10年前に見た舞台の話 (original) (raw)
10年経ったんだなあという事実に思いを馳せ、取り留めのない思い出語り。10年前の記憶なので、レポ要素はなく思い出日記です。
こちらは私が見た年のとは違うけども、ダイジェストがあるのでご紹介。おそらく初演とかかな?雰囲気は私が観劇した年のものと同じです。
https://www.facebook.com/JCRS2014
ジーザス・クライスト・レディオ・スター 〜俺が彼女《ヤツ》を救う!!〜
2014/8/13~17 全労済ホール/スペースゼロ
作・演出:西田大輔
キャスト
鳥谷翼……中村誠治郎
三輪明博……三上俊
児玉清志……小谷嘉一
しゃちょう……宮下雄也
大山和馬……真佐夫
一ノ瀬彰……椎名鯛造
ジーザス&ジーザスの弟(吉田健康)……石黒圭一郎
ピザの配達人(森永明治)……平山佳延
八代あきら……佐久間祐人
山根平蔵……窪寺昭
ネッシー(海老根四郎)……村田洋二郎
少女……安野希世乃(声の出演)
Special guest
8/13(水)19:00……田中良子
8/14(木)14:00/19:00……長友光弘(響)
8/15(金)19:00……塚本拓弥
8/16(土)14:00/19:00……SHOGO(from 175R)
8/17(日)13:00……西田大輔
8/17(日)17:00 Secret guest……ドリアン助川
あらすじ
押してくる時間!せまりくる罠!場違いな曲! 12人の怒れる優しく何よりいい加減な男達が繰り広げる ノンストップ120分生番組!
2004年に小劇場界の猛者達を集めて上演されたシチュエーションコメディー「ジーザス・クライスト・レディオ・スター」。翌年には作品に心酔した出演者達が再演のためにユニット<Project Jesus>を立ち上げ、2008年までに四度の上演を果たしてきた作品。初演から10年、西田大輔が描くノンストップ・シチュエーションコメディの決定版が新たなキャストによる"リブート版"として今、甦る!
演劇がもっと好きになった日
10年前、青春時代であり演劇という文化に踏み出した頃であった。演劇をすることに、「何のための、誰のための」「説教じみたテーマを発表するために演劇があるのか」「では演劇はただの娯楽なのか」など、所謂「演劇とは何ぞや」と自問自答するばかりの渦に初めて入った時期でもあった。
その頃、商業演劇で一番好きだったのが舞台戦国BASARA(舞バサ)だった。というより、幼少の思い出を除き、自分の意志で初めて劇場に足を運んだ舞台なんだと思う。舞バサについては割愛するが、とにかく当時の私には色々と衝撃的だった。シリーズを見ていく中で、自然と演出の西田大輔さんはじめ、西田さんと親交の深い演者さんたちで作られる舞台にも興味を持つようになった。それが、2014年版の『ジーザス・クライスト・レディオ・スター』だった。
夏休み真っ只中、親同伴で東京に行き、少し緊張感もある中、劇場に入った。しかも千秋楽で、やや下手に寄った席とはいえ、前から数えたほうが早い位置の座席だった。始まったら、あっという間に終わった。物語はいたってシンプルで、千秋楽ってのもあってか、アドリブでまくしたてるような場面がたくさんあった。意味が分からないぐらい泣きながら馬鹿笑いをした、ただただ楽しかった。何より、笑っている観客以上に心の底から演劇を楽しみ尽くしているような舞台上の演者たちがとても印象的だった。
「ああ、演劇ってなんて幸せなんだろう」そう思ったのは、『ジーザス』が初めてだった。
演劇って、その演劇を作る人たちが「演劇を楽しんでいる」からこそ、面白いものができて、見ている側も自然と「面白い」「楽しい」と思えるものなんだと、私は『ジーザス』に出会って教わった。だからこそ、10年経った今でも、あの一回こっきり見た『ジーザス』のことが忘れられないし、『ジーザス』を見て本当に良かったと今でも思っている。
「演劇とは何ぞや」は永遠のテーマであるが、『ジーザス』を見てから「演劇とは何ぞや」に愛を持った思考をできるようになったというのか……とにかく、演劇がもっと好きになったきっかけであることに間違いはない。
— 西田大輔 (@tonobiyori) 2014年8月16日
「OH!JESUS!」
観劇後当時、どんな場面があったかをメモに残していたのだが、スマホの機種変だかで失くしてしまった。……なので、もう具体的な場面や台詞は思い出せない。惜しいことをしてしまったなあと思っている。
ニュアンスで覚えてる場面などを書き出してみる。
・カリスマ的人気のあるジーザスのラジオ番組が舞台。ラジオ番組開始が迫るも、ジーザスが不在。ジーザスがいない中、ラジオ番組を進めようとするも、やたらキャラの濃い人たちが何故か集まるドタバタ劇。そんな中で、生きることが億劫になった少女からの悩みの電話がかかり……といったストーリー。
・励ますためにスピッツの空も飛べるはず歌うも、「空も飛べるはず」が自殺を考える少女にはまずすぎて、必死に「空も〜飛べ〜るわけない!ない!ない!」と合唱する男たち
・山根「チャゲアス流そう?チャゲだけでいいから」鳥谷「ほとんど歌って無いっすよ」→この年はチャゲアスのASKAが何かとやらかした年だった故の時事ネタ
・リラックマグッズを身につけた自殺願望のある三輪、包丁を持参しすぐに死にたがる
・怪しい占い師の児玉、占い水晶はただの玉で大笑い
・やたら大物感溢れるどこか様子のおかしいシャチョウ(という名のただの宮下雄也)
・なかなか自分の曲を流してもらえない演歌歌手の八代あきら、最後には流してもらえる
・AKBに詳しいピザ配達員
・エンディングテーマはJAZZ界の名曲「September」
うん!やはり10年も経てばしょうもないことしか覚えてないな!笑 登場人物みんな面白かったんですよね。ピザ屋とか出てきた瞬間から爆笑した覚えがあるし。箇条書きに入れてないけど、ネッシーが結構動かす場面があったというか、ヤクザの役の村田洋二郎さんならそりゃあ笑 あとやっぱ時事ネタが多かったですね、アナ雪とかSTAP細胞とか。
先述のとおり、舞バサが好きで、キャストの半数以上が舞バサ出演者。どの役者さんも好きだったが、『ジーザス』で特に好きだな良いなと思ったのが、窪寺昭さんだった。舞バサの織田信長の人外っぽさとはガラッと変わって、フツーのお茶目なボケ担当おじちゃんの役で可愛らしかった。そんな窪寺さんが亡くなってから四年ぐらいが経つ。いまだに信じられない。いまだに信じられないから、これからも素敵な芝居をしていた窪寺さんのことを思い返し続けるのだろう。
鎧を着ていない舞台は何年ぶりなんでしょう。
素敵でした。と、思いました、すいません。
ま、爆笑ですけど。
どーでもいい事悩んで、どーでもいい事こだわり、難しそうな事をサラッとやりやがる。
おかえりなさい。 pic.twitter.com/XAcWvkxfwF— 窪寺裕子 (@YuumoriPooh) 2014年8月17日
そういえば、ゲキバカも解散しちゃいましたね、時の流れを感じます。学生向けの公演でゲキバカを知った年に、『ジーザス』で石黒さんを見たなあという縁があったり、最遊記歌劇伝で愛着深めた三上さんは『ジーザス』がきっかけだったり、舞バサ以外につながりができたのも思い出の一つですね。
西田さんの舞台は訳あって、舞バサ以降なかなか縁が無かったんですが、ここ一、二年は、映像で見る機会が多く、やっぱり私の演劇の原点だなあと思う訳なので、今年こそは観劇しようと思います。
ジーザスもまたやってほしいな。
最高の番組を一緒に創ってくれて、ありがとう!!!! pic.twitter.com/Ef4AZVWKYA
— 西田大輔 (@tonobiyori) 2014年8月17日