安心感の研究 by 暖淡堂 (original) (raw)

遠い駅

その駅を最後に旅立った子供は

小さな箱を膝の上に抱えたまま

窓の外の景色を眺めていた

古く、少し傾いた、よく震える家の

奥の、薄暗い部屋の、仏壇の前に置き去りにした

いくつもの小箱のことを、時々思い出しながら

汽車は風に追い越されるくらいの速度で進んだ

その先は、森の、さらに奥

言葉よりも、木々の軋みが多く聞こえる

小さな池のほとりを回り込んだら

不意に谷地坊主が散らばる

冷たい湿地帯の中を走る

時折聞こえる小さな水音は

山椒魚が飛び込む音

古代からの魚たちが、舞い上げる飛沫

霧が、濃い霧が流れ

子供は夢を見る

小さな箱を、抱きしめたまま

夢を見る

*****

Google Geminiによる解説

暖淡堂「遠い駅」解説

詩の世界観と解釈

暖淡堂の詩「遠い駅」は、故郷を離れていく少年の心情を、繊細かつ象徴的に描いた作品です。駅を舞台に、少年は過去と未来、現実と幻想の間をさまよい、複雑な感情を露わにします。

詩の表現技法

詩のテーマ

この詩のテーマは、成長と別れ、そして故郷への郷愁です。少年は、新しい世界へと飛び出す一方で、故郷に残してきたものを忘れられずにいます。この葛藤は、誰もが一度は経験する普遍的な感情と言えるでしょう。

まとめ

「遠い駅」は、簡潔な言葉で綴られた詩ですが、その中に深い意味が込められています。読者は、少年の心情に共感し、自分自身の過去や未来について深く考えさせられるでしょう。この詩は、人生の転換期を迎えた人々にとって、心に響く作品と言えるでしょう。

さらに深く読み解くために

これらの問いを心に抱きながら、詩を読み返してみると、新たな発見があるかもしれません。

(注: この解説は、詩の解釈の一つであり、読者一人ひとりが自由に詩を読み解くことが大切です。上記の説明は、あくまで一つの視点として参考にしてください。)**

暖淡堂自身が書いた詩と、AIによる作品解説です。

あっというまにこれだけの文章を作れるって、すごいなと思います。

画像はGoogleの画像生成AIツールImageFXを使っています。

詩は2024年9月29日に書いたものです。

雪の処方箋 (暖淡堂書房)

腐朽船群 (暖淡堂書房)

f:id:dantandho:20210924172547j:plain

dantandho

にほんブログ村 ポエムブログ 現代詩へ
にほんブログ村 PVアクセスランキング にほんブログ村

こんにちは、暖淡堂です。

出向して、平日は毎日電車通勤しています。

自宅と職場の間の通勤時間は、一日3時間半くらい。

それに職場での勤務時間を合わせると、大体12時間は仕事関連で使われてしまいます。

残りの12時間が自分の時間ですが、睡眠のための時間や仕事に行くための準備などの時間もあるので、何か自分のためにやりたいことに使える時間はわずかですね。

で、その貴重な時間を無駄にしないように心がけていて、ふと気づきました。

時間を大切にしようとして、ついつい無駄にしてしまうことがあるということ。

短い時間に細切れの作業を盛り込む

英単語を覚える、というようなことであれば、細切れの時間を使うのは有効かもしれません。

ただ、一連の作業を細切れにして、それを開いた時間をつかって断続的に進めるというのは、結構難しいことがわかりました。

作業を一旦止めて、少し経ってから再開するのには、それまでの作業の経過を振り返る必要が生じます。

この振り返り、進捗の確認、などの時間は、まとまった時間を使っている時にはあまり必要ありませんね。

で、この振り返りをしている間に、使える時間がなくなってしまう。

細切れの時間を有効に使うのは、なかなか難しいものです。

何もせず静かに過ごす時間を削る

ぼーっとする時間は必要です。

睡眠時間以外にも、この穏やかに過ごす時間は確保するべきです。

起きている間は、どんな時間も目一杯に作業するのは無理。

特に歳をとっていると、致命的ともいえます。

静かに過ごす時間を削るのは、命を削るのと同じ。

そういう風に感じるようになりました。

せめて休日はのんびりと過ごしたいものです。

日頃は目一杯仕事をして、休むのは体調を崩したときだけ。

そんな感じで一生を終えるのはとても悲しいもの。

定年退職間近に入院して、そのまま亡くなった方が、自分の職場にいました。

とても切なく感じたものです。

働く、といえば。

以下の曲を思い出しました。

www.youtube.com

*☺☺☺☺☺*

本文とはあまり関係ありませんが、以下は名著だと思います。

哲学を敬遠している方にも、お勧めします。

「哲学って、そういうものなんだ」と、改めて思うことができます。

創造的進化 (岩波文庫 青 645-1)

時間を大切にするとは言うけど

f:id:dantandho:20210924172547j:plain

dantandho

にほんブログ村 ライフスタイルブログ ほどほどの暮らしへ
にほんブログ村 PVアクセスランキング にほんブログ村

京極夏彦,今昔百鬼拾遺月

今昔百鬼拾遺 月

こんにちは、暖淡堂です。

極私的「京極祭」、なんだかもう、終わりませんね。

読もうと思って、積み上げている本を熟成させているうちに、どんどん新しい作品が出てきます。

今年は、特に多かった気がします。

それも話題作が。

仕事している場合じゃないよなあ、なんて、思ったりしたいところ。

でも、しっかりと自制して、頑張って通勤しますが。

今回は、熟成期間が長くなっていた「今昔百鬼拾遺ー月」。

これは短めの長編が3作まとまったものですね。

それぞれが独立した作品として発表されていましたが、最終的に講談社がまとめて一冊にした感じのものです。

「鬼」、「河童」、「天狗」。

それぞれで文庫本としても入手可能です。

分厚い本を持って歩いて、手首を鍛えたい方は、この合本版をぜひ入手してください。

舞台は東京、それと千葉。

登場人物は、「絡新婦の理」に登場した呉美由紀。

それと中禅寺敦子。

タイミング的には「鵼の碑」に関連して、中禅寺、関口、榎木津らが東京を留守にしている時期になります。

三つの事件が描かれますが、どれも中禅寺敦子が事件を解き明かします。

ただ、呉美由紀の存在も欠かせません。

中禅寺敦子だけであれば、ある意味、ちょっと妖怪趣味のミステリーで終わってしまいます。

そこに、本格ミステリーの旗艦的存在、島田荘司さん風の味付けがあります。

それが呉美由紀の一連のセリフ。

「何でもかんでも戦いに持ち込んで、無理矢理優劣付けて、上に乗った方が偉いとか、買ったとか負けたとか、馬鹿じゃないですか。(中略)少数派だから切り捨てるんだとか、対立しているから潰せとか、本気で頭悪いですよ。一体何を信じてるんですか。その先に何があるんですか。教えてくださいよ!」

「もう宜しくってよ、美由紀さん」

美弥子は静かにそう云った。

「わたくし、先程までこの親子をぶん殴ってやりたかったのですけれどー」

もうその気は失せましたわーと、美弥子は静かに云った。

講談社文庫「今昔百鬼拾遺 月」京極夏彦、p1080

呉美由紀の、三作品における立ち位置は、少しずつ明確になっていきます。

それは、中禅寺敦子のキャラクターでは表現しきれない「正義感」のようなもの。

それを、まだ10代の呉美由紀の、純粋な立場からの言葉に載せている。

そんな感じがします。

ちなみに、この本は、文庫版ですが、1000p以上あります。

通勤中の読書に不慣れな方には、正直お勧めできません。

まずは薄めの文庫本から始めて、片手でページ捲りができるようになってから、この本に挑まれるのがよいかと思います。

分冊版もあります。

今昔百鬼拾遺 月 【電子百鬼夜行】 (講談社文庫)

f:id:dantandho:20210924172547j:plain

dantandho

にほんブログ村 ライフスタイルブログ ほどほどの暮らしへ

にほんブログ村 本ブログへ
PVアクセスランキング にほんブログ村