NTT Comなど4社、遠隔制御ロボットによる保守の実証実験を商用施設内で実施へ (original) (raw)
NTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)など4社は、リアルタイム遠隔制御ロボットを用いて、データセンターのIT機器運用保守業務に関する実証実験を行うと発表した。期間は2023年10月から2024年3月までの予定。
「テレプレゼンスロボット」による運用保守作業イメージ
実証実験に参加するのはNTT Com、東京ロボティクス株式会社、NHN テコラス株式会社、株式会社E-MARK株式会社の4社。クラウドやAIなど各種デジタルテクノロジーの発展によってデータセンターの重要性が増す中、高品質な点検体制、故障発生時の迅速な復旧対応の必要性もまた高まっている。しかし需要増に伴う人材不足などの課題も発生。遠隔制御ロボットによる省力化を目指して、実証実験を実施するに至ったという。
実験にあたってはNTT Comと東京ロボティクスが共同で「テレプレゼンスロボット」を開発した。アームでカメラ位置を任意に調整できるほか、自律移動も可能となっており、エンジニアは自宅やオフィスからこのテレプレゼンスロボットを操作して、故障発生時の駆けつけ対応などを行う。NHN テコラスは実証フィールドの提供、E-MARKが保守運用実務にあたる。
センター内機器にトラブルが発生した場合、エンジニアはテレプレゼンスロボットを当該箇所へ移動させ、遠隔操作でまず一時切り分け行を実施。この際には作業の映像を録画データとしてクラウドへ保管する。また定期巡回や、メンテナンス実行前後の確認作業もテレプレゼンスロボットで実施できるという。
なお4社によれば、商用環境において、IT機器の運用保守をテレプレゼンスロボットで行う実証実験は世界初。将来的には、NTTグループの「IOWN」構想に基づいたオールフォトニクス・ネットワーク(APN)による機能性向上、ロボットによる運用保守サービスの商用化を目指すとしている。