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ジャック=アラン・ミレール編 ジャック・ラカン『フロイト理論と精神分析技法における 自我 -1954-1955-』(原著 1978, 訳: 小出浩之+鈴木國文+小川豊昭+南淳三 岩波書店 1998, 2017)

ラカンのセミネール第2巻は『快楽原則の彼岸』をひとつの中軸テキストとして扱っていて、反復と機械という視点から人間を検討しているところが特に面白い。 以下、気になった点のメモ。 ・利己愛が騙すものであり、自我という想像的機能が欺く性質のものである ・人類史における主人と奴隷の関係に機械という新たな項が入ってきた ・機械という視点でとらえた場合、動物とは動きのとれない機械であり、人間はどこか解体されたところがあるゆえに選択が可能な自由度を持つ機械である ・安全な均衡である快楽原則の彼岸にある反復脅迫は確立されている調和を変容させる人間の進歩の要因となっている 機械論、サイバネティクスの見方を検討し…