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石ノ森章太郎

萬画家(漫画家)。1938-1998。

本名は小野寺章太郎。
1954年にペンネーム「石森章太郎」でデビュー。1985年に画業30周年を期として「石ノ森」に改名した。(もともと「石森」は出身地「宮城県石森町」から取っていて「いしのもり」と読ませる予定であったが、読み方が「いしもり」で定着してしまっていたという理由もある)。

トキワ荘メンバーの一人。
「二級天使」でデビュー後、若くしてヒットメーカーとなる。ギャグ漫画からストーリー漫画、児童漫画・少年漫画・少女漫画・青年漫画まで、様々なジャンルを手がける。実験的な表現方法なども多く試し、後進の漫画家に大きな影響を残した。漫画家志望者の為に書かれた著書「マンガ家入門」も有名。

「仮面ライダー」を始めとした、テレビの実写特撮作品の原作者としても有名。単なる漫画の映像化ではなく、企画に従ってストーリーや設定やキャラクターデザインなどを提供し、それを元に自らオリジナルの漫画作品も執筆、他雑誌には他漫画家によるテレビ放映作品の漫画化も掲載させるという、現在のメディアミックスの先駆けとも言える存在であった。

1989年に、漫画(まんが・マンガ・劇画・コミック)は「風刺・笑い・滑稽の内容を持った絵」という辞書的な意味を超えたメディアであるとして、新たな呼び名「萬画(まんが)」を提唱した「萬画宣言」を発表。

  1. 萬画は万画(よろずが)です。全ゆる事象を表現できるからです。
  2. 萬画は万人の嗜好に合う(愛される親しみやすい)メディアです。
  3. 萬画は一から万(無限大の意も含む)の駒による表現です。
  4. 従って萬画は、無限大の可能性を持つメディアである、とも言えるでしょう。
  5. 萬画を英語風に言えば、Million Art。Millionは百万だが、日本語の万と同じく「たくさん」の意味があるからです。頭文字を繋げればM・Aです。
  6. M・Aは即ち"MA"NGAの意。

「萬画宣言」の後、自らの職業を萬画家、自らの作品群を萬画と呼んだ。

代表作は「サイボーグ009」「龍神沼」「ミュータント・サブ」「テレビ小僧」「ボンボン」「気ンなるやつら」「スカルマン」「リュウの道」「009ノ1」「HOTEL」「佐武と市捕物控」「章太郎のファンタジーワールド ジュン」「マンガ日本の歴史」「マンガ日本経済入門」など多数。

原作を担当した特撮作品は、仮面ライダーシリーズ、東映不思議コメディシリーズ、「秘密戦隊ゴレンジャー」「人造人間キカイダー」「変身忍者嵐」「イナズマン」「ロボット刑事」「快傑ズバット」「アクマイザー3」「がんばれ!!ロボコン」「大鉄人17」「ボイスラッガー」など多数。

特撮原作作品を中心に、多くの作品がリメイクされている事も特徴。
主なリメイク作品は、「スカルマン」(島本和彦)、「仮面ライダーSPIRITS」(村枝賢一)、「キカイダー02」「イナズマンVSキカイダー」(MEIMU)など。

2006年、角川書店より角川グループ創立60周年記念企画として、石ノ森章太郎の全萬画作品を網羅した「石ノ森章太郎萬画大全集」全500冊が刊行。

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