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アルコール依存症

飲酒のコントロールができず、離脱症状がみられ、健康問題等の原因が飲酒と分かっていながら断酒ができないなどの症状がある薬物依存症のひとつ。

概要

「酔って暴れる」「仕事もせずに朝から飲んでいる」という酔い方そのものを指すのではなく、「この辺でやめておこう」と思っても、なかなかブレーキが効かないという「飲酒量を自制(コントロール)出来なくなる」症状を指す*1。自分にアルコールの問題があるとは認めにくく、出来れば上手に飲み続けたいと思うものだが、いったんアルコール依存症になると、一生アルコールを上手に飲むということは出来なくなる。*2
2014年5月28日、日本精神神経学会により精神疾患の病名に関する新しい指針が発表され、「アルコール使用障害」とした*3

症状

アルコール依存症になると、以下のような精神・身体依存が起こるとされる。

精神依存
身体依存
アルコール性の身体疾患
社会的な信用の喪失

病理学的なメカニズム

アルコール依存は次のようなメカニズムによって引き起こされるとされる。

通常のアルコール分解過程

<エチル・アルコール> → <アセトアルデヒド> → <アセテート> → 水と二酸化炭素

連続的な強度の飲酒が続くと・・・

<エチルアルコール> → <アセトアルデヒド(大量)> → 「高アセトアルデヒド血症」(二日酔い) →アセトアルデヒド分解のために脳内でドーパミン分泌 → 3・4・二硫化フェニール・アセトアルデヒド →分解→ <THIQ>(テトラヒドロイソキノリン=アルカロイドの一種)≒モルヒネ類似物質の生成

THIQの生成

脳内でTHIQが生成された事を示す具体的な症状として、ブラック・アウト(酔って記憶をなくす)がある。診察の段階でブラックアウトの有無が、アルコール依存症かどうかの第1段階の判断基準となる。またアルコール依存症は、脳内でモルヒネ中毒と類似の病理現象を起こしているために、通常考えられているよりはるかに身体依存(禁断症状)が強く、バルビツール酸塩型の薬物依存に近いとされる。

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