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野菊の墓

伊藤左千夫の作。初出:明治39年1月「ホトトギス」
歌人として有名な伊藤左千夫が、43歳のときに発表した処女作である。左千夫は正岡子規と小説について語りあったとき、「自分の親しく経歴したことを綴ったら、人によったらあるいは一生涯に一つ二つ、吾々の思うようなものが出来るかも知れぬ」云々と聞いたことがある。「もう十年余も過ぎ去った昔のことであるから、こまかい事実は多くは覚えていないけれど、心持ちだけは今なお昨日のごとく・・・・・・」と書く作者の頭には、子規のその言葉があったにちがいない。
昔のことを主人公の政夫が回想して語るという形式のこの作品には、作者の自伝的な傾向が強い。
感傷的な失恋小説である。しかい、この純愛の物語を、作者は涙を流しながら、ひたむきな気持ちで書いている。それが、読む者の胸を打つのだ。
参照「読書への招待」旺文社

野菊の墓

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