【新JR松山駅】9月29日開業!松山駅新駅舎を地元民が隅から隅まで徹底解説 (original) (raw)

こんにちは、カルです。
2024年9月29日、僕の地元松山市の主要駅「松山駅」は高架化に伴い、新駅舎が開業しました。今回はそんな新JR松山駅を開業日に、隅から隅まで見てきましたので、ぜひ最後までご覧ください。

松山駅の紹介

四国最多の人口を誇る都市、愛媛県松山市の主要駅である松山駅は、JR四国予讃線の駅で、岡山行の「特急しおかぜ」、高松行の「特急いしづち」、宇和島行の「特急宇和海」や観光列車「伊予灘ものがたり」などが、発着します。

旧駅舎

松山駅旧駅舎は、2面3線の地上駅で、県庁所在地の駅としては規模の小さめの駅です。1953年に改築されたもので、エントランスの三角屋根は、2000年のリニューアルの際に改築されたものです。

駅の中はレトロな雰囲気で、自動改札機はありません。

かつては、駅構内に松山運転所(車両基地)が隣接していましたが、これも高架化事業に伴い、2020年3月14日に、松山駅から7kmほど離れた南伊予駅の隣に移転しました。南伊予駅はその時に設置された新駅ですが、周りは田んぼが広がる小さな駅です。

松山の中心駅は…

実は、松山市の中心駅はJR松山駅ではなく、直線距離で1kmほど離れた伊予鉄道松山市駅です。JR松山駅は市街地から少し、離れた場所に位置しています。

四国で最多の乗降人員を誇る松山市駅は、伊予鉄道の中心駅で、高浜線横河原線郡中線の郊外電車、路面電車、また伊予鉄バスが運行する路線バス、高速バスが多数発着します。駅ビルには、四国最大の百貨店であるいよてつ高島屋が入居しており、屋上には観覧車があります。
JR松山駅と比べるとはるかに大きな駅です。

JR松山駅付近連続立体交差事

JR松山駅付近連続立体交差事業は、渋滞・事故の解消、地域分断解消・駅西地区の活性化、安全・快適な施設利用、県都の陸の玄関の刷新を目的に行われている都市整備事業です。松山駅の高架化はこの事業の一環です。

新JR松山駅

前置きが長くなってしまいましたが、新しくなった松山駅を見ていきましょう。一部プレオープン時に撮影した写真を使用しています。

駅舎

西口からみた駅舎です。鉄筋コンクリート一部鉄骨造2階建てです。旧駅舎は東口しかありませんでしたが、新駅舎には西口が設置されました。新駅舎は旧駅舎の西側に位置しているため東口からは、新駅舎の全貌を見ることはできません。旧駅舎が解体されてからですね。東口は旧駅舎と繋がっていて、連絡通路を通り駅前バス停、路面電車の電停へ行くことができます。

まだまだ周辺の工事は未完成で、県庁所在地の駅としては規模の小さめなのに変わりありませんが、これからの周辺再開発に期待しましょう。

コンコース

木の温かみを感じられる開放感のあるコンコースです。改札側には、券売機が4機、みどりの窓口があります。反対側には商業施設「だんだん通り」があります。
天井は、松山市を代表する観光スポット道後温泉本館の唐破風屋根をイメージした形状になっています。

中央改札

中央改札の写真です。やっと松山駅にも自動改札機が導入されました!四国島内のJR駅では、高松駅高知駅と続いて3番目の設置となります。
といっても、Suicaなどの交通系ICは利用できず、「しこくスマートえきちゃん」というアプリのQRコードが利用することができます。普通、逆ですよね…。ちなみに、四国都内のJRでは、香川県の一部エリアのみ、交通系ICカードが利用できます。

また、ガラス張りの有人改札(ウォークイン改札)がJR四国で初めて導入されました。東京行くとよく見ますね、青春18きっぷ旅の際に利用します。

予讃線には券売機もない無人駅がたくさんありますから、整理券を持った人の精算所にもなります。都会の人には想像もつかないかもしれませんが、一部の駅・列車では乗車するときバスのように整理券をとります。

改札内(2階)

天井の縦横デザインは、日本三大かすりである「伊予かすり」の伝統織物の柄をイメージしたものです。愛媛県産の杉やヒノキが使用されています。

新駅舎では改札内に、1階と2階に待合室ができました。また、2階待合室には台湾の日台松山駅と友好駅協定を締結していることから、「台湾交流ギャラリー」が整備されています。

トイレには、愛媛県砥部町の伝統的な陶磁器である砥部焼のタイルが使用されています。また、JR四国で初めてジェンダーレストイレが設置されました。

エレベーターやエスカレーターも設置され、誰でも利用しやすい駅になりました。

ホーム階

新JR松山駅は、2面3線から2面4線になりました。1番のりばを特急しおかぜ・いしづち、2番のりばを特急宇和海が使用し、対面乗り換えが可能になりました。
宇和海7号は1番のりばを使用します。

松山駅は、特急しおかぜ・いしづちと特急宇和海が同じ1番のりばに縦列停車をし、乗り換えの手間を解消していました。そのため、四国最長の272mのホームが旧松山駅にありました。

3、4番のりばは、主に普通列車が使用し、観光列車伊予灘ものがたりもここから発車します。駅は新しくなっても、1両編成の短い列車が発着することに変わりはありません。1、2番のりばを使用する普通列車も設定されています。

駅名標が黒くなりましたね。

ホームの全長は178mで8両編成の列車に対応できます。1、2番のりば、2、3番のりばでホームの高さが異なり、乗降時の段差を減らしています。

新駅舎の一番列車

早朝の5時30分、カウントダウンと共に新JR松山駅が開業しました。入場券を買うため券売機前には列ができていました。松山新駅舎開業記念入場券も発売され、それの購入には通常の入場券よりはるかに長い列ができていました。

新JR松山駅の一番列車は、特急しおかぜ・いしづち6号でした。
発車時刻3分前にゆっくりと2番のりばに入線してきました。リニューアル前の8000系特急電車です。普通は1番のりばを使用します。

同時に1番のりばに、試運転幕の普通列車がやってきました。折り返し、伊予西条行の普通列車です。

そして多くの人に見守られる中、定刻6時13分、岡山・高松へ向けて発車しました。これからは高架橋を走ります。

開業後の旧駅舎

旧駅舎の3番線は、新駅舎への連絡通路で塞がっていました。人がいない閑散とした旧駅舎。券売機、電光掲示板、時計には「使用中止」の張り紙がありました。

東口から入ると、旧駅舎の通り新駅舎に行けるのでタイムスリップをしたかのような感覚が味わえます。

商業エリア「だんだん通り」

商業施設「だんだん通り」が新JR松山駅開業と合わせてオープンしました。店舗面積は約1270㎡で17の店舗が順次オープン予定です。お土産屋や飲食店など、愛媛を感じられるお店がたくさん入っています。

以前より広くなったセブンイレブン、奥に進むとトイレ、ATMがあります。

「だんだん」は、愛媛県南予地方の方言で感謝を表します。

今後の計画

今後の松山駅周辺の整備について、松山市が配布している資料を参考に説明します。工事の進捗状況などにより、変更することがあります。

まずは、高架切替が終了したため旧駅舎、レールの撤去工事が行われます。詳しい日程は未定ですが、令和7年度までには工事終了の予定です。旧駅舎をみたい人はお早めに。
そして、東口西口の駅前広場、周辺の道路整備が令和8年度までに整備される予定です。バス停と駅が遠くなってしまったので駅前広場の整備を行い、バス停の移動を早くしてほしいですね。

路面電車の延伸、バスタの整備が行われる予定ですが、こちらは令和9年ほどになりそうです。また、車両基地跡に5000人規模を収容できるアリーナと1000席程度の小規模ホールを整備する方針が明らかになっています。

まとめ

今回は、高架化した新JR松山駅の魅力を紹介しました。ピカピカに生まれ変わった松山駅は自動改札機が導入されたり、新たな商業施設が生まれたりと、気になる場所が満載です。
まだまだ、周辺の工事は終わってませんがこれからの駅周辺の再開発も気になるところです。これを機に少しでもJR松山駅に活気が生まれ、利用者が増えてくれればと思います。

乗ろう!JR四国

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