールや新たなスポンサーの開拓に「ゆるやかなコンクール」は非常に効果的なのでは。

おかあさんコーラス配信が示したこの新しい方向性について、私はもっと多くの人と話し合い、現実的な実現方法を探っていきたいと思ったのです。
合唱の未来を考えるみなさま、いかがでしょうか。

愛媛の合唱団Chorsal(コールサル)さんと長野の合唱団まいさんのジョイントコンサートが開催されます。

日時:2024年10月27日(日)
開演:13:30(開場13:00)

会場:松本市音楽文化ホール メインホール

チケット料金
全席自由
一般:2,500円
学生:2,000円

出演者
音楽監督:雨森文也
ピアノ:平林知子
演出:しままなぶ
照明:林高士
指揮 :大村善博 奥原直愛

プログラム【合同ステージ】
加藤直 詩 青島広志 作曲

混声合唱のためのシアター・ピース「星からとどいた歌」
高田敏子 詩 三善晃 作曲 合唱組曲「五つの童画」
木島始 詩 信長貴富 作曲 混声合唱とピアノのための「初心のうた」

【各団単独ステージ】
★Chorsal ≪コールサル≫
パレストリーナ 神を讃えよ
三善晃 作曲 混声合唱組曲「五つの願い」より 「Ⅲ願い一少女のプラカード」
信長貴富 作曲 混声合唱とピアノのための 「もし鳥だったなら」より 「Ⅲ唄」
★合唱団 まい
C.モンテヴェルディ 主に向かって新しい歌を歌え SV293
C.ジェズアルド おおあなたたちはすべて(5声)
H.シュッツ 死に逝く人びとは幸いであるSWV391

おぉっ、合同にシアター・ピース「星からとどいた歌」とは!

……でも開催地の長野松本市はこの時期は行き辛く、残念ながら今回は諦めるかぁ・・・と思っていたら、Web配信チケットも含む協賛のお願いが!

— 合唱団まい公式(10/27コールサル×合唱団まいジョイントコンサート🎵) (@gasshodan_mai) 2024年8月30日

出演者であるピアニスト:平林知子先生はご自身のブログ記事でこう記されています。

地方で合唱活動を続けていくことの難しさについては、
近年(特にコロナ禍以降)痛感されるところです。
それは、小中学校での合唱活動の衰退、指導者の減少など、
このままでは今後合唱音楽の豊かさを広めていく人が増えるとは
到底考えにくい状況です。
今私たちにできることは、団体を超えた交流を深めつつ、
シアターピースで特に問われる
「一人一人が自立して演ずる」
ということを見つめ直し、
合唱音楽により広い視野で取り組む表現者を目指すこと。
その人材をそれぞれの地域で育む、
皆様にぜひそのお力添えをお願いする次第です。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

愛媛、長野という地方の合唱団が活動し続け、ジョイントコンサートを開くことの尊さ。
しかも合同の演奏曲が「星からとどいた歌」!
1987年の初演以来、数多く演奏されてきたシアターピース作品の傑作。
ユーモラスでそれでいて恐ろしく、なつかしい未来の星物語。
大好きなんですよね、旧版の楽譜も持っていました。(青島先生のサイン付き!)
ですが、ネット配信はこれが初めてじゃないかな?

雨森先生の指揮、平林先生のピアノはもちろん、何度もこの作品を手掛けたしままなぶさんの演出にも期待が高まります。
微力ながら私もこのジョイントコンサートに協賛し、10月27日はPCの前で星が輝くのを待ちたいと思います。

団員さんからご連絡が。
「Web配信はリアルタイムではなく、後日限定公開した動画のリンクをお送りいたします」とのことです。
なるほど、後日に楽しみますね!

「一人一人が自立して演ずる」

「これまで 誰も 見たことのない合唱」

楽しみですね。

コールサル、合唱団まいのみなさん、そして平林先生、頑張ってください!

8月の23日、24日に全日本おかあさんコーラス全国大会の配信がありまして。

なんとこれが無料の配信だったんです!

会場が札幌・キタラホールということもあり両日とも視聴しました。
私にとっては初めて視聴するおかあさんコーラス全国大会だったのですが、とても面白く、興味深かったですね~。
なんと言っても「敷居の低さ」を感じさせる!

たとえば

1)ゆるやかな賞
厳密に1位から最下位まで決定するのでは無く、グランプリの他は優秀賞にあたるひまわり賞。
全68団体出場で、奨励賞6団体、今回からのオーディエンス賞6団体など、ゆるやかで様々な価値観が反映された賞の設定。
これ、全国大会への選出団体もコンクールだけでは無く、合唱祭や演奏会などの機会で総合的に判断されると面白いかもしれませんね。

— 全日本合唱連盟 (@JCA_from1948) 2024年8月23日

2)親しみやすい選曲と演出を含めたステージング
グランプリの香良洲自動車学校さんはさすがの実力。
高嶋みどり「からす」の鳴き声と演出もユーモラスでした。
私のお気に入りは地元札幌のピッコロ・ヴェルデさん。
指揮:尾崎あかり先生とピアノ:豊田早苗先生の、北海道大学合唱団さんでも知られる名コンビ。
演奏曲の「走れコータロー」にちなんで尾崎先生は騎手姿、豊田先生は馬のかぶり物!(……鍵盤見えるの?)

— 全日本合唱連盟 (@JCA_from1948) 2024年8月25日

出オチだけじゃ無く、熱の入った実況と団員さんの動き、ラスト尾崎先生はステージに倒れ込む演出など「やり切った」印象。すげえ!

加えて全体では余興など、飽きさせない進行も良かったですね。
1団体ごとの丁寧な紹介アナウンス、審査員のお話も各ブロックごとに「8ホメ2チクリ」ぐらいのバランス。
休憩終わりに10分間のリフレッシュタイムで「北海道弁講座」も。(THE GOUGE指揮者:平田先生に拍手!)
極めつけはクロージングの札幌国際情報高校吹奏楽部!
「ダンプレ」という踊って演奏するスタイルで、楽器の演奏だけじゃ無く、歌うわ、司会の女の子は達者だわ、観客を引き込み【ライブ】を感じさせ、思わず唸ってしまうステージでした。

— 全日本合唱連盟 (@JCA_from1948) 2024年8月24日

コンクールの真剣な雰囲気だけでは無い、これら演奏と企画の醸し出す祝祭感が実に良かったですねえ。

3)各団体のYouTubeでの紹介
全日本合唱連盟のYouTubeチャンネルで出演団体のショート動画の公開、演奏曲を記されているのが有り難く。

受賞団体や気に入った団体の練習風景やアピールにすぐ触れられ、出場団体が身近に感じられる点が魅力でした。

スポンサードもキューピー1社で、3分クッキングのテーマが効果的に使われ面白かったです。
全日本合唱コンクールも、企業や個人が○十万円以上出資したら「○○賞」を出せるとか(地方競輪で出資する個人の命名杯のイメージ)。
大相撲の懸賞旗のようにプラカードの後に付いてくるとか盛り上がりそう!(ご当地団体に人気出そう)。

そんなわけで面白く、敷居を低く感じさせ、いろいろ考えさせる配信でした。
こういう合唱のイベントで、ガチのコンクールは最近批判されやすいんですけど。
じゃあ合唱祭や、主催者が選んだ複数団体の演奏会が、【全国的に】合唱好きの興味を惹くかは難しいところ。
自分も「東日本合唱祭」

「大学合唱団オンライン合唱祭」

などを記事にしていますが、Nコンや全日本合唱コンクールほど、出場者以外の興味を惹いているとは言い難い。

このおかあさんコーラス全国大会のような

「お祭り要素を多く含む【ゆるやかなコンクール】」

は、出場者以外の、広い層の興味を惹き付ける良い方向性だよなと。

「コンクール文化論」

「今のコンクールは選抜というより発表会の要素が強くなっている」のような記述がありましたが、それを実感できるコンクールでしたね。

さて、「いろいろ考えさせる」の「いろいろ」。
合唱連盟の「ハーモニー誌」夏号、長谷川冴子理事長へのインタビュー記事「みんなでインフルエンサーになりましょう!」。
実はこの記事、インタビュアー坂元勇仁さんが、連盟のこれまで、そして進む方向を厳しく問いただす刺激的なもの。

坂元さん「そんな中で連盟は小学校コンクールを始めた。何か勘違いをしている印象を受けます」

……と、合唱連盟のコンクール依存体質へ、大変に厳しい言葉が衝撃だったんです。
そして記事を読み進めるうちに私が思ったのは、このおかあさんコーラス、ゆるやかなコンクールは今後、合唱連盟の未来を示すものなのでは?と。
このような考えに至ったのも、おかあさんコーラス全国大会が示す新しい可能性を見たからです。

次回「おかあさんコーラス配信から連盟の未来を考える・下」へ続きます。

関西の実力合唱団 クール シェンヌさん。
団員の山氏さんから第21回演奏会のお知らせです、え!あの名曲を?!

「古楽器との共演により、クラシックの最高峰!J.S.バッハ『ロ短調ミサ曲』を演奏致します。」

クール シェンヌ第21回演奏会
《J.S.バッハ ミサ曲ロ短調》

2024.09.08(日)14時開演(13時開場)
※終演予定時間16時30分

■住友生命いずみホール

https://izumihall.jp/access

■チケット(※全席指定)一般 2,000円 学生 1,000円

指揮 上西 一郎
ソプラノ 北爪 かおり
アルト ジャスティン・シュッツ
テノール 眞木 喜規
バス 篠部 信宏
管楽器 OAK 古楽 アンサンブル(※古楽器使用)
※コンサートミストレス 時本 さなえ
合唱 クール シェンヌ

《★クール シェンヌは<LIVE配信>を今年も実施します!★》
・遠方でご来場頂けない方や、当日がご都合悪い方の為に、今年もアーカイブ付LIVE配信を実施致します!
​<7日間のアーカイブがついたチケットは1,000円​>とお買い得です♪

https://choeurchene.zaiko.io/item/365606

★アーカイブ(演奏会当日から)★
・7日間:追加料金不要
・14日間:+200円
・30日間:+300円
→ アーカイブを追加するのであれば、30日がお得です

私は残念ながらいずみホールへは伺えませんが、カメラ3台による臨場感あふれるLIVE配信を楽しむ予定です。
ソリストの方々も素晴らしいですね~。
そしてなんと山氏さんの統括マネジャー最後のお仕事とか!
山氏さんからは「長年勤めました【クール シェンヌ 統括マネジャー】としての引退記念演奏会」ということで、名曲を堪能しつつ、山氏さんの今までのご功績を讃えましょう!