沈香と白檀の鑑定講座 (original) (raw)
お香教室で、沈香と白檀の見極め方の講座を聴講しました。
沈香(じんこう、沈水香木)は、原木よりも比重が増して水に沈むことから「沈水」の名がつけられたのだとか。
(でも水に浮かんだり、沈みもせず水面に浮かびもしない種類もあるそうです)
熱帯雨林に生えるジンチョウゲ科の香木ですが、木そのものは香りがせずに、木が傷ついたところを保護するために出てきた樹脂が香のもとなのだとか。
もともとは何百年物の天然の沈香が取り引きされていましたが、現代では中国の海南島や広東省で人工的に沈香が作られているそうです。木をわざといろいろな方法で傷つけて(熱した鉄棒で穴をあけたり、火で燃やしたりなど)、樹脂を出させて、その固まった部分だけを香木として削りだすのだそう。
産地によって、確かに香りも違うんですね。
いろいろな沈香の香りをかがせてもらいました。
それにしても木そのものではなく、樹脂がかたまり香っていたとは!
↓ 木の部分から、樹脂の部分だけを削りだした沈香
ブルーライトで照らすと樹脂が黒く見えました。
産地のよって「恵安系」(中国の広東省・雲南・海南島、ベトナム、ラオス、カンボジア)などと、「星州系」(シンガポールで扱われていたマレーシァ、インドネシア産など)に分かれるそうで、中国では「恵安系」の沈香のほうが価値があり高値で取引されてているそうです。
↑ ↑ オーストラリア産の白檀。
白檀は、沈香に比べると廉価。
白檀は木の皮を2回そう。
インドの白檀は甘くミルクののような香り。密度が高く、年輪が見えないくらいきめが細かい。
一方オーストラリアの白檀は、少し酸っぱい香りがするのだとか。
お香の世界も奥が深いですね。
上海:薫風館にて。